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担当者:木寅昌紀
生粋の奈良県民の私が宅地建物取引士や賃貸経営管理士の目線で奈良の賃貸情報や暮らしの事、エリア情報まで幅広く発信します!
賃貸住宅で合鍵を作るときの注意点
賃貸住宅を借りるときには、注意しなければいけない点がたくさんあります。
合鍵を作る場合もそうなのですが、実は勝手に合鍵を作るのは禁止されているのです。
なぜ勝手に合鍵を作れないのか、その理由について確認してみましょう。
勝手に合鍵を作ってはいけない理由
お金を支払って借りているのだから、賃貸住宅でも合鍵を作ってもよいのではと思う人もいるでしょう。
しかし、勝手に合鍵を作ってはいけないことになっているのが一般的です。
なぜ勝手に合鍵を作ってはいけないのかというと、いくらお金を支払っているからと言っても、賃貸住宅の所有権は大家さんにあります。
レンタカーを借りるのにお金を支払っているからと言って、借りている人の持ち物ではなく、レンタカー会社の持ち物であるのと同じです。
また、大家さんには使用収益させる義務があるのですが、これは賃貸住宅を借りている人が安全に暮らせるための環境を整えなければいけないという決まりです。
勝手に合鍵を作って第三者に渡してしまうと、思いもよらぬトラブルが発生する可能性もありますし、何より入居者は部屋を使用するために鍵を預かっているという立場にあります。
もし鍵を渡した相手とケンカになった場合、鍵を使って勝手に侵入される危険性もありますし、紛失した際にも知らない人が家に侵入してくる危険性があるのです。
これでは安全に暮らせるための環境を整えられていないことになるため、勝手に合鍵を作ることは認められていないのです。
しかし、女性の一人暮らしなので、親に合鍵を渡しておきたい、持病があるので家族に合鍵を渡しておきたいという人もいるでしょう。
このようなときには必ず大家さんや管理会社の許可をもらってから作る必要があります。
合鍵はいくつ複製するのか、作ったら誰に渡すのかまできちんと伝えておくのがよいでしょう。
正当な理由があれば許可してくれることもありますが、ない場合には許可は下りないことが多くなっています。
合鍵を作るときに知っておくべきこと
どうしても合鍵が必要なので、大家さんや管理会社に理由を説明して許可をもらったとします。
しかし、許可をもらったからと言って、むやみやたらに合鍵を作ればよいわけではありません。
合鍵を作るときには注意しておくべきことや、知っておくべきこともいくつかあるので、今後合鍵を作る予定がある人は参考にしてみてください。
純正の元鍵から合鍵を作るべき
合鍵を作る場合には、当然元鍵を持参しなければ作ってもらうことができません。
しかし、以前合鍵を作製していた場合などは、元鍵ではなく合鍵を店に持って行って作ってもらうこともあるでしょうが、これはあまりよいとは言えないのです。
合鍵を作る場合には、元鍵を持参して作ってもらうべきです。
なぜなら鍵を作る場合、キーマシンと呼ばれる機械を使って人の手で作ります。
手作業で作製するので、どうしても数ミリの誤差が出ることも珍しくはありません。
ほんの僅かな誤差であれば鍵として使用できることが多いのですが、すでに誤差が出ている状態のカギで合鍵を作ってしまうと、その分誤差が大きくなって鍵として使えない場合があるのです。
このような事態にならないために、必ず元鍵を持参して作ってもらうべきでしょう。
店によっては元鍵でないと合鍵を作ってくれないところもあります。
そのため、合鍵を作ったらスペアキーの方をメインで使用し、純正の元鍵を保管しておくのがよいでしょう。
どこの店でもよいわけではない
合鍵を作りますという看板を見かけたことがある人も多いでしょうが、合鍵を作る場合には、店選びも重要になります。
鍵にはいろいろな種類があり、比較的シンプルな作りの物が多かった昔とは違い、今では複雑な作りをしている鍵もたくさん存在しています。
