【お中元・お歳暮の時期はいつ?】NGな品物は?マナーを徹底解説!
【お中元・お歳暮の時期はいつ?】こんな品物はだめ?マナーを徹底解説!
夏の時期の「お中元」や、年の瀬の「お歳暮」。
お中元やお歳暮を贈る際にはどのようなことに気を付ければ良いでしょうか。
相手・時期・包装など、基本的なマナーについて見ていきましょう。
贈ると良くないとされる品物についても詳しく解説していきます。
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賃貸専門家:木寅 昌紀
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
宅地建物取引士の資格保有。奈良市の賃貸業界屈指のオールラウンドプレーヤー。奈良市の新築から既築の物件まで情報を網羅。特に新築物件は人気があるので、皆様にいち早く情報をお届け!豊富な知識で紹介も多く年間成約数は弊社ランキングTOPの実績。「奈良生まれ、奈良育ち」の木寅が「ピタッ」とくる奈良市の賃貸情報を配信。奈良の賃貸物件の事はお任せあれ!
お中元・お歳暮で感謝を伝えよう
毎年、7月ごろに贈る「お中元」。
そして年の暮れに贈る「お歳暮」。
いずれもお世話になった人達へと感謝の気持ちを込めて贈るものです。
わが国でお中元やお歳暮の習慣が始まったのは室町時代からと言われております。
お中元という名前は中国の道教の「三元」に由来します。
三元とは神様の誕生日にあたる日のことで、「上元」(旧暦1月15日)・「中元」(旧暦7月15日)・「下元」(旧暦10月15日)の3つからなります。
そのうち中元は、地官赦罪大帝(ちかんしゃざいたいてい)という赦罪の神――つまり罪を許してくれる神様の誕生日です。
この日、昔の中国では罪滅ぼしのために近隣の人達に贈り物をする習慣がありました。
それが室町時代に日本に伝わり、もともと日本にあった「盆礼」(お盆の時期に親戚や近所へお供え物を配る風習)と結びついて、わが国における「お中元」の原型となったそうです。
いっぽうお歳暮は日本古来の行事である「御霊祭り」に由来します。
例年、年越しの時期になると家々の先祖の霊に塩鮭や数の子などをお供えし、それを分家から本家へ、嫁ぎ先から実家へ、使用人から雇い主へ……などの形で贈り届けたという習慣がお歳暮の起源だとされています。
お中元とお歳暮、いずれも元々室町時代には主に公家の習慣でしたが、江戸時代に商人社会の間で広まったことをきっかけに全国での一般的な風習となってゆき、明治30年ごろに今のような形が出来上がったようです。
このように昔から大切な節目の行事として伝えられてきたお中元とお歳暮。
今ではひと昔前ほど贈り合うことは少なくなってきていますが、それでも半年および一年の締めくくりの挨拶としての役割が失われたわけではありません。
せっかく贈るのですから相手の方に喜ばれる一品を用意したいですし、とくに目上の方に贈る場合にはうっかり失礼のないようにしておきたいですよね。
贈り方や品物選びなど、「お中元・お歳暮のマナー」についてここで一度確認しておきましょう。
お中元・お歳暮にはどんなマナーがあるの?
贈る相手は?
お中元・お歳暮を贈るために確認しておきたいマナー、まずは贈る相手についてです。
これについては特に誰でなくてはいけないというルールがあるわけではありません。
日頃仕事でお世話になっている上司や取引先の方、配偶者や自分の実家、親戚、恩師などが一般的ですが、普段から親しくしている友人に「ありがとう」を込めて贈るという方もいらっしゃいます。
相手の立場に関わらず、自分が感謝を伝えたい相手・伝えるべき相手に贈るようにしましょう。
ただし公務員の方や公立学校の先生、政治家の方には贈答品を貰ってはいけないという倫理規定があり、お歳暮を贈ることが法律違反にあたる可能性があります。
また一部の民間企業でも独自の考えに基づいてお歳暮のやり取りを禁止しているところがあります。
こういった方々に贈ってしまうとかえって返送の手間などを相手にかけさせてしまうことになりますので、直接の訪問や手紙でのご挨拶にとどめておくようにしましょう。
また、自分自身や相手が喪中であってもお歳暮を贈ることはできますが、不幸があった直後の相手に贈り物をすることは避けるべきだと感じる方もいらっしゃいます。
こういった場合にはお中元・お歳暮を贈るのは見送って、改めて落ち着いたタイミングに別の形で贈り物をするほうが無難です。
お中元を贈る時期は?
