【最新版】賃貸住宅で見かけるバランス釜とは?使用方法や注意点まとめ!
『バランス釜』って聞いた事ありますか??

昭和の中期頃、画期的なお風呂の給湯設備として公団住宅などを中心に全国的に普及していた「バランス釜」という給湯設備があります。
昭和生まれであれば、見たことあるよという人や実家がバランス釜でしたという人も多いのではないでしょうか?
その後、お風呂以外にもお湯を使える集中給湯システムが普及したことで、1990年代以降に建設された住宅でバランス釜を採用されることはほとんどなくなりました。
それでも、今なお使われている住宅も多くあり、給湯器本体は現在も主に交換用として製造され続けています。
馴染みのない人にはその特殊な使い方がわからなくて困ったという人も居るようですが、その昭和感がとても懐かしく見えるバランス釜の使い方、覚えてみませんか?

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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:内田紘一
資 格:宅地建物取引士
宅地建物取引士保有で業界10年以上のベテラン!先読みする性格を武器に数多くの賃貸媒介をこなし、特に学生では成約数TOPクラスの実績。休日の日は家族・愛犬と車中泊をしながら、各地の有名観光地巡りなどドライブをする事が趣味です。奈良市はもちろん、生駒市・大和郡山市など、エリアを問わず奈良に詳しい賃貸専門家の内田がご紹介します。
そもそもバランス釜って何?

バランス釜とは、お風呂専用の給湯設備「バランス型風呂釜」の通称です。 何のバランスが?と悩んでしまいますので、ちょっと科学的なお話を含めて説明します。
バランス釜はガスを使って火を起こし、釜をバーナーで過熱して湯を沸かす仕組みの一般的な給湯器です。
通常、火を使う際には必ず空気(酸素)が必要ですが、その際の空気の取入れを行う吸排気を自然吸気が出来るようにバランスを取っているため、その名前にバランスという文字が付けられました。
たとえば、火を使う際に吸排気がしっかりと出来ないとガスの燃焼不良が起こってしまったり、室内の空気を燃焼に使うと一酸化炭素中毒などの危険性があります。
そういった危険性を避けるため、バランス釜は浴室の外に伸びた吸気管から空気を取り入れて、燃焼後の排気が排気管を出ていく際に自動的に吸気管から新鮮な空気が取り入れられるように設計されています。
また、先に空気の自然吸気と説明しましたが、換気扇のようなもので強制的に燃焼用の空気を送ることもできるのですが、構造が複雑になったり部品が増えると故障するリスクがあるため、あえて自然吸気で上手く動くように造られています。
そのおかげで、電気などを使わなくても給湯設備が稼働するため、突然の停電などでもお湯を沸かすことができます。
これは、昭和の時代には停電などもたびたび起こっていたため、そういった面にも配慮された設計とも言えるでしょう。
バランス釜の特徴と使い方は?

バランス釜は、必ず壁と浴槽の間に設置されています。
壁には吸気管と排気管の2本、浴槽には追い炊きに使用する自然循環の給水管と排水管の2本、合計4本の管が接続されています。
その他に、バランス釜からはシャワーとカランが出ていて、カランは浴槽に届く少し長めのものが取り付けられています。
湯張りの際はカランから暖かい湯を出して張り、冷めてきたら追い炊きをするという使い方です。
湯船に対して設置する向きに合わせて同じ機種でも右用、左用と分かれているのもバランス釜の特徴です。
バランス釜にはいくつかのレバーやツマミが付いており、沸かした湯をシャワーとカランのどちらへ送るかを選ぶ出湯栓切替レバー、シャワーやカランに給湯する湯の温度を決める湯温調節ツマミ、給湯準備の点火や給湯と追い炊きを切り替える器具栓ツマミの3つが一般的です。
バランス釜で給湯を行う際、自分で点火操作を行う必要があり、最初に口火の点火を行います。
点火の際、比較的新しいバランス釜は電池などで火花を起こして点火する仕組みで統一されていますが、旧来の機種であれば着火ハンドルを回して火打石の要領で点火するものもあります。
器具栓ツマミを口火に合わせて点火操作を行い、上手く口火が点火できたことを確認窓やランプで確認できたら、器具栓ツマミを給湯や追い炊きに切り替えることで風呂釜内のバーナーに点火し、湯を沸かします。
給湯する湯温調節は沸かす前の水温に影響されるため、都度調整が必要です。
追い炊きには温度調節機能は無く、自然循環方式のため湯船の表面は熱湯になっていても底の方は冷水のままです。
そのため、湯かき棒を使って湯船の中をかき混ぜて、冷たければ追い炊きを続け、熱すぎれば水を追加して冷まします。
ここまでの一連の給湯作業ですが、子供のころ、夕食後の片づけをする母親の代わりに任されていたという人も多いのではないでしょうか?
※リンナイ株式会社の製品名称を元に説明しましたが、多くのメーカーで各部の名称や使い方は統一されています
バランス釜はどうして減っているの?

登場当時は画期的だったバランス釜ですが、減少している理由はいくつかあります。
〇湯船の横に設置する必要があり浴室のみならず湯船のスペースを圧迫する
〇操作が複雑で空炊きや点火不良などのトラブルが起こりやすい
〇給湯性能が低く追い炊きに時間がかかったり、シャワーなどの給湯の水圧も低い
便利で安全な給湯設備がどんどんと出てくる中で、故障を機にリフォームするといった流れが増えて、バランス釜はほとんど見かけることは無くなりました。
特に、1983年に東京ガスが開発した、すでに壁に空いている吸排気用の穴を利用した壁貫通型風呂給湯器が代替機として大ヒットし、浴室内のリモコンで自動給湯できるようになったことが大きな要因となっています。
浴槽が大きくなって足が延ばせる、簡単な操作で一定の温度の湯が張られる、短時間で風呂に入れる、というバランス釜の欠点を全て解消したような機種が登場したのがバブル景気の真っただ中であったため、入れ替え需要が多かったとも言われています。
ただし、壁貫通型風呂給湯器は電気を必要とする給湯設備であるため、公営住宅などの場合は浴室に配電する工事が許可されないことで風呂のリフォームが出来ず、現在もバランス釜を使用しているケースが多くあります。


今もバランス釜を使っていますよ、という人へ

自宅の風呂がバランス釜ですよという人もまだまだ居られるでしょう。
その場合、賃貸物件や中古物件などの場合はいったいいつ頃から使われているバランス釜なのかがわからないという人も多く、見えないところで老朽化が進んでいることも。
バランス釜を採用している物件そのものがかなりの築年数であることも多いですが、もしかするとバランス釜も同じ年数が経過しているかもしれません。
一般的にバランス釜の安全に使用できる期間は10年と言われています。
ガス火を使う設備なので、万が一のことが起こってからでは大変です。
かなりの期間が経過している場合や機器の製造年数がわからなかったりする場合は、関連のガス屋や賃貸物件であれば大家さんに相談してみましょう。


