賃貸のマサキと奈良女子大学との取り組みについて
2019年(令和元年度)に賃貸のマサキと奈良女子大学で行いましたコラボルームの内容が、『文部科学省』の【共創郷育:「やまと」再構築プロジェクト 令和元年度事業実施報告書】に掲載されました。
学生さんの思いが詰まったお部屋になっております。
2.奈良女子大学編
2.3 成果の社会的還元(地域貢献事例)についてより一部抜粋
②賃貸のマサキ(正木商事㈱)との共同リノベーションプロジェクト
正木商事㈱と生活環境学部住環境学科の学生が、地元企業と大学の協働による地域活性化を目指した共同プロジェクトで、H29 年度は老朽化した賃貸アパート(1K)のリフォーム、H30 年度は新築マンション(1DK)の内装を実施、3 年目となる今年度は既存マンション(1R)の内装改修提案に取り組んだ。
参加学生は実際の部屋を内覧・実測したのち、2 班に分かれて内装提案を行った。コンセプトは、1 班が「男性でも女性でも利用できる中性的なデザイン。かっこよくスタイリッシュな部屋」、2 班が「ロフトで暮らす。入居したくなるおしゃれな部屋」である。正木商事㈱に下記のプレゼンシートで提案し、2 班のロフトで暮らす案をベースに、1 班のよいアイデアも取り入れて案をまとめた。今年は、工事完了後に学生が考える一人暮らし提案に対して、必要なグッズ(例えばキッチンの水切りラックなど、通常は入居者が購入するもの)の購入・設置も担当し、一人暮らしの生活のイメージが湧きやすい部屋が完成した。物件のオ ーナーさんからも改修提案と完成した部屋に高評価をいただいた。
改修前の部屋
改修後の部屋
現場調査の様子
打ち合わせの様子
1 班の提案
2 班の提案
<1 班>学生の感想
M2 M さん
本年度は、与えられた予算の中でいかに自分たちがやりたいこと、アイデアを実現させるかを考えながら、取捨選択をし、完成できたことが一番の学びになりました。一人暮らしを経験したからこそ出てくるアイデア、学生ならではのアイデアがたくさん盛り込まれた部屋が完成し、無事に入居者が決まり、ほっと安心しました。また、オーナー様が大変喜ばれ、「他の部屋でもやりたい」と生の声を聞くことができ、プロジェクトが成功に繋がり、大変嬉しく思います。
M1 O さん
今回は限られた予算の中で既存の部屋を改修するという、前年とはまた違った内容のプロジェクトに関わることができたのが、良い経験になりました。二つのグループの提案のいいとこ取りをしていったため、より良い提案が出来たのではないかと思います。県立大学と奈良女子大学が近いので、男女どちらでも入居できるような壁の色や、ロフトの階段を利点としてどう生かすかを考えるのが難しかったです。実際完成した部屋を見学させてもらうと、イメージしていた通りの男女どちらでも入居してもらえる部屋にできあがっていたので、ほっとしました。また、ハード面の改修だけでなく、私たちで買い物をしてキッチンの収納を設置したりライトを置いたりなど、暮らしの部分の提案まで出来たのが嬉しかったです。
4 回生 O さん
まずは自由にアイデアを出させていただき、そのアイデアには現実的には厳しいものもありましたが、マサキの方々が、部屋の利用者に近い学生だからこそ思いつく、業界に馴染んでいる人からは出てこないアイデアだと褒めてくださったことが嬉しかったです。自分たちの提案が紙の上の案で終わるのではなく、実際に物理的な形の成果として現れるため、今までにない達成感を味わうことができました。
4 回生 O さん
はじめに見学した際、部屋のある場所が 1 階で道を歩いている人からも覗けるという状況、ジメジメとしている点などで部屋自体のマイナスの要素が多いと感じた。今回の提案ではマイナスの要素をカバーするというよりも、新しく魅力的な要素を入れるということに力を入れられたと思う。ロフトの階段下の棚やロフトの机などで、魅力的な要素があの部屋に詰ることができた。これはあの部屋の強みになると思う。提案が実現した部屋をみたとき、達成感を感じた。
<2 班>学生の感想
M2 K さん
今回のプロジェクトでは、今あるお部屋のリノベーションで、どうしたら入居者に満足して貰えるのかを考えました。予算の中で、現実的でありながら、他にはない学生だからこそできる提案を出すことが非常に難しかったです。デザイン性も重要ですが、この空間でどんな風に生活するのか、どんな風に暮らしてほしいのかを考えた結果、お部屋の特徴であるロフトを活かした机や階段といったアイデアが出てきました。実際にそれを形にしてもらえたことがとても嬉しく、達成感を得られました。暮らしを良くする上で、自分たちにできることを考える、とても良い勉強になりました。
M2 T さん
私は今回で 3 回目となるマサキプロジェクトに参加し、一番印象的だったのが階段の収納と踏面幅の拡張です。元々の階段は蹴上幅に対する踏面幅がとても短く、昇り降りが急なものでした。今回の提案ではそんな階段を「今ある状態を残しながら」、いかに使いやすくするかという点からアイデアが生まれました。何もないところから新しいものを発想することは簡単ですが、「今ある状態を残しながら」何かを新しく組み込むことは難しく、提案した階段が仕上がった時は達成感を味わいました。
4 回生 H さん
たくさんのカタログを見ながら壁紙を選んだりイメージ図を描いたりするのが楽しかったです。予算内で収めるために、ペンダントライトへの付替えや台所水栓の変更などを諦めるのが辛かったです。しかしロフトの机や階段下の棚が実現したのがとてもうれしく、良い経験になりました。最後にコンセントカバーやテーブルライト、観葉植物などの小物で細かいところまでデザインできて、達成感がありました。
4 回生 S さん
実際に物件を見に行って、実現するかどうかに関わらずに自由に学生目線のアイデアを出すのが楽しかった。特に、ロフトの階段を改善するアイデアや、ロフトの手すりにテーブルをつけるアイデアが実際に形になって、再現度の高さに感動した。自分のアイデアが形になるという経験はなかなかすることができないと思うので、今回のプロジェクトに参加することができて本当に良かった。
出典
平成27年度大学教育再生戦略推進費
「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」採択
共創郷育:「やまと」再構築プロジェクト
令和元年度事業実施報告書
令和2年3月
奈良女子大学やまと共創郷育センター
文部科学省 地(知)の拠点
http://www.nara-wu.ac.jp/yamato/
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