【2026年4月施行区分所有法改正で何が変わる?】分譲・投資マンションへの影響を解説

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「2026年4月施行」区分所有法改正で分譲マンション・投資用区分マンションはどう変わる?


「2026年4月施行」区分所有法改正で分譲マンション・投資用区分マンションはどう変わる?


2026年4月1日に改正区分所有法が施行されます。


「分譲マンションの話でしょ」と思われるかもしれませんが、投資用区分マンションも対象となっています。


賃貸管理会社への影響も想定されるこの法改正、何が変わるのでしょうか。


要点まとめ


区分所有法改正で分譲マンション・投資用区分マンションはどう変わる?


建て替え時の賃貸契約終了制度・規約変更の円滑化・賃貸供給の増加など、さまざまな影響が考えられます。


決議のルールが簡単に


建て替え決議のハードルが下がった


建て替え時に入居者との契約を終了できる


詳しく解説していきます。



  • 木原 一憲_写真
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    賃貸専門家:木原 一憲

    得意エリア:奈良市

  • 奈良での不動産キャリア25年以上の実績。これまで15,000人以上にお部屋を紹介。一人暮らしから家族向けまで幅広い賃貸情報に自信あり。休日は奈良の綺麗な街並みや歴史ある神社・仏閣、美味しい飲食店を巡ること。愛車はKawasaki。渡り鳥並みにズバ抜けた方向感覚を持ち、目印となる建物を伝えれば住所をピタリと一致させる特技あり。賃貸の専門家として様々なノウハウを仕入れ発信中。



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    改正区分所有法の施行で何が変わるのか


    改正区分所有法の施行で何が変わるのか


    背景はふたつの「老い」

    区分所有法の改正の背景には、居住者の高齢化とマンションの老朽化という2つの問題があります。


    高齢化により管理組合の集会に出られない人が増えてきたり、老朽化にともなう建て替えを円滑に進める必要がでてきたり、そうした課題に対処するため、法改正が行われることになったのです。


    区分所有法と聞くと、「分譲マンションに住んでいる人の話」と思いがちです。でも今回の改正は、投資用の区分マンションも対象になっています。


    つまり、賃貸に出している区分マンションを持っているオーナーさんも、無関係ではありません。


    マンション管理会社・建物管理会社に限らず、賃貸管理会社にも影響が出てくる可能性があるのです。


    決議のルールが簡単に

    これまでマンションの管理組合で何かを決めるとき、欠席している人も含めた全員の票で計算していました。


    例えば、100戸あるマンションで50人しか出席していなくても、欠席している50人分も票に含めて計算するのです。


    やや極端な例ではありますが、これだと出席した人が全員賛成しても、欠席者が多いことによって否決されてしまいます。


    高齢化で集会に来られない人が増えたり、連絡が取れないオーナーがいたりすると、必要な決議ができない。そんな問題が起きていました。


    今回の改正で、建て替えのような大きな決定を除いて、出席した人の過半数が賛成すれば可決できるようになります。


    欠席者の票は計算に入れなくてよくなったのです。


    これにより、修繕や規約変更といった決議がスムーズに進むようになるというねらいです。


    建て替え決議のハードルが下がった

    法改正により、建て替えを決めるための条件が以前より緩くなっています。


    ・連絡が取れないオーナーは除外できる


    所在不明のオーナーがいる場合、その人は決議の対象から外すことができます。これまでは全員の票が必要だったので、連絡が取れない人がいると建て替え自体が進みませんでした。


    ・安全性に問題があれば賛成票が少なくて済む


    耐震性や火災への安全性が不足している建物の場合、必要な賛成票の割合が5分の4から4分の3に引き下げられます。


    つまり、より少ない賛成で建て替えが決められるようになったのです。


    ・建物ごと売却する選択肢も


    建物と敷地を一括して売却することも、全員の同意から建て替え決議と同じ条件に緩和されました。


    買い手の事業者は、マンション以外の用途――オフィスビルやホテル、介護施設など――に建て替えることもできます。


    ・容積率の緩和で高い建物が建てられる


    特定行政庁の許可が得られれば、容積率や高さ制限も緩和されます。


    これにより、従来の住戸数より多い建物が建てられる可能性があります。


    老朽化した投資用マンションを持っているオーナーにとって、建て替えや売却という選択肢が現実的になってきたと言えます。


    建て替え時に入居者との契約を終了できる

    投資用マンションのオーナーにとって影響が大きいと思われるのがこの改正です。


    建て替えが決まった場合、賃貸人の契約を終了できる制度が新しく作られました。


    これまで賃貸中の物件は建て替えが難しかったのですが、この制度により、建て替えにあたって入居者に退去してもらうことができるようになります。


    もちろん、入居者にとっては急な話になるので、丁寧な対応が必要です。ですが、建て替えの選択肢が広がったという意味では、大きな変化です。




    法改正による賃貸市場への影響は?


