賃貸のマサキがNHKに出演!奈良の難読地名の謎に迫る!NHK総合「ならナビ」に賃貸専門家 古川真史登場!
NHK総合「ならナビ」に賃貸専門家 古川真史出演!奈良の難読地名の謎に迫る!
2024年5月21日のNHK「ならナビ」に、賃貸専門家の古川が出演しました!
以前このブログに掲載しました「奈良の難読地名」についての記事をきっかけに、奈良女子大学研究員の松田先生とともに、桜井市外山(とび)の謎に迫る内容となっています。
県内各地には、読むのが難しい地名がたくさんありますよね。
地元の人は慣れていることから問題なく読めても、県外の人や、ひょっとしたら県内でも少し離れた市町村にお住いの人だと「?」ということもしばしばあります。
今回は、番組でとりあげられた「外山」の由来を探りながら、難読地名がなぜ生まれたかについて勉強になったことをまとめます。
番組内容と「外山」の謎
賃貸のマサキでは桜井市の物件をご案内する際、「外山ってなんて読むのですか?」とお客様より聞かれることもしばしばです。
「とやま」「そとやま」と読んでしまいがちですよね。
そこで番組では、外山の住民であり、奈良女子大学研究員の松田度(わたる)先生とともに地名の謎に迫りました。
手がかりその1:等彌神社
まずは桜井市にある等彌(とみ)神社に向かいました。
「とび」と「とみ」、地理的に近いところに似た読み方の名前があるのは、ひょっとしたら何らかの関係があると考えられるからです(理由は後述)。
神社の宮司である佐藤さんに、神社名の由来についてお伺いしました。
すると、神社の背後にそびえたつ山・鳥見山(とみやま)に由来している、とのこと。
手がかりその2:鳥見山
現在もそうですが、鳥見山は遠目からも目立つ山です。
大きな建造物や建物がない古の時代であればなお、その地の象徴であるかのように見えたことでしょう。
鳥見山は『日本書紀』によると、神武天皇が初めて皇祖神・天神を祀った場所とされ、前述の等彌神社は祭祀を継承しているとのこと。
手がかりその3:桜井茶臼山古墳
この土地の象徴として当時の民に親しまれてきた鳥見山。
松田先生によると、そのような山の麓には非常に重要な遺跡があるとのことです。
番組では、地名の謎を解く重要なカギとなる遺跡に向かいました。
外山でもっとも重要な遺跡、それは桜井茶臼山古墳。
この古墳は全長200mで、初期ヤマト政権の大王クラスの前方後円墳とされています。
やがて、ここに住んでいた民たちが集落を作り、彼らが神武天皇の鳥見山伝承を作った可能性があると考えられています。
実際に現地に赴き、その土地の歴史を紐解いてみると、鳥見山には「外山のアイデンティティー」が詰まっているとも言えそうです。
難読地名はこうして登場した
さて、ここで新たな疑問が。
「外山」という地名の由来は、鳥見山であることがわかってきましたが、なぜ「外山」を「とび」と読むのでしょう。
松田先生は「地名とは長い時間をかけて変わっていくもの」と話されました。
「外山」については以下のような変遷があるとされています。
とみやま
→鳥見山(当て字)
→跡見山(同音の別の漢字に変わりました)
→等彌(ここで「山」という言葉が抜けてしまう。漢字も変わる)
→富(同音の別の漢字に変わりました)
→登美(また変わりました。「み」が「美しい」の時に変わったことで「とび」と読めるようになりました)
→鵄
→とび
→外山
「とび」の当て字に「外」が使われ、「山」をつけているが抜けてしまい読まない呼び名となった・・・ということでしょうか。
奈良県にはさまざまな難読地名があり、当て字と変遷の際に読まなくなった漢字がそのまま残った地名がありますが(「大」を読まなくなった「大豆山突抜町(まめやまつきぬけちょう/奈良市)などもそうでしょうか」)、「外山」は難読地名の中でも特に難しいものとなってしまいました。
奈良の難読地名は
・当て字を繰り返した産物
・本来の意味を忘れても忘れられない痕跡が残る
ということが番組のレポートを通してわかりましたね。
取材を終えて学んだこととして、番組内で古川は
「長い時間をかけて占めているもの。変わっていくだけで元にあった言葉が受け継がれている。奈良県には古い地名が多くて、難解な地名が多いのもそういうことなのかなぁと。読み方の難しい地名ほど歴史が古いと言うことですね。」と話し、
「これからも奈良の歴史をいろいろ調べつつ、営業に出ます」と締めました。
別の理由で難読地名になった例も
松田先生と古川のレポート後、NHKのスタジオでは補足説明がありました。
今回の、「長い歴史を経て変化した地名」のほか、「奈良らしい理由で難読地名になるもの」があるとのこと。
その例としてあげられたのが「春日」と「飛鳥」です。
オードリーの春日さんや、乃木坂46の斉藤飛鳥さんなどで全国的にもおなじみとなった奈良の地名ですが、これらの地名が難読となった理由は和歌の枕詞でした。
枕詞は国語の時間に学ぶ、「ある言葉の直前に配置することで、和歌の調子をととのえる」言葉で、具体的には
・「光」の前に「ひさかたの」
・「母」の前に「たらちねの」
といったものです。
春日については「春の日のかすが」と枕詞にするために、いつの間にか地名の漢字表記に枕詞の漢字が転用されました。
また飛鳥については「飛ぶ鳥」と書いて、「飛ぶ鳥のあすか」と言う枕詞から、「春日」と同じく漢字の転用がきています。
他にも違う理由で読まれるようになった難読地名があるので、調べてみてもいいですね、いえ、さらに勉強したくなったかも?
NHK「ならナビ」とは
NHK総合にて2006年4月より奈良県民向けに放送開始された地域情報番組
放送時間:平日の夕方18:30~18:58
奈良県に関するニュースを約10分程度放送後、曜日ごとに歴史を深堀するコーナーや奈良県ゆかりの著名人にインタビューする企画、県内各地の旬のスポットを紹介するなど、毎日チェックするだけで奈良の「いま」を知れる番組です。
今回の放送は火曜日の「ならホリ!」という、奈良の歴史や文化の魅力を掘り下げるコーナーにて難読地名の由来について取り上げていただきました。
まとめ
今回は、弊社の社員が番組に出演し、専門家の先生とともに奈良の難読地名について学んだことをフィードバックさせていただきました。
あなたの住んでいる地域にも「なぜこの地名をこう読むのか?」不思議な難読地名、ありますか?興味のある方は調べてみるとおもしろいことがわかるかもしれませんよ。
TV撮影が終わった古川の感想
「難読地名の「外山(とび)」の地名の由来を辿りました。
ディレクターさんからは、事前に答えを調べないようにしてね、とリアルに謎に迫りました。
天理店の出発から物件の写真撮影の様子、松田先生との出会い、等彌神社の散策、宮司のお話しを聞き、鳥見山の遠景を望み、桜井茶臼山古墳に至るまで、丸一日をかけて辿りました。
松田先生の落ち着いた、丁寧なご説明がとても印象的でした。
最後にナレーションの吹き込みまで行い、初めてのことばかりで、とても貴重な体験となりました。