ただ、もともとは人と接する事は好きでしたのでその方向性で考えているなか、学生時代は飲食店で調理のアルバイトを経験、新卒で呉服販売、振り返ってみると「衣・食・住」の「住」は未体験。これを機会に思い切って「住」関連の業界にチャレンジしようと決めました。
当時は大手の不動産会社3社、中堅クラス1社、正木商事を合わせて合計5社へ履歴書を郵送しました。その中で正木商事からの連絡が一番早く、面接の日程を調整し当時の営業部長と面接させて頂きました。その後も他の不動産会社と面接をしましたが、やっぱり決め手となったのは正木商事は地域と55年以上密着した古い歴史のある不動産会社で、当時の社長(正木康雄会長)も不動産業だけではなく地元に社会貢献されていた名士という人柄に惹かれ正木商事に入社することを決意致しました。
Q.営業マンとして活躍できるポイントは?
A.一番の花形のポジションはルームアドバイザー(営業)です。簡単に言いますと、ご来店されたお客様にご希望をヒアリングし、条件に合ったお部屋をご紹介・ご案内、ご契約して頂きます。その時に『畑山さんに良いところを紹介してもらって良かった』と感謝して頂けるとお客様の為に頑張って良かったな~と思います。また、弊社のお仕事は貸主様と借主様を結ぶお仕事です。貸主様が長期空室で悩んでおられたら借主様の声を貸主様へ反映させて改善する大きな役割があります。この時にも『畑山さんに相談して良かった』と言って頂ければかなり嬉しいですね。
Q.正木商事の好きなところは?
A.以前の呉服業界の経験で営業は個人の競争が多いイメージがありましたが、正木商事は個人競争だけではなく、基本的には店舗単位でチームとして動いているところです。チームのメンバーが個人個人の競争があまりないので社員の人間関係でギスギスした感がなくみんな仲が良くアットホームです。しかし時にはライバルとして切磋琢磨し目標に向かっていく時もあります。ただ、今この立場だから言えますが仲が良すぎて困るときもありますね(笑)
あとは、目先のお金を追求するのではなく、利益とはお客様が満足して頂いた「対価」。どれだけお客様を幸せにできたか?のお客様幸せ度=利益のところが大好きです。
Q.この仕事をして良かったと思うところは?
A.たくさんありますがその中の1つをお話しします。
私がこの不動産業界に入って1年目の時です。
親子でご来店されたお客様で奥様が当時50歳前後、お嬢様が確か高校1年生だったと思います。その時の第一印象は奥様が上品で腰が低く、お嬢様は私と目が合ってもすぐに目をそらす人見知りの方でした。
お客様の賃貸条件はネコが飼える一戸建で、場所は駅から少し離れた場所をご希望されていました。ご希望家賃は4万~4.5万円でしたが当時経験の浅い私は物件を探そうとするもののなかなか該当物件が見つかりません。
最後に苦し紛れに提案した家賃5万円の物件でご内見頂くようになり、車中で引っ越しの理由を聞いてみると、ご家庭の複雑なご事情の内容で、その時の正直な感想は聞かない方がよかったと少し後悔をしました。
そうこうしている間に物件へ到着。
奥様のイメージではボロボロな感じと思っていたらしく、実際に見て頂いたらかなりテンションが上がっていました。その時、奥様から「じつはこちらで2件目の不動産屋さんとなりますが1件目はぜんぜん相手にもしてくれませんでしたが、条件が違っても一所懸命に探して頂いたことに感謝します」と言ってくれました。ただ、感謝されるのはとても嬉しいことですが現実は家賃問題です。
お客様の予算に合わせるため5,000円の交渉が待っています。オーナー様は少しシビアな方なので交渉がうまくいくかどうかは分かりません。ただ、ここまで来て私も引くわけにはいきません。
早速、お店に戻り入居申込書にご記入頂き、オーナー様のもとへアポイントもとらず入居申込書を持参し訪問しました。
予想通り厳しい条件交渉となりましたがどうにかオーナー様から了承をもらい無事契約することが出来ました。
今でもあの時のお客様の喜んで頂いた笑顔、また私の自信のきっかけとなった貴重な成功体験は忘れられません。
今私はルームアドバイザーではなく指導者の立場となりますが、じつはさらにここから続きがあります。
先日15年ぶりに突然あの時のお客様からご連絡がありました。ほんとにビックリしたというか、覚えてくださって嬉しかったと言うか・・・。
内容は今のお部屋を退去してマンションを購入されるとのことでした。私は長い期間ご入居頂いた感謝の旨を伝え電話を切りました。
それからさらにビックリするできごとが!