    法改正による賃貸市場への影響は?


    建て替えで賃貸マンションの供給が増える?

    区分所有法の改正で建て替えの条件が緩和されたことで、容積率や高さの緩和を受けやすくなります。


    つまり、これまでより高い建物が建てられるようになる可能性があります。


    そうなると、従来の住戸に加えて、余った分を賃貸マンションとして供給するケースが増えるかもしれません。


    都心部では、こうした動きが賃貸物件の供給増につながると予想する専門家もいます。


    すぐには進まないという慎重な意見も

    一方で、「建て替えが急に増えるとは思えない」という慎重な意見もあります。


    投資用マンションの場合、築年数にかかわらずローンが残っているオーナーも多いのです。


    積立金だけでは建て替え費用を賄えず、オーナーの追加負担が必要になるケースがほとんど。


    となれば、建て替えよりも大規模修繕で延命する方向に進むのでは、という見方です。


    実際、法改正が施行される前の段階では、「やってみないと分からない」という声も多く聞かれます。




    賃貸管理の現場ではどんな変化が起きる?


    賃貸管理の現場ではどんな変化が起きる?


    規約変更が増えると募集活動に影響

    今回の法改正で、規約変更がこれまでより簡単にできるようになります。


    一見良いことのように思えますが、賃貸管理の現場では新しい課題が出てきます。


    問題は、マンションの管理組合と賃貸管理会社が基本的に情報を共有していないこと。


    物件の規約変更があっても、賃貸管理会社は一部のオーナーからの連絡でしか内容を把握できていないのが実情なのです。


    例えばペットの飼育が「不可」から「可」に変わった。でも、賃貸管理会社に情報が伝わらず、募集サイトには「ペット不可」のまま掲載している――こうなると、せっかくのアピールポイントを逃してしまいます。


    逆に、喫煙に関するルールが厳しくなったのに、それを知らずに入居者を募集してしまったら、後でトラブルになりかねません。


    共用部の設備が充実して物件の価値が上がった場合も、タイムリーに把握できなければ、家賃を上げるチャンスを逃してしまいます。


    大規模修繕の提案がしにくくなる可能性も

    今回の改正では、利益相反を防ぐための規定も新しく作られました。


    建物管理会社が、自分の関係会社に工事を発注すると、利益相反の恐れがあります。


    そのため、大規模修繕を提案するときは、複数の見積もりを取った上で選択肢を示す必要が出てくるかもしれません。


    賃貸管理会社がオーナーを通じて管理組合に修繕を提案する場合も、相見積もりを用意しておく方が安全です。


    もちろん、より透明性をもたせるための規定ではあります。


    ですがそうなると、見積もりを取る手間が増えますし、相見積もりの費用を誰が負担するのかという問題も発生します。


    これによって「大規模修繕の提案をしづらくなるのでは」と懸念の声もあります。




    賃貸管理会社に求められる「今後」


    賃貸管理会社に求められる「今後」


    募集要項への影響をすばやくキャッチ

    今回の法改正にあたって、賃貸管理会社に求められること。


    まず、マンションの規約変更をいち早く把握することが、より一層大切になります。


    物件の募集要項に関わるような規約変更――ペット飼育の可否・喫煙ルール・共用部の使い方などといった情報は、入居者の満足度や物件の競争力に直結します。変更があったらすぐに把握し、募集サイトに反映する体制が必要です。


    オーナーの利益を最大化するためにも、情報のキャッチアップが欠かせません。


    管理組合との連携を強化する

    また、管理組合との連携強化も欠かせません。


    役員を務めるオーナーを通じて規約変更をフォローする、管理組合の出席率向上をサポートする、設計監理や修繕の提案を行える体制を整える――こうした取り組みが、物件の資産価値を守り、向上させていくことにつながります。


    「管理不全にならないようにする」という視点で、管理組合が機能しやすい環境を作っていくことが求められます。



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    まとめ~法改正による変化をチャンスと捉えて~


    まとめ~法改正による変化をチャンスと捉えて~


    いかがでしたでしょうか。


    今回は2026年4月に施行される改正区分所有法について見ていきました。


    区分所有法の改正は、投資用マンションのオーナーや賃貸管理会社にとって、決して他人事ではありません。


    建て替え時の賃貸契約終了制度・規約変更の円滑化・賃貸供給の増加など、さまざまな影響が考えられます。


    こうした変化を面倒ごとと感じてしまうのは仕方ないことです。


    ですが、「物件の価値を守り向上させていくチャンス」と捉えることもできます。


    法改正を前向きに活用する。そんな姿勢が、10年後、20年後の資産価値の差を生むことになるかもしれません。




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