Web担当者:出口晏奈
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子ども虐待のない社会を目指して『オレンジリボン運動』を知ろう
皆さんはさまざまなリボン運動があるのをご存じですか?
それぞれのリボンの色によって意味が異なり、オレンジ色のリボンは「子どもの虐待防止」を意味しています。
そんなオレンジリボン運動は毎年11月に行われますので、内容をまだご存知ない方は良く知り、子ども虐待の無い社会を作りましょう!
リボン運動はさまざまな色のリボンを使って社会問題を伝える啓発活動です
リボン運動で用いられるリボンには、輪状に折った短い一片のリボン、もしくはそれを描いた絵などを用います。
リボンの色によって意味が異なり、さまざまな社会運動又は社会問題に対してさりげない支援や賛同の声明を出す方法として用いられています。
海外で始まったリボン運動は「アウェアネスリボン(Awareness ribbon)」と呼ばれ、直訳すると「気づきのリボン」や「認識のリボン」となります。
リボンを掲示することで、さりげなくメッセージを伝えよう・活動内容を多くの人に知ってもらおうという運動となっています。
現在はリボンやリボンをかたどったバッジなどを身につけることや、ブログやSNSなどを通じて情報を発信する運動そのものを「リボン運動」と呼びます。
最初に始まったリボン運動はピンクリボン運動で、乳ガンの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝えるシンボルマークとして用いられました。
ピンクリボン以降、レッド(エイズの啓発)、グリーン(移植医療の普及)、イエロー(障害を持つ人の自立と社会参加)といったさまざまな色のリボンが用いられるようになり、世界各国で啓発活動が行われています。
同じリボンの色でも国ごとに啓発活動の意味が異なる場合もありますが、万国共通で使われているものもあります。
気になった方はリボン運動、アウェアネスリボンで調べてみましょう。
オレンジリボン運動はどうやって始まったの?
今回ご紹介するオレンジリボンは「子どもの虐待防止」を意味しています。
オレンジリボン運動が始まったのは、2005年の栃木県です。
2004年9月、栃木県小山市で3歳と4歳の2人の幼い兄弟が父親からの虐待の末、橋の上から川に投げ入れられて亡くなるという痛ましい事件が起こりました。
この事件をきっかけに、小山市のNPOがオレンジリボンキャンペーンを始めました。
その後、各地のNPOや厚生労働省が賛同し、運動が大きく広がることになりました。
オレンジリボン運動が開始した翌年の2006年から「児童虐待防止全国ネットワーク」がオレンジリボン運動の窓口となり、さまざまな啓発活動を行っています。
オレンジリボンを身につけることで、虐待防止を広くアピールし、子どもが虐待されることのない社会を目指す意志を表します。
「子ども虐待防止」オレンジリボン運動について≫
オレンジリボンの趣旨とは?
オレンジリボン運動は、「子ども虐待のない社会の実現」を目指す市民運動です。
毎年11月に行われます。
リボンのオレンジ色は、子どもたちの明るい未来を表しており、オレンジリボンがシンボルマークとなりました。
子どもの虐待防止は、児童相談所や自治体などの公共機関だけで行えるものではありません。
子を持つ親に限らず、一人一人が虐待を無くそうと意識することが子どもの虐待防止には最も効果的だとされています。
子ども虐待の現状を知ろう
近年は少子化と言われ続けていますが、平成15年の統計以来、虐待による子どもの死亡事例は年間50件を超えることがほとんどで、1週間に1人が虐待によって命を落としていることになります。
子どもの年齢も0~1歳が最も多く、その多くの加害者が実の母親や父親、もしくは両方であることが多いとされています。
一方で、児童相談所に寄せられる虐待相談の対応件数は増加傾向にあります。
平成2年は年間1,000件程度だった件数が、平成15年には26,000件を超え、令和2年には20万件を超えています。
相談件数の増加はあまり良い傾向とは言えませんが、オレンジリボン運動により早期に発見される虐待が増えているとも考えられます。
しかし、相談件数が増加しても虐待によって奪われる幼い命の数は特に減っているわけではありません。
また、虐待と一言で言っても、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、そして親が子育て放棄するネグレクトに分けられます。
この中でも特に多いのは身体的虐待とネグレクトです。
身体的虐待とは、保護者が子どもに殴る・蹴るなどの暴行をすることの他に、夏の暑い日や冬に寒い日にベランダなどの屋外に出して家に入れないといったことも含まれます。
これらにより体に傷を負い、場合によっては死に至ることもあります。
ネグレクトは保護の怠慢、養育の放棄・拒否などを指します。
育児を行わず子どもを数日間放っておいたという事件がニュースなどで見られますが、これがネグレクトです。
食事を与えない、通学させないといったことが家の中で起こるため、実態が外部からは分からないことも特徴です。
オレンジリボン運動を通じて子どもの虐待に気付ける社会を作ろう
子どもの虐待は、精神的にも経済的にも余裕がない親の元で起こることが少なくありません。
余裕がないことで外出などもできず、周囲の人々が子どもが居るという事にも気づかないこともあります。
そのため、より多くの人が子どもの虐待についての理解を深め、地域の目が虐待を早期に発見して防ぐためのネットワークが重要だとされています。
核家族化が進み、地域とのつながりが希薄になっている現代の子育てでは、遠くの血縁よりも地域の目や耳が虐待の発見につながります。
「痛い、やめて」といった声が聞こえたり、子どもがひどく泣き続けていたり、夜遅くまで子どもがひとりで外にいたり、ベランダに出されているなどといった異変は、身体的虐待が行われている可能性がある分かりやすいサインです。
ネグレクトなどでは、突然話し声や泣き声が聞こえなくなった、外出している様子が無いといった普段との違いにサインが現れることがあります。
幼い子どもは自ら「助けて」とは言えませんし、虐待を行っている親自身も隠そうとします。
異変を見かけたら、ためらわずに公的機関に連絡することが重要です。
たとえ子どもの虐待が実際に行われていたとしても、適切にサポートをし、親子の関係を再構築できる可能性は十分にあります。
虐待を行っている親自身が声にならない助けを求めていることも往々にして在り、親子が共に追い詰められていることが多いのです。
そんな歪んでしまった親子の関係を正しく再構築するためにも、オレンジリボン運動を通じて適切な機関へと繋ぐ機会を増やしていくことが、不幸な結果を未然に防ぐことに繋がります。
【子ども虐待防止!オレンジリボン運動】まとめ
子どもの虐待を察知したら、児童相談所の虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」に連絡することで、24時間対応してくれます。
仮に虐待の事実はなかったとしても、連絡をした人に迷惑となることはありません。
虐待かもしれないな?と感じて連絡することは、通報などではなく子育てをサポートする行為の一部となります。
虐待にまでは至らない程度の事案であっても、子育てに不安のある親を手助けするきっかけになるかもしれません。
個人でも、ましてや他人であったとしても、虐待の目を早期に見つけるためのアンテナになります。
地域で起こる不幸な出来事を無くすため、オレンジリボン運動を良く知り、子どもの虐待が無い社会づくりの手助けをしませんか?
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