【賃貸の草刈りは誰がする?】専用庭は原則借主負担・駐車場は契約確認
賃貸の庭・駐車場の草刈りは誰がする?借主の負担と注意点を解説

「ガーデニングが趣味だから、積極的に庭付きの賃貸物件を探して住んでいる」という方もいれば「たまたま借りている物件に庭が付いているが、植物には全く興味がない」という方もおられるかと思います。
それでは、賃貸物件の設備に庭が含まれる場合、草刈りなどの庭の手入れを行うかどうかは、借主の自由なのでしょうか?
あるいは、手入れを行う義務があるのでしょうか?
要点まとめ
賃貸の草刈りは誰がする?
賃貸の専用庭は管理会社やオーナーが手入れする旨の記載がなければ借主が草刈りを行い、共用部分は借主の手入れが不要で、駐車場は契約書で除草の担当範囲を確認します。
①専用庭は基本的に借主が手入れし、著しく放置すると修復費用を請求される可能性あり
②共用部分の庭は借主の手入れ不要で、管理されていない場合は管理会社へ連絡
③駐車場は契約書を確認し、除草の担当者と管理範囲を書面で明確化
④入居時の庭の状態を写真で記録し、退去時に比較できるよう保管
⑤木の伐採・防草シート・除草剤は作業前に管理会社やオーナーへ相談
次の章以降では、これらのポイントについて詳しくご説明します。

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賃貸の庭・駐車場の雑草は借主が処理する?

借主が借りているスペースに生えている雑草等を手入れする義務を負うかどうかは、借りているものによって異なります。
①専用庭付きの戸建て・テラスハウス・アパートの場合
庭の手入れは、管理会社や賃貸オーナーが行う旨が明記されていない場合、契約書に何も記載がなくても入居者(借主)が行わなければなりません。
詳しくは次の章で解説しますが、手入れを著しく怠っていると、庭の原状回復費用を請求されてしまう可能性があります。
雑草を自力で取り除く方法には「根っこから引き抜く」「熱湯をかける」「草刈機を使う」などがあります。
予算やご自身にとっての取り組みやすさに応じて、いずれかを選ぶと良いでしょう。
「体力に自信がない」など、自分で雑草を除去することが難しい場合は、専門業者に依頼するようにしましょう
②集合住宅の共用部分にある庭の場合
借主が庭の手入れを行う必要はありません。
しかし、雑草の手入れがしばらく行われていないと、住民ではない外部の人がゴミを捨てやすくなってしまったり、害虫が発生しやすくなったりしてしまう可能性があります。
共有スペースの雑草の手入れがしばらくされていない様子であれば、管理会社に連絡して手入れをしてもらうようにしましょう。
③借りた駐車場に雑草が生えた場合
法律上は、貸主・借主のどちらが雑草を取り除く義務を負うか、はっきり示されていません。
しかし、雑草を放置し続けると、自身が借りている区画を示すラインが見えにくくなってしまったり、車に引っ掛かりキズとなってしまったりする可能性もあります。
もし、契約書に「専用使用部分の清掃は借主が行う」等の記載があれば、雑草の手入れも借主が行う必要があります。
清掃や除草についての記載が契約書にない場合や「専用使用部分」のような管理すべき範囲のはっきりとした記載がない場合は、契約前にどの範囲の除草を誰が行うことになるかを確認し、その内容を契約書に入れてもらうなど書面に残しておくと、後々トラブルになることを防げるでしょう。
なお、しっかりとコンクリートやアスファルトで舗装されているタイプの駐車場をなるべく選ぶようにすれば、そもそも雑草が生えにくい環境なので除草に関する悩みは減るでしょう。


専用庭を手入れせず退去するとどうなる?

賃貸借契約において、借主は借りたものを「善良な管理者の注意をもって管理する義務(善管注意義務)」を負います。
借りている部屋を日常的にきれいに掃除しておく必要があるのも、借主がこの善管注意義務を負うからです。
入居者専用の庭付きの賃貸物件の場合は、庭についても借主は善管注意義務を負うことになります。
この義務を怠ると、現状復帰のための費用負担を貸主に請求される可能性があります。
実際に、2009年には、賃貸物件付属の入居者専用庭の手入れに関連する裁判が行われています。
借主が借りていた物件に付属していた庭の管理を怠り、雑草を生い茂らせて庭木を枯れさせてしまったことに対し、貸主が庭の修復費用を求める裁判でした。
雑草を放置したこと・庭木の状態変化を貸主に知らせなかったことから善管注意義務違反であると判断され、借主は数万円の修復費用を支払うべきとの判決が出ました。
庭の手入れをしないことだけでなく、庭にゴミなどを放置した場合も、善管注意義務違反だとみなされる場合があります。
専用庭でも手入れが不要な場合や、事前許可が必要な作業はある?

手入れが不要なケース
もし、物件を借りた段階で庭に雑草が生い茂っていた場合は、入居してすぐ写真を撮ってその状態を記録しておくと良いでしょう。
退去時の庭の状態と物件に入居し始めた時の庭の状態が同じであれば、草刈り等をする必要はありません。
ただし、入居してすぐに記録を残しておくことができなかった場合は、入居時の庭の状態を証明する材料がないため、庭の手入れを行う必要があります。
また、植栽がある場合には枯らしたりしてしまわないよう注意が必要です。
作業前に許可が必要なケース
以下のようなケースについては、退去時に元の状態に戻すことができなくなってしまうリスクもあるため、借主が無許可で作業を行ってはいけません。作業に移る前に、賃貸オーナーや管理会社に相談しましょう。
①庭に生えている木について、木そのものを切ったり多数の枝を落としたりするなど、大幅な手入れをしたい場合
②防草シートを敷きたい場合(※1)
③除草剤を使用したい場合(※2)
(※1)防草シートを使用しても良いか確認する際には、退去時にシートを取り除いた方が良いのか、それともそのまま設置しておいても構わないのかについても、確認しておくとスムーズです。
(※2)除草剤を使用する許可が下りた場合も、使用する除草剤については注意して選択する必要があります。
特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、自然由来の除草剤を使用するなど、入居者の身体への影響も少ないものを選ぶようにしてください。
除草剤を使用する日は、流れてしまうのを防ぐためになるべく晴天が続くタイミングを選び、近隣に除草剤が広がってしまう可能性がある強風の日は避けるようにしましょう。


【賃貸の草刈りは誰がする?】まとめ

「賃貸物件の庭の手入れは基本的に借主が行わなければならない」ということは、賃貸借契約書に記載されていないこともあるため、意外と知らない方も多いかもしれません。
退去時にトラブルになることを避けるために、部屋の中だけでなく庭もこまめに手を入れるようにしましょう。
ただし、木を伐採したい時など、借りた時の状態に戻すのが難しいような手入れをしたい場合には、作業を始める前に管理会社か賃貸オーナーに連絡をして許可を取るようにしましょう。
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