【賃借人の立場や関係性や意味とは?】役割や契約書のチェックポイントを分かりやすく解説!
賃貸人との関係性は?それぞれの役割や契約書のチェックポイントの解説!

賃貸契約の際には、普段あまり耳にしない言葉も色々と出てきます。
賃借人もその1つですが、どのような意味の言葉なのか、どういった立場にあるのかなどを詳しく見ていきましょう。
今後賃貸契約を行う予定のある人は、参考にしてみてください。

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賃貸専門家:木原 一憲
得意エリア:奈良市
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賃借人とはどのような意味なのか

賃借人は「ちんしゃくにん」と読みます。
簡単に言えば、住宅の所有者や管理者に料金を支払い、部屋を借りて生活をする人のことです。
賃貸住宅を借りる顧客を賃借人と呼ぶことを知っておけば、初めて賃貸契約を行う場合、契約書の説明が行われるときも安心できるでしょう。
似たような言葉に賃貸人というのもありますが、これは「ちんたいにん」と読み、所有している住宅を貸す側の人のことです。
簡単に言えば大家さんのことを指します。
賃借人にはいくつか義務がある

賃借人は、賃貸住宅を借りる契約を行った際に、いくつかの義務が発生します。
それは「退去するときの原状回復義務」「決められた賃料を毎月支払う」「契約書で定められている内容の遵守」「火災保険への加入」です。
退去するときの原状回復義務
賃借人と賃貸人の間でトラブルに発展しやすいのが、退去するときに支払う原状回復費用です。
しかし、契約書には必ず原状回復費用の負担について記載されています。
原状回復に関しては、2020年に行われた民法の改正により、修繕要件の見直し及び原状回復義務の明文化が行われました。
そのため、賃借人の過失でつけた傷などは、必ず退去時に費用を負担しなければいけません。
ただし、建物も時間の経過とともに劣化していきます。
このような劣化は経年劣化と言い、原状回復費用を請求することはできません。
退去するときに、明らかに賃借人の過失ではなく、経年劣化によるものだと考えるのであれば、きちんと主張しないと費用を請求されるので注意しましょう。
トラブルになりやすいことなので、賃貸契約を行う前に、原状回復義務に関して不明な点や不安な点があれば、きちんと不動産屋の担当者に聞いておくべきです。
決められた賃料を毎月支払う
賃貸住宅を借りる場合、必ず家賃がいくらと記載されています。
賃借人はあらかじめ定められていた賃料を毎月支払う代わりに、部屋を使用する権利が得られるのです。
家賃を滞納した場合は、賃貸人から退去の請求が行われることが多いでしょう。
家賃も賃借人が支払う義務の1つなので、延滞なく支払う必要があります。
また、家賃は当月末に支払うのが一般的です。
なぜなら民法で建物や宅地の使用料は毎月末に遅滞なく支払うと明記されているからです。
契約書で定められている内容の遵守
賃借人には、契約内容遵守義務があります。
賃貸契約を交わす際には、守らなければいけないことが全て契約書に書かれています。
そのため、賃貸契約を行う前には、宅建士と呼ばれる人が契約書の内容を読み上げ、問題がないか確認するのです。
契約書に書かれている内容は、契約する物件や利用する不動産屋で大きく異なるケースは殆どなく、どこの物件を選んだ場合でも、どこの不動産屋に赴いた場合でも大体一緒です。
契約書には
・禁止事項
・解約時の原状回復義務について
・物件や設置物の修理や交換に関する取り決め
・契約期間
・物件に関する情報
・支払う必要がある賃料
について書かれています。
万が一抜けている点がある場合は、契約する前に必ず質問をしましょう。
契約書を交わした時点で契約内容遵守義務が発生します。
後から説明を受けていないでは通じません。
火災保険への加入
賃貸住宅を借りるときには、必ず不動産屋から火災保険の加入が求められます。
火災保険は、万が一災害に遭ったときに保証が受けられる大切なものなので、必ず加入しなければいけません。
しかし、火災保険の加入に関しては、家賃の支払いや原状回復費用とは違い、法律で決められているわけではないのです。
そのため、火災保険に加入しなくても入居自体は不可能ではありませんが、もし火事になった場合は多額の賠償金を請求されます。
そうならないためにも、火災保険は絶対に入るべき保険だと言えるでしょう。
賃借人には強い権利がある

賃借人には必ず課せられる義務が存在している反面、義務を守っている限り、しっかりと法律で保護されているのです。
どのような権利があるのかというと、「正当な理由がないと契約解除ができない」「賃貸人が変わっても賃借権の主張が可能」な点です。
正当な理由がないと契約解除ができない
賃借人にある権利の中で、最も重要なのが正当な理由がない限り、賃貸人から一方的に契約解除をすることができない点でしょう。
なぜ建物の持ち主である賃貸人であっても、賃借人に対して自由に契約の解除ができないのかというと、借地借家法という法律で守られているからです。
むやみに契約の解除を行ってしまうと、借りている住民は住まいを失うことになります。
このような事態を避けるために、法律でしっかりと守られているのです。
ただし、きちんと賃借人の義務を果たしている場合に限ります。
賃貸人が変わっても賃借権の主張が可能
賃貸住宅の持ち主が第三者に建物を売却した、相続や贈与で持ち主が変更になったら、賃貸住宅を借りている人は法律で守られないのか気になる人もいるでしょう。
たとえ賃貸住宅の所有者が変更になっても、法律できちんと守られているので、賃借権の主張は可能です。
理由は契約解除が自由にできないのと同じで、むやみに契約を切られてしまうと、住む家がなくなってしまうためです。
無許可で賃借人がやってはいけないこと

いくら家賃を支払っているからと言っても、何でも自由に行ってよいわけではありません。
中には賃貸人の許可を得れば行えるけれど、無許可でやってはいけないことがいくつかあります。
それは「ペットの