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担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
「経済・雇用・所得」データで見る 奈良県で働く魅力とは?
文化面での奈良の魅力は広く知られていますが、奈良県内で仕事をするメリット、働く魅力についてはどうでしょうか。
県内ではどのような産業が盛んで、経済成長率や求人・雇用・所得の状況はどのようになっているでしょうか。
データをもとに解説してゆきます。
奈良県ではどんな産業が盛んなの?
古都・奈良。古墳や遺跡・神社仏閣など数多くの文化財を有する歴史深い土地として知られています。
ですが奈良の持つ魅力は決してそういった「かつてのもの」ばかりではありません。
昔ながらの町並みを活かしつつ新たな文化発信の場として生まれ変わらせる試みが盛んに行われていたり、情報・バイオなど最先端の科学技術の学びの場を有していたり、長い歴史と現在そして未来を繋ぐ、多面的な魅力を持った土地でもあります。
そんな奈良という地ですから、そこで働くこと、これもまた大きな魅力があります。
総務省の「平成26年経済センサス - 基礎調査」に基づけば、平成26年(2014年)7月1日時点の奈良県内にある事業所数の合計は4万9,823事業所とのことです。
内訳を大まかに分類すると「卸売業・小売業」が1万2,541事業所で県内において最も多く25.2%を占めており、その次に「宿泊業・飲食サービス業」が5,385事業所(10.8%)、さらにその次に「製造業」が5,031事業所(10.1%)……と続いています。
もっと細かい分類で見てみると「美容業」の事業所数が最も多く1,522事業所あり、全体の3.05%を占めています。
同じ総務省のデータから平成26年7月1日時点の奈良県の事業所で働く従業者数を見てみると、県内全体で48万6,777人の従業者が居るということです。
大まかな内訳を見ると最も多いのは「卸売業・小売業」の従業者で9万4,244人(19.4%)となっており、その次に「医療・福祉」が8万2,890人(17.0%)、さらにその次に「製造業」が7万2,840人(15.0%)……と続いています。
従業者数においてはこれら3つの産業が全体の51.4%を占めており、県内の雇用の大きな担い手となっていることがわかります。
こういった産業が支える奈良県内の経済・雇用・所得が近年どのような成長を見せているか、これから見ていきましょう。
経済成長率が近年増加!
まず奈良県は近年、経済成長率においてプラス方向の動きを見せています。
内閣府の「平成29年度国民経済計算」および奈良県統計分析課の「平成28年度奈良県県民経済計算」のデータに基づくと、平成28年度の実質経済成長率は2.3%と3年ぶりのプラス成長となっています。
これは建設業・製造業などの県内総生産の増加によるもので、全国では同年度0.9%のプラス成長だったことから全国的に見ても高い水準であったことがうかがえます。
また、同データによると平成28年度の名目県内総生産は3兆6,507億円で、前年度と比べると910億円(2.6%)増、4年連続での増加となっています。
実質県内総生産(名目県内総生産から物価変動の影響を取り除いたもの)で考えると3兆5,554億円で、前年度と比較して811億円(2.3%)増、3年振りの増加となっています。
求人・雇用にまつわる2つの「1位」!
経済の成長という面からだけでなく、奈良県内の求人・雇用についてのデータも見てみましょう。
厚生労働省が公開している「一般職業紹介状況」によると、令和元年(2019年)11月の奈良県における有効求人倍率(求職者1人あたり何件の求人があるか)は1.41倍と高く、継続的にこのような水準を維持しています。
また同年同月の就業地別有効求人倍率(全国のハローワークで扱った求人のなかから就業地が奈良県内になっている案件を抽出したもの)は1.63倍にものぼり、これは全国1.57倍よりも高く、近畿圏において第1位の倍率です。
障がい者の雇用においても奈良県は高い水準を維持しています。
奈良労働局発表の「奈良県の障害者雇用状況の集計結果」によると、令和元年6月1日時点での奈良県内の民間企業における障がい者の方の実雇用率は2.79%となっており、5年連続で過去最高を更新しています。
これは全国平均の実雇用率2.11%を0.68ポイント上回っており、なんと47都道府県のなかで1位となっています。
また、同年同月時点の奈良県における障がい者の方の法定雇用率達成企業数は394社で前年に比べて24社多く、9年連続での記録更新となっています。
県民所得も高い伸び率!
県民所得についても明るいデータがあります。
内閣府発表の「平成29年度国民経済計算」および奈良県統計分析課の「平成28年度奈良県県民経済計算」によれば、平成28年度の1人当たり県民所得は252万2千円。
これは前年度247万1千円と比較して2.1%(5万1千円)の増加となっています。
同年度の1人当たり国民所得は308万2千円で前年度306万9千円と比較して0.4%(1万3千円)の増加であることから、奈良県における県民所得の伸び率の高さがうかがえます。
※1人あたり県民所得は「県民所得の総額÷奈良県の総人口(総務省『10月1日の現在推計人口』参照)」で算出された数値であり、県内の賃金水準を示すデータではありません。
まとめ~「働いて良し」な奈良県~
いかがでしたでしょうか。
今回は様々なデータから奈良県で働く魅力について見ていきました。
文化面での魅力とともに、経済・雇用・所得それぞれの面において伸びを見せている「働いて良し」な奈良県の一面もぜひ知っていただければ幸いです。
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