そのため、店によっては複雑な作りをしている鍵だと、作成できないこともあるのです。
特別な専門のキーマシンが店に置かれており、それ相応の技術を持っていないと作れない鍵もあるので、事前に情報収集をしておくことも重要になります。
合鍵を作る場合には、大家さんや管理会社の許可が必要になるので、許可をもらったときに、どこの店で合鍵を作るのがよいのかを聞いておくのもよいでしょう。
大家さんや管理会社に紹介してもらった店であれば、合鍵が作れないことはまずありません。
ただし、特殊な形をしている鍵を作る場合には、料金が高くなるケースもありますし、登録が必要になるケースもあるのであらかじめ知っておくべきです。
合鍵を作る場合に必要な値段
合鍵は種類によって値段がかなり異なります。
昔のようなシンプルな構造のカギであれば比較的安価で作ることができますが、複雑な形をした鍵の場合には、かなり高い料金になることも珍しくはありません。
では、いくらぐらいが相場なのでしょうか。
例えばギザギザになっているタイプのカギであれば、1000円以下で作れることも多くなっています。
それに対してディンプルキーのように複雑な形になっている場合には、5000円ぐらいかかることもあります。
合鍵を作った後で注意すること
合鍵を作る許可をもらい、合鍵を作ったらそれで安心というわけではありません。
問題なのは合鍵を作った後なのです。
では、合鍵を作ったらどのような点に注意しなければいけないのかを確認してみましょう。
本当に信用できる人でなければ渡してはいけない
合鍵を自分以外の人に渡す場合、本当に信用できる人であるか見極める必要があります。
できれば同棲をしている人や、家族以外の人には渡さない方が安心できるでしょう。
合鍵を使って侵入する事件が起こっている事例があるので、仲がよいというだけでむやみに合鍵を渡すのは避けるべきです。
鍵を渡した人トラブルになったら鍵を交換する
もし鍵を渡した友人や恋人などとトラブルになった場合は、まず渡した合鍵を返してもらうように催促するべきです。
今は持っていないなどと言われ、返す気がない場合には、思い切って家の鍵自体を変えてしまうのがよいでしょう。
しかし、賃貸住宅の場合には勝手に鍵を交換することはできません。
どうしても変えたい場合には、大家さんや管理会社に相談をして、合鍵を渡した相手とトラブルになったのだけれども、鍵を返してくれないから心配だということを告げてみましょう。
そうすれば鍵の交換を認めてくれることもあります。
引っ越しをして新しい賃貸住宅に入居するときにも、きちんと鍵を交換しているか確認した方が安心できます。
退去するときには合鍵もきちんと返却する
賃貸住宅に入居したときに、大家さんや管理会社に許可をもらって合鍵を作製した場合、退去するときには作製した合鍵は全て返却しなければいけません。
それは鍵も自分の持ち物ではなく、大家さんや管理会社の物だからです。
いくら自分でお金を出して作ってもらったとしても、人の物を複製したのですから、返却するのは当然だと言えるでしょう。
もし合鍵を返却せずに、自分の後に入居した人が不法侵入などのトラブルに遭った場合、当然自分にも疑いの目が向けられてしまいます。
このようなトラブルを回避するためにも、合鍵は必ず返却しましょう。
【賃貸住宅の合鍵を作っても大丈夫?】まとめ
賃貸住宅で合鍵を作りたい場合には、一人暮らしなので親に渡すための合鍵を作りたい、持病があるので念のために家族に合鍵を渡しておきたいなど、正当な理由を大家さんや管理会社に伝え、許可をもらう必要があります。
合鍵を作った場合には、むやみに他人に渡すのは危険です。
本当に信頼できる人以外には渡さない方がよいでしょう。
退去するときには、合鍵も含めて全ての鍵を返却しなければいけません。
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