木津川市の待機児童対策はどうなってる?長年、待機児童ゼロを実現する取り組みとは?
厚生労働省の各市区町村の「新子育て安心プラン実施計画」によると、2024年4月の木津川市の待機児童は0人と、ここ数年は待機児童ゼロを続けています。
そんな木津川市は待機児童ゼロを目指して「家庭的保育事業」を立ち上げ、保育施設以外の保育の場を作ることに取り組み、その活動の成果が待機児童ゼロという結果に結びついています。
また、木津川市は民設民営方式の保育所などの誘致、既存保育所の民設民営方式への移行、空きスペースの活用などの取り組みを進めることで、さらなる保育環境の充実を目指しています。
そんな木津川市がおこなってきた待機児童解消のための取り組みは、2005年に梅美台保育園を開所したことからスタートします。
その後も積極的に待機児童の解消策を実施し、民間保育所の開所や増築などをおこなうことで、2007年の合併当初は1,580人だった保育定員を992人増員して、2017年には2,572人としました。
2012年に土地使用収益が開始された木津中央地区(城山台)では継続的に人口が増加すると予測され、さらに2015年4月から新たに始まった「子ども・子育て支援新制度」によって児童数が増えることが予想されましたが、これらの状況を踏まえた事前の待機児童対策が実り、2019年4月期まで待機児童ゼロを続けています。
ここでは、そんな木津川市の待機児童対策の現状や、これからの取り組みなどをご紹介します。
木津川市が待機児童を解消するために取り組んできたこと
待機児童数というのは、保育所への入所を待っている子どものことだけではありません。
保育所以外にも幼保連携型認定こども園や地方裁量型認定こども園、幼稚園型認定こども園、家庭的保育事業、小規模保育事業、事業所内保育事業、居宅訪問型保育事業など、さまざまな保育施設があります。
待機児童数というのは、それらを含めたものになります。
さまざまある保育施設の中でも、木津川市が保育所以外に力を入れて成果を上げているのが「家庭的保育事業」です。
家庭的保育とは、2010年にスタートした児童福祉法によって制定され、市町村の認可を受けた潜在保育士などの家庭的保育事業者が、責任をもっておこなう公的な保育事業のことです。
保育は基本的に保育士の自宅などでおこなわれることから、保育園の低年齢待機児童対策の一環として機能することはもちろん、子ども一人ひとりにきめ細やかに対応できる保育の形としてほかの地域でも注目を集めています。
すべての子育て世帯が希望する保育施設に入所できるわけではありませんが、木津川市では保育所以外の施設への案内も丁寧におこなうことで、待機児童をなくすように取り組んできました。
そのため、たとえば2017年4月の入所先を見ると保育所を利用している方が1,118人なのに対して、幼保連携型認定こども園を利用している方が1,038人と、その差はわずかしかありません。
このように木津川市では、保育所の開所や増築などをおこなうと共に、保育所以外の保育施設への入所を促進してきたことが、長年、待機児童数ゼロを実現してきた要因になっています。
さらなる保育サービスの充実を目指して検討される民設民営方式の導入
木津川市の保育施設に掛かる期待は、都市化などで人口が増加するに伴って増え、なおかつ多様化すると予想されています。
たとえば、これまでの保育施設は両親の共働きによって保育に欠ける子どもたちが入所する場として考えられてきました。
しかし、今は「保育所に預けたいから働く」「子育てに不安があるから預けたい」など、親側のニーズもさまざまな広がりを見せています。
そのため木津川市でも、今後はそのような潜在的なニーズに応えられる体制づくりに取り組むことが大切だと考えています。
また、木津川市では市としての責任を果たしつつ、民設民営方式の保育所などの誘致、既存保育所の民設民営方式への移行、空きスペースの活用などの取り組みを進めることも重要視しています。
保育施設の民設民営方式での運営は、保育ニーズの変化や保育需要を満たすことができるうえ、創意工夫や独創的な運営も期待できることから、保育サービスを充実できる有効な手段の一つだと位置づけています。
さらに民設民営方式は国庫補助金などの支給対象となることから、市の財政状況を踏まえても歓迎すべきことだと考えられます。
【木津川市の待機児童対策はどうなってる?】のまとめ
先述したように、木津川市では新たに開所する保育施設は運営方式を民設民営方式とし、現在すでに公設公営・公設民営方式として運営している保育施設に関しても、できる限り順次、民設民営方式への移行を進める予定です。
しかしながら、すべての保育施設を民設民営方式にすればいいと考えているわけではなく、公営と民間運営の保育施設のそれぞれに長所や短所があることから、すべての保育施設が刺激し合い、補完し合うことで市全体の保育環境の向上を目指したいと考えています。
また、それぞれの保育施設で独自の運営がおこなわれ、保護者がそれぞれのニーズにあった保育施設を選べるように選択肢の拡充を図ることも視野に入れています。
木津川市では、これからも待機児童対策に取り組み、すべての子育て世代が不安なく子どもを産み、育てられる環境づくりに努めていきます。
新たな場所でのスタートを検討しているご夫婦は、木津川市で新生活をはじめてみてはいかがでしょうか。
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