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担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
奈良県の賃貸物件事情について
賃貸住宅を借りる時、自分が住むために考える予算や条件の中で住宅会社と空き物件の相談を行い決定します。
奈良県における賃貸住宅の状況は様々な要因により、現在の状態に至っています。
奈良県における賃貸物件の実情とはどの様なものなのでしょうか。
その詳細を説明します。
奈良県の住宅事情
奈良県の住宅事情はそこに住む住人の特性(学生が多いのか、社会人、一人世帯、家族世帯など)や県内の状況によって異なってきます。
まずはその詳細について説明します。
奈良県とはどういうところなのか?
奈良県は日本のほぼ中央に位置し、大阪府、京都府、和歌山県、三重県に囲まれた海のない内陸地の県です。
高度成長期時代より、大阪のベットタウンとして発展してきました。
大阪は食い倒れ、京都は着倒れと言われています。
奈良県は寝倒れと言われるように、保守的ながら飾り気なく、ゆったりとしており、温厚な人柄の県民性があります。
奈良県の人口について
奈良県の人口は約130万人(令和元年10月現在)です。
全国的には29位となっています。
奈良県は1960年代後半から1990年前半のいわゆる高度経済成長期からバブル期において、大阪都市圏で勤務する人のベットタウンとして、人口の増加がありました。
1999年に約145万人の人口ピークからは減少傾向にあります。
1998年から社会減(転出数が転入数をうわまわる)、が見られてきました。
近年の年齢階級別人口移動は、0~19歳までは本県への転入超過となっていますが、20~29歳で大きく転出超過となっています。
この数値からは、就職や結婚を機に、県外に転出する方々が多いと考えられます。
また、2005年から自然減(死亡数が出生数を上回る)が著名に見られています。
出生率は2014年(H26)では1.27と、全国平均の1.42を下回り、全国ワースト3位(1位 東京都、2位 京都府)です。
近年、奈良県の25歳から34歳男女の未婚率は、全国に比べ、男女ともに急激に上昇しています平均初婚年齢は全国並みですが、男女とも年々上昇しており、晩婚化が進んでいます。
また、母の平均出産年齢は、全国、奈良県ともに上昇しており、晩産化が進んでいます。
奈良県の少子化の要因としては、全国と同様に「晩婚化」・「晩産化」とともに、全国に比べ顕著となっている「未婚化」に特徴があると考えられます。
年齢について
働き盛りとなる生産年齢人口(15~64歳)は、1999年の100万人をピークに減少してきています。
現在、年少人口(0~14歳)は老年人口を下回っており、年少人口が約18万、老年人口が約40万となっています。
全国的にも少子高齢化が急速に拡大している状況です。
奈良県の世帯数について
奈良県の世帯数においては、奈良市の約15万世帯、次いで橿原市、生駒市となっています。
奈良県で人口が多い都市で世帯数が多い結果となっています。
全国的に見れば47都道府県中30位となっており、世帯数としては少ない県に分類されます。
ベットタウンとして発展して来た奈良県
奈良県の県外就業率は29.9%と全国で1位となっています。
市町村別では、大阪府と近接している生駒市、香芝市、平群町、三郷町、 上牧町、王寺町において県外就業率が高くなっています。
大和郡山市や天理市、五條市で昼夜間人口比率が高くなっており、工業団地や大学、病院等の立地によるものと考えられ、県内での就業と考えられます。
奈良県の賃貸物件事情ランキング何位?
