-
担当者:安達竜哉
特技は少林寺拳法!趣味は愛車のお手入れです!奈良の不動産情報に詳しい私が賃貸情報や暮らしに関する事などお役立ち情報を配信していきます。
契印とは?契約時に押すハンコの押し方を知ろう
日本にはハンコ文化が根強くあり、一般生活でもハンコを押す機会が多い国です。
そんな中で、大きな契約を結ぶ際などに使われるハンコの押し方に「契印」というものがあります。
どんな場面で使うのか、正しい押し方はどうかなどを知っておきましょう。
契印はどんな場面で使う押し方?
契印とは、「けいいん」または「ちぎりいん」と読み、複数ページに渡る契約書が1つの文書であることを証明するために押されるハンコのことです。
契印が押されることで、契約書のページが正しく連続した文書であることを証明することができます。
これによって、文書の抜き取りや差し替えといった不正が発生しないようにすることができます。
契印は複数ページの契約書の他に、株主総会や取締役会などの議事録といった複数ページに渡る文書にも使われることがあります。
その他にも、法人登記を行う際の規則として、申請書・定款などが2枚以上になる場合にも契印を押すことが定められています。
契印の正しい押し方は?
契印は「複数ページに渡る契約書が1つの文書であることを証明する」ための押されるハンコであり、正しい押し方があります。
複数ページの契約書が大きく分けると2つのパターンになりますので、それぞれの押し方を知っておきましょう。
また、契印は契約書に署名・捺印している全員が行う必要があり、署名と共に捺印したものと同じハンコを使用します。
契約が3名によるものであれば3か所、4名なら4か所の契印を行います。
法人の場合には、契約書の捺印が代表印であることも多く、契印も代表印が使われます。
契約書がホチキス止めされている場合
ページ数が少なく複数ページの契約書がホチキス止めされている場合、全てのページの見開き部分に両方のページにまたがるように押します。
1ページ目と2ページ目、3ページ目と4ページ目といったように、見開きの部分に必ず契印が見えるように押すことで、連続した文書であることを示します。
この際の注意点として、ページを軽く開いた状態で押すのではなく、ホチキスで止められているところまでしっかりと左右に開いた状態で押します。
そうしなければ契印のズレなのか不正があったのかが判断しづらくなるからです。
ページ数が多く見開きにした際に段差が生じてハンコが押しづらい場合には、余分な紙などを挟み高さを合わせることでキレイに押すことができます。
もし捺印に失敗した場合には場所を変えて別のところへ押し直しますが、ハンコ用のマットを使ったり、しっかりと力を入れて捺印することで、失敗せず押すことができるでしょう。
契約書が製本されている場合
ページ数が多い契約書や議事録などの場合は製本されていることがあります。
製本とは、各ページが糊付けされ製本テープで止められたもので、差し替えや抜き取りができなくなっています。
この状態を「袋とじ」と呼ぶこともあります。
この場合、製本テープと契約書の間にまたがるように契印を押します。
契印は①表紙側のみ、②裏表紙側のみ、③表裏の両方と押し方に流派がありますが、いずれの方法でも間違いではありません。
製本された文書の場合、1つの文書であることが明らかで、文書の差し替えや抜き取りが困難であり、万が一行われたとしても製本テープが剝がされたりするためすぐに分かります。
そのため、ホチキス止めのようにすべての見開き部分に捺印する必要はありません。
契約書が複数ページになる場合には、ページ数に応じてホチキス止めか製本かを選択することになりますが、ページ数が多い場合に製本することが一般的とされています。
紙の厚みの差で捺印に失敗することもありますが、なによりも捺印の回数が増えると失敗してしまう可能性も高くなるため、製本して一度の捺印で済ませられるようにする方がスムーズだからです。
契約時に良く使う「割印」との違いは?
契約時のハンコの押し方には、契印以外に割印も良く用いられます。
主な使い方が違うため、その違いを知っておきましょう。
契印
・押し方
ページの見開き部分に両ページにまたがるように捺印するか、製本されていれば製本テープと表又は裏の文書にまたがるように捺印する。
・目的と効果
複数ページに渡る文書が1つの連続した文書であることを示すために使用され、文書の抜き取りや差し替えを防止する。
・使うハンコ
契約書に署名・捺印されているものと同じハンコで、署名した全員分必要となる。
割印
・押し方
文書を重ねた状態でタテ・ヨコに少しずらし、2部の文書に半分ずつ印影が残るように押印する。
・目的と効果
原本と写しのように2部以上ある契約書や領収書と控えなど、文書の整合性がとれている、または関連があることを示すために使用され、どちらか一方が改ざんされたり不正にコピーされるのを防止する。
・使うハンコ
契約書に署名・捺印されているものと同じハンコである必要は無いが、署名した全員分必要となる。
【契印とは?】まとめ
契約書などの重要な文書の扱う際には、必要なハンコの押し方、正しい押し方などを良く知っておく必要があります。
今回ご紹介した契印や割印の他に、消印、止印、訂正印、捨印などといくつもの押し方があるということも、知っておかなければなりません。
会社経営では脱ハンコの流れが強まりつつありますが、重要な契約や決裁にはまだまだハンコが必要です。
必要な場面で正しい押し方ができるように、ハンコの押し方やどんなハンコが必要になるのかを勉強しておきましょう。
関連記事
【賃貸契約に印鑑証明は必要?】誰の印鑑証明がなぜ必要なのかを解説!≫
【印鑑登録とは?】印鑑登録の手続きの行い方や持ち物について≫
【訂正印の正しい使い方とは?】今さら聞けない!うっかりミスのマナー≫
【印鑑とシャチハタの違いとは?】今更聞けない異なる点教えます≫
【割印とは?】正しい押し方と契印との違いについて≫
【認印とは?意外と知らないハンコの世界】シャチハタとの違いや注意点を解説≫
【捨印の使い方とは?】押し方の注意点やトラブルにならない為の方法≫
【止め印とは?】押さなくても良いハンコなの?使い方を知ろう!≫
【実印の変更・廃止手続きについて】知っていると役立つハンコの知識≫
【不要になった印鑑の処分方法】廃止手続きや悪用されない捨て方!≫
【契約書に書かれている署名と記名の違いとは?】法的効力についても併せて解説≫
-
担当者:安達竜哉
特技は少林寺拳法!趣味は愛車のお手入れです!奈良の不動産情報に詳しい私が賃貸情報や暮らしに関する事などお役立ち情報を配信していきます。