【所有不動産記録証明制度とは?】不動産を一覧化!メリットと請求方法
難しい所有不動産記録証明制度を詳しく解説

令和8年2月2日から所有不動産記録証明制度が導入されました。
制度が導入されたことで得られるメリットもありますが、利用するためには難しい手続きが必要になります。
そこで所有不動産記録証明制度について詳しく解説していきます。
要点まとめ
所有不動産記録証明制度とは?
所有不動産記録証明制度は、本人や被相続人名義の不動産を一覧で確認でき、相続手続きの負担軽減や登記漏れ防止につながる制度です。
①本人や被相続人名義の不動産を一覧で確認できる
②遺産分割協議や遺言書の作成を進めやすくなる
③請求には必要書類と手数料が必要になる
④請求方法は書面とオンラインの2つがある
⑤所有する不動産を確認することで登記漏れを防ぎやすくなる
令和6年4月1日から相続登記が義務化されたことを受けて、令和8年2月2日から所有不動産記録証明制度が導入されました。
これによって相続手続きの簡略化や、登記漏れを防ぎやすくなりました。

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賃貸専門家:吉田 政孝
不動産キャリア:23年
賃貸のマサキ天理駅前店所属。店舗運営のサポートの傍ら、ルームアドバイザーのキャリア23年以上の大ベテラン。奈良の社内仲介ランキングNo.1の実績有り。奈良の賃貸事情は勿論、美味しい飲食店や人気観光スポットなど、奈良のことは幅広い情報を持ち、特に天理市事情に日本一詳しいと自負。自身がナビゲータ役を務めたテレビ番組も多数あり。過去にアルバイトで習得したオムライス作りをスタッフへ教えるほど食通とか。
所有不動産記録証明制度とは何か

国が定める制度はわかりにくいと感じる人も多いでしょうが、所有不動産記録証明制度もその1つだと言えるでしょう。
まずは所有不動産記録証明制度がどのようなものなのか順を追って見ていきます。
「制度の主な内容」「いつから施行されたのか」「なぜこのような制度が導入されるようになったのか」について簡単に触れていきます。
制度の主な内容
遺産相続をする際に、被相続人が不動産を所持していた場合、不動産に関しても相続をするのか相続をしないのか明確にする必要があります。
また、相続人が複数いる場合は、どのように遺産を分けるか遺産分割協議を行う必要があります。
そのときに被相続人がどれだけ不動産を所有しているのかも確認する必要があります。
しかし、親族だからと言って必ずしも被相続人が所有していた不動産を全て把握しているわけではありません。
そのため、以前は所有する不動産を把握するのが大変でしたが、所有不動産記録証明制度の導入によって不動産を一覧的にリスト化した証明書が交付されるようになり、相続人の負担が軽減されるようになりました。
これが所有不動産記録証明制度ですが、全国規模で一括して調べることもできるため、相続の手続きにかかる時間を短くすることもできます。
いつから施行されたのか
所有不動産記録証明制度は令和8年2月2日から利用できるようになりました。
なぜこのような制度が導入されるようになったのか
所有不動産記録証明制度が導入された目的ですが、令和6年4月1日から相続登記が義務化されたことに伴い、相続人が被相続人名義の不動産を把握しやすくするために導入されました。
そこで所有不動産記録証明制度が導入されたことで、被相続人が所有していた不動産がすぐにわかるようになったのです。
今までは登記記録というのは、土地や建物ごとに作成されていたので、被相続人が不動産を多数所有している場合、手続きがかなり大変で面倒な状態でした。
そのため、相続登記が行われないまま放置されてしまうことや、きちんと行ったつもりでも漏れが発生してしまうという事態になるケースもあったのです。
このような登記漏れを防ぐことも、所有不動産記録証明制度が導入された理由と言えるでしょう。
所有不動産記録証明制度が導入されたことで得られるメリット