奈良県における現在までの人流れやその詳細について説明してきました。
賃貸住宅においては、当然ながら住む人の状況を反映してきます。
現在の奈良県における賃貸状況について、その詳細を説明します。
賃貸住宅の部屋数 第1位
賃貸住宅における平均した部屋数は、3.04と奈良県が1位となっています。
全国平均は2.58、最も平均部屋数が少ないのが東京で2.18となっています。
奈良県は大阪都市圏のベットタウンとして発展してきた経緯があります。
職場は大阪、勤務後は奈良県に電車で帰る。
独身から家族を持った社会人までが賃貸住宅に暮らすとなれば、必要な部屋数も多くなる傾向が考えられます。
また、社会人に限らず学生さんにおいても、大阪の大学への通学に便利であることが考えられます。
大阪は大学設置率では全国で2位。
奈良県は19位と全国的にも比較的大学数が多くなっています。
賃貸住宅の相場が大阪よりも安く、また大学数が奈良県近郊に多いことから考えると、ワンルームの賃貸住宅を含めた部屋数としては多くなると考えられます。
また、賃貸住宅の相場や物価も安いことから、学生さんやまだ働いて間もない社会人の方でも、自宅でのリラックスした空間を求めてより広い賃貸住宅を選択するかもしれません。
賃貸住宅の延べ面積 第1位 (室内の広さ 2位)
平成30年の奈良県の1住宅当たり延べ面積(借家)は56.0㎡で、平成25年の53.4㎡から2.6㎡拡大しており、全国平均の46.8㎡より9.2㎡上回っています。
すなわち、借りる住宅は広い傾向にあるということです。
部屋数や一部屋ありの広さにも関係してくると思います。
奈良県も地価の平均は全国的に15位です。
しかし、近郊の大阪は2位、京都は3位となっています。
大阪への通勤、通学を考えると隣接都市圏で通勤の便で最適な県は奈良県となります。
学生や独身の社会人、結婚をして家族を持った時、快適な住宅環境を考えると、部屋数や広さがより快適な数値になることが必要になるかもしれません。
新築賃貸住宅の室内の広さ 第2位
近年の新築賃貸住宅の動向としては、利便性が良い立地にあるもの物件とともに、より快適な空間での生活、すなわち部屋の広さを求める傾向にあると考えられます。
以前から建てられている既存の住宅を借りることは、賃貸料が安くなることは一般的です。
しかし、高度経済成長期にできた賃貸住宅が老朽化により、建て替えを行う時期になってきています。
現在の賃貸を借りるための条件の一つとしては、やはり部屋の広さをより重視する傾向があります。
借家比率
奈良県の総世帯数53万1,800世帯のうち、持ち家が39万4,300世帯と最も多く、総世帯数に占める割合は74.1%です。
借家に関しては、民営借家9万7,900世帯(18.4%)、公営の借家1万4,000世帯(2.6%)、都市再生機構・公社の借家1万1,200世帯(2.1%)、給与住宅4,700世帯(0.9%)となっています。
持ち家世帯の比率は、平成25年の73.9%(全国8位)から平成30年の74.1%(全国6位)へ0.2ポイント増加しています。
また平成30年は、全国平均の61.3%に比べ12.8ポイント上回っています。
奈良県は地価や物価が低いこと、大阪都市圏への交通の便がいいことから考えると、「1戸建てを建てるのであれば奈良県」となるのではないでしょうか。
空き家比率
全国の空き家数の推移は、平成5年の約448万戸から年々増加しており、平成30年には約849万戸となっています。
また、空き家率(総住宅数に占める空き家等の割合)も、平成5年の9.8%から年々増加し、平成30年には 13.6%となっています。
奈良県の空き家数の推移は、平成5年の46,100戸から平成20年には86,400戸まで増加し、平成30年は 87,200 戸と増加しています。
空き家率についても同様に、平成5年の9.7%から平成20年の 14.6%まで年々増加し、平成30年は 14.1%と増加しています。
やはり、住む人がいない人口減少が一番の原因であると考えられます。
また、古い住宅は借り手がないばかりか、取り壊すにも多大な費用がかかってしまいます。
賃貸住宅の持ち主が高齢で撤去の対応が出来なかったり、不明であったりと数多くの問題が考えられます。
【奈良県の賃貸物件事情とは?】まとめ
奈良県における賃貸住宅事情について説明しました。
住宅が必要になるということは、そこに住む人がいなければなりません。
貸主は買い手がいないことには収益が入らないため、よりよい賃貸住宅の整備をしなければなりません。
奈良県は大阪都市圏のベットタウンとして成り立っている点。
また、数多くの学生さんが大学に通うために暮らす地域であることは間違いありません。
奈良県における賃貸住宅特徴は、地域における現在の実情や今後の発展に関しても色々と反映されています。
せっかく住むのであれば、より快適な住宅に住みたいものです。
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