次に、贈る時期について。
お中元やお歳暮は、贈る相手がお住まいの地域によって贈るべきとされる時期が異なっています。
2023年(令和5年)における地域ごとのお中元の時期は以下の通りです。
・北海道:2023年7月下旬~8月15日(火)
・関東・東北・北陸:2023年7月1日(土)~7月15日(土)
・東海・関西・四国・中国:2023年7月15日(土)~8月15日(火)
・九州:2023年8月1日(火)~8月15日(火)
・沖縄:2023年8月28日(月)~8月30日(水)
お中元の時期が地域によってこれだけ異なるのは、明治5年(1872年)に旧暦から新暦へと改暦が行われた際に、お盆の時期をどうするかの扱いが地域によって異なったためです。
旧暦7月15日だったお盆をそのまま新暦でも7月15日とした地域と、もともと旧暦7月15日だった時期に合わせて8月15日をお盆とした地域があり、それに合わせてお中元の時期も上記のような違いが生まれたわけです。
もっとも注意が必要なのは沖縄で、厳密に「旧暦の7月13日~7月15日にあたる日」をお盆としているため、旧暦と1年の日数が異なる新暦においては毎年その日付が大きく変わります。
ただし、こんにちでは地域を問わず6月下旬~7月15日にお中元を贈ることが一般的になる向きもあります。
お歳暮を贈る時期は?
引き続き、2023年(令和5年)における地域ごとのお歳暮の時期引き続き、は以下の通りです。
・関東:2023年12月1日(金)~12月20日(水)
・北海道・東北・東海・関西・九州:2023年12月10日(日)~12月20日(水)
・沖縄:2023年12月20日(水)~年末
お歳暮は12月中に贈るものですが、一般的には12月13日~12月20日の間に届くようにするのが良いとされています。
12月13日が正月事始めであり、25日を過ぎるとお正月の準備で忙しくなるのでその前に届くようにする、という根拠があります。
上記のように地域によって少し違いがあり、関東でも昔は12月13日からお歳暮を贈り始めていましたが、現在では早めになっています。
また、沖縄では遅めの時期にお歳暮を贈ることも珍しくなく、親しい間柄ではお正月にお歳暮を持って挨拶に行くということもあるようです。
贈り始めの時期については忙しい時期を避けるという意味合いで全国的に早まってきている流れもあり、11月末に贈るという方もいらっしゃいます。
いずれにせよ12月20日までには届くように贈ることが望ましいです。
12月20日までに贈れそうにない場合は、相手の忙しい時期を避けるためお歳暮としては贈らず、年が明けてから「御年賀」として贈ることをおすすめします。
包装の仕方は?
その次は包装の仕方についてです。
お中元・お歳暮のマナーとしては、きちんと「のし紙」をつけてラッピングすることが望ましいとされています。
宅急便で送る場合にはのし紙が包装の内側にくる「内熨斗」、手渡しならのし紙が包装の外側にくる「外熨斗」で包装するのが一般的です。
のし紙の水引きは紅白の花結び、表書きはお中元なら「お中元」もしくは「御中元」、お歳暮なら「お歳暮」もしくは「御歳暮」と上部に書きましょう。
下部には贈り主の名前をフルネームもしくは名字のみで書きます。
複数人の名前を書く際はもっとも目上の人間を一番右とし、左側へ順に名前を連ねていきましょう。
しかし近年はこういった特別な包装を省く風潮もあり、上記のような体裁にのっとらない比較的カジュアルなラッピングでも良しとされる場合もあります。
基本的には従来通りの形式で贈っておけば間違いはありませんが、逆に親しい間柄では堅苦しいと感じられるケースもありえます。
贈る相手の立場や関係性によって使い分けるのも、ひとつの方法です。
贈り方は?
お中元・お歳暮の贈り方についても確認しておきましょう。
最も望ましいのは半年もしくは一年間の感謝の挨拶とともに直接訪問して手渡しすることとされていますが、贈る相手が遠方だったり忙しい方だったりという場合も多いので、郵送が一般的な方法となっています。
さらに近年では何かの機会に合わせてならともかく、忙しい相手にわざわざ時間を取らせるのは逆に失礼という風潮もあります。
郵送の際には感謝の気持ちを添えた挨拶状を同封しておくようにすると、直接の挨拶の代わりになりますよ。
品物選びは?