所有不動産記録証明制度が令和8年2月2日に導入されましたが、それによって色々と得られるメリットがあります。
どのようなメリットがあるのかというと、「遺産分割協議が楽に行える」「遺言書の作成が簡単になる」「不動産の抜け漏れが防げる」などがあります。
遺産分割協議が楽に行える
被相続人の遺産を分配する場合、必ずしも相続人が1人だけとは限りません。
兄弟や夫婦がいる人であれば、自分の兄弟や奥さん、旦那さんも遺産を相続する権利が発生するので、どのように分配をするか遺産分割協議を行う必要があるのです。
遺産分割協議はトラブルに発展するケースも多く、時間がかかることも珍しくはありませんし、被相続人が所有している不動産について詳しくわからない場合もあるでしょう。
被相続人が所有していた不動産が複数ある場合、面倒で時間がかなりかかってしまうというデメリットがありました。
それが今回導入された所有不動産記録証明制度によって、被相続人が所有している不動産を一括でリスト化することが可能になったため、面倒で難しい遺産分割協議が比較的楽になったのです。
大変な遺産相続が楽に行えるようになったのは大きなメリットだと言えるでしょう。
遺言書の作成が簡単になる
トラブルに発展しやすい遺産分割協議ですが、この際に重要視されるのが遺言書です。
しかし、遺言書があったとしても、詳しく記載されていないと結局遺産分割協議が長引いてしまう、トラブルに発展する可能性もあります。
しかし、被相続人が所有している不動産がより分かりやすく確認できるようになったことで、遺言書の作成も楽になりました。
所有している不動産が多い場合でも、所有不動産記録証明制度によって確認しやすくなるため、遺言書を作成する際にも役立つでしょう。
不動産の抜け漏れが防げる
遺産相続の際にトラブルになりやすいのは、誰がどれだけ遺産をもらえるのかという点です。
しかし、被相続人が所有している不動産が複数あった場合、相続人も把握できていない分配が可能な不動産を持っていた可能性もあります。
もし気が付かずに遺産相続をしてしまうと、不動産の抜け漏れが発生してしまいます。
今回導入された所有不動産記録証明制度で、このような抜け漏れの発生を防げるようになった点も大きなメリットです。


手続きを行う主な流れ

所有不動産記録証明制度の利用が可能な人は、所有権の登記名義人と、その相続人その他の一般承継人です。
また、代理人による請求も可能です。
もちろん自分で制度を利用することもできますが、その際には「請求するのに必要な書類」「手数料が発生する」「証明書が交付されるのを待つ」このような流れで行います。
請求するのに必要な書類
所有不動産記録証明制度を利用する場合、請求する人や検索条件によって必要な書類が異なります。
所有権の登記名義人が書面で請求する場合は、印鑑証明書または本人確認書類の写しのいずれかが必要です。
過去の氏名や住所を検索条件とする場合は、戸除籍謄本や住民票の写し、戸籍の附票の写しなど、追加の書類が必要になる場合があります。
登記名義人の相続人が請求する場合は、これらに加えて、相続関係を証明する戸籍謄本や法定相続情報一覧図の写しなどが必要になります。
そのため、所有不動産記録証明制度で以前よりは簡単に手続きが行えるようになりましたが、請求するのに必要な書類を集めるのに手間がかかります。
手数料が発生する
請求の手続きを行うためには、手数料が発生してしまいます。
手数料は、検索条件1件につき1通当たり、書面請求を行った場合には1,600円で、収入印紙で納付します。
オンライン請求を行った場合は、検索条件1件につき1通当たり、郵送であれば1,500円、窓口で交付してもらうのであれば1,470円です。
証明書が交付されるのを待つ
ここまで行ったら、後は所有不動産記録証明書が交付されるのを待つだけです。
交付されたら請求人や検索条件、所有権の名義人が記録されている不動産に誤りがないか確認しましょう。
ちなみに証明書の受け取り方法は、窓口で直接受け取ることもできますし、郵送してもらうことも可能です。
請求方法は2つ存在する

所有不動産記録証明書を請求したい場合、主に2種類の方法が存在します。
それが「書面で請求を行う」「オンラインで請求を行う」になるので、どちらか好きな方を選ぶのがよいでしょう。
書面で請求を行う
所有不動産記録証明書は、書面で請求することができます。
請求するところは法務局や地方法務局になり、支局や出張所でも行えます。
所有不動産記録証明書を受け取る場合は、窓口で受け取るか郵送で送ってもらうようになります。
オンラインで請求を行う
最近は何でもオンラインで行える時代になっていますが、所有不動産記録証明書の請求もオンラインで行うことが可能です。
自宅の近くに法務局や地方法務局が存在していない場合や、請求できる時間帯が限られてしまう人にとっては便利な方法です。
オンラインで請求を行うときの手順は、登記・供託オンライン申請システムというサイトへアクセスし、申請用総合ソフトをダウンロードします。
その後所有不動産記録証明書交付請求書を選択し、必要事項を入力したら電子署名を行い、提出すれば申請が完了です。


【所有不動産記録証明制度とは?】まとめ

所有不動産記録証明制度は、本人や被相続人名義の不動産を一覧で確認しやすくする制度です。
所有する不動産を把握しやすくなることで、遺産分割協議や遺言書の作成を進めやすくなり、登記漏れの防止にもつながります。
必要書類や手数料、請求方法を確認した上で制度を利用することで、相続登記の手続きにかかる負担を軽減できます。
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