山焼きが行われる若草山ですが、まず山焼きへ行く前に知っておきたいのが若草山はどこにあって、どのぐらいの高さ、歴史などなど気になりますね。そこで若草山とはどんな山?から調べてみました。
若草山(わかくさやま)は、奈良県奈良市の奈良公園の東端に位置する標高342m、面積33haの山です。なだらかな山腹が芝に覆われており、奈良を代表する景観の一つです。山頂には古くから知られる「鶯塚古墳(うぐいすづかこふん)前方後円墳」があり、「鶯山(うぐいすやま)」とも呼ばれています。また、菅笠(すげがさ)のような形の山が三つ重なって見えることから俗に「三笠山(みかさやま)」とも呼ばれ、御蓋山(みかさやま)と混同されてきました。さらには「かつて若草山の正式名称は三笠山(みかさやま)だった」と言われることがあるが、これは俗説です。江戸時代に南都八景の一つとして 「三笠山雪」 が挙げられていましたが、これは若草山の芝の上に積もる雪が真っ白に美しく見えることによる。山頂から見る奈良の夜景は、新日本三大夜景のひとつに認定されています。
これで若草山のことが分かったところで本題の山焼きについて進めていきます。
昔、東大寺と興福寺による領地争いを、和解するために双方立会いの上で焼き払ったのが発端ともいわれてきましたが、近年その説は否定されることも多く定かではありません。江戸時代から行なわれていたことが歴史書などにも記述があるとされているみたいですが、正式行事となったのは明治になってからで、夜間に行なわれるようになったのは明治後半からとなります。
昭和戦前には紀元節(現建国記念の日)の2月11日に行われていたらしいですが、太平洋戦争後は長らく1月15日の成人の日に行なわれていました。
ハッピーマンデー制度導入に伴い、2000年~2008年は成人の日(第2月曜日)の前日(日曜日)に変更になりましたが日程がわかりにくく、以前より時期が早くなってススキやシバなどの枯れ方が不足して燃えにくい、人手、大学関係のタイミング等の理由で、1月の第4土曜日に実施されています。
雨天・積雪など天候不順の場合、翌日や日程が延期されたり、場合によっては中止となる場合があります。
山焼きに入る前18時15分ごろ若草山に花火が打ち上げられます。毎年恒例となっている冬の花火は全国的に少なく、夏と違う冬の澄んだ夜空でみる花火はとても印象的で素敵です。
花火が終了し大きな歓声の中、若草山へ着火され山焼きが開始されます。その年の気象条件で燃え広がり方は異なりますがよく燃える年は大迫力です。
ただ過去にあまり燃えなかったこともあったとか・・。その時は後日の昼間に再度燃やされています。
本格的に燃え続けるのは、開始後30分~1時間くらい。午後9時前後に最終鎮火確認が消防団員によって行なわれます。
若草山の山焼きを見るときに大事なことは、どこで鑑賞するかだと思います。そこで過去に鑑賞した場所を独自な目線でまとめてみました。
●若草山の麓(ふもと)
迫力満点で間違いなしです
●奈良公園
若草山からちょうど良い距離感
●高円山
山から山を見下ろす絶景ポイントです
●平城宮跡
古都奈良の歴史を感じながらの山焼き鑑賞
●正木ビル
花火と山焼きが近からず遠からずいい感じです
※残念ながら一般開放しておりません
あとは聞いた情報によると奈良県庁の屋上なども良いみたいです。
毎日当たり前のように見慣れているなにげない景色「若草山」は、私たちの想像を超え様々な時間を経て現代に引き継がれてきました。
山焼きが終わった後の若草山の景色も良いですが、春・夏・秋・冬ごとに様々な風景を楽しませてくれる「若草山」が鑑賞できる奈良で賃貸生活をするのも良いですね。観賞場所を変えるだけで見え方も変わる。それはいにしえ人が現代人へなにか大切なことを伝えようとているかもしれません。