私宛にあのお客様からお手紙が届き、内容は「あの時は路頭に迷いどうしても良いか分からない、しかし娘をどうにか育てていかなければいけない・・・この葛藤に心も体も疲れきっていました。あの時畑山さんに出会えてなければ今の私はなかったかも知れません。生涯あなたを忘れません。本当にありがとうございました」
P.S 娘も良縁に恵まれ今は幸せな家庭を築いています。
お部屋を借りて頂くということは人の人生までも左右するお仕事だとあらためて実感した私の人生の中で忘れない出来事となりました。
Q.会社自慢をしてください
A.創業1965年で、私が生まれる前に誕生した歴史のある会社です。地元奈良のオーナー様から「マサキさんのとこはギラギラしていないお行儀の良い会社やね」といわれるのが自慢ですね。他には同じことをただただ続けるだけではなく、時代背景に合わせて進化し続け、それとは別に創意工夫で新たなものを築く「歴史×進化×創意工夫」のバランスよく前進していることです。
大きな不動産会社でしたら決まり事がたくさんあり、チャレンジできるチャンスが制限されることがありますが、弊社は地域に密着し社会貢献を目指しておりますので、いろいろなことにチャレンジできる環境が自慢できるポイントです。おまけで社員の仲が良いのも自慢ですね(笑)
Q.尊敬する方は?
A.一人と言いたいところですが、正直3人おります。まずランキングで言うと3位は取引先の渡辺紫音さんです。年齢は私より14歳離れていますが、彼の生きがいは「みんなを元気にしたい」だけあって元気がよく「思ったことは素直に相手の立場に合わせて伝える」この心を裸にし、相手を思うまっすぐな姿がうらやましいですね。第2位は正木久雄社長です。私が猪みたいに突進して周りが見えなくなることがたまにあります。そのような時「注意する」のではなく「アドバイス」をする方法が今までにないような「アドバイス」です。その時の場面で変わりますが、直近で言うとさりげなく本を渡されその内容が今の私を諭す内容であったりこのさりげない優しさが尊敬できますね。第1位は正木康雄会長です。この方が私の上司でなければおそらく今の役職でいや今のビジネスライフがなかったくらい影響力がある方です。正木商事でお世話になって約22年となりますが今まで一度も怒られたことは記憶にありません。どちらかと言うと私が進みたい方向があれば整理をしてくださり、私が進みやすい環境にしてくれました。言い出せばきりがありませんのでこの辺にしておきます(笑)
Q.どんな方がこの仕事に向いていると思いますか?
A.楽しく笑顔で人の為に頑張れる人◎根気強く凡事徹底ができる人も◎とりあえず一生懸命できる方◎お客様の笑顔を見たい方◎ハキハキ元気よく話す方◎コミュニケーションがとれる人◎書類作成などのきっちりした人◎ポジティブ思考の人◎言い出せばたくさんありますが、向いてる向いていないはあなた次第です。成長したい思いがあれば人は変われます。
周りは今の私を見てあまり信じてくれませんが、昔は無口で不器用でどちらかというとネガティブ派でした。しかしこんな私でもいろいろな方と出会い成長できた一人ですからね。
畑山士郎
正木商事株式会社(賃貸のマサキ)専務取締役。不動産業界キャリア22年以上。4店舗の営業運営・Webマネジメント統括。年間個人売上げレコード保持者。創業1965年の歴史ある自社ノウハウに加え、自身が培った営業キャリアを活かしポジティブ思考の元トップ営業マンとして、完全地域密着型「お客様満足度エリア№1」を目指す。
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