最後に、お中元やお歳暮の品物選びについてです。
金額の相場としては3,000円~5,000円くらいのものを贈るのが一般的です。
たくさんお世話になっている方には良いものを……と思いがちですが、あまり高額なものだとかえって相手の方を恐縮させてしまいかねないので、ほどほどにしておいたほうが良いでしょう。
品物の内容については、百貨店やギフトショップ・ネットショップなどでお中元・お歳暮用として扱っているものを選べば基本的には間違いはないでしょう。
お中元の定番としては、暑い夏においしく食べてもらえるフルーツやそうめん、ゼリー・ジュースの詰め合わせやビールなど。
お歳暮の定番としては、年末やお正月に家族や親戚で楽しんでもらえるハムやソーセージの詰め合わせ、ビールなどお酒の詰め合わせ、コーヒーギフト、焼き菓子などが挙げられます。
最近では貰った相手が好きな品物を選べるカタログギフトも人気があります。
食品類は出来るだけ保存がききやすいものを贈ることをおすすめしますが、もし生ものなどすぐに消費しないと傷みやすいものを贈る場合には事前に相手に贈る旨を伝えておきましょう。
そして今回の大きなポイントとして、お中元・お歳暮の品物選びについては、感謝の気持ちとともに「末永いお付き合いをよろしくお願い致します」という意味合いも持つことから縁起的な要素も重要視される傾向にあります。
従って、贈るのは避けたほうが良いとされる品物があります。
これから例を挙げて解説していきます。
贈らないほうが良い品物に注意!
「死」や「苦」を連想させる品物
日本における節目での贈り物全般に言えることですが、「死」や「苦」を連想させるようなものは縁起が悪いとされ避けられる傾向にあります。
例えば髪をとかす「くし」は「く=苦」「し=死」とイメージさせてしまうので、贈るのはやめたほうが良いとされています。
刃物類
先に述べた通り、お中元やお歳暮には「これからも末永いお付き合いを」という意味合いがあります。
そのため、「縁を断ち切る」というニュアンスを連想させる品物は敬遠されます。
包丁やナイフ・ハサミなどの刃物類は「切れる」というイメージを持つため、お中元・お歳暮の品物としては避けたほうが良いとされています。
また、刃物ではありませんが、ハンカチも同じ理由で不適切とされることがあります。
ハンカチは日本語で書くと「手巾」(しゅきん)。これが「てぎれ」とも読め、手切れ……つまり「手を切る」=「縁を切る」にイメージが繋がるからという理由です。
目上・年上の方に贈ると失礼な品物
ギフトの定番商品でも、上司など目上の方や年上の方に贈るのは避けるべきとされる品物が幾つかありますので注意しましょう。
まず商品券。
相手に好きではない品物を贈るリスクなく喜んでもらえることからギフトとして人気ですが、目上の方に贈るのは「お金を恵んであげる」というニュアンスになりやめたほうが良いとされています。
お中元・お歳暮の品物選びに自信がなければ、カタログギフトを贈るのが無難でしょう。
次に靴や靴下などの履物類。
これは「相手を踏みつける」というイメージにつながるので目上の方への贈り物としては失礼であり不適切とされています。
マットなどの敷物類も同様の連想から避けたほうがよいと言われています。
最後にカバンや時計・筆記用具などの仕事道具。
これは「相手に勤勉や精進を推奨している」というニュアンスを持つことから、目上の方に贈るのは失礼とされています。
まとめ~大切なのは気持ちを伝えること~
いかがでしたでしょうか。
今回はお中元・お歳暮を贈る際のマナーについて見ていきました。
とくに品物選びについては「色々だめなものがあって難しい……」と思われたかもしれません。
ですが、今回挙げたものは「贈ることは絶対にやめたほうが良いもの」というわけではなく、あくまで「一般論として避けるべきとされる品物」です。
近年カジュアルなラッピングのお中元やお歳暮が許容されてきているように、贈る品物についても、感謝の気持ちが相手に伝われば、相手に喜んでもらえるものであれば本質的には何だって問題はないという向きになってきています。
大切なのは「贈る気持ち」です。
そして、同時に「贈られる相手の気持ち」も大切です。
長く重んじられているやり方や縁起を大事にしている方もいらっしゃいます。
一方的に「そんなの今の風潮に合わないし意味がないですよ」と押し付けるのは、「相手に感謝を伝える」「相手に喜んでもらえるものを贈る」という本質に沿っているとは言えません。
そういった意味では、マナーを知り、それにのっとるのもまた大事なことなのです。
半年の節目としてのお中元。一年間の節目としてのお歳暮。
貴方の感謝が上手く伝わりますよう、この記事が参考になれば幸いです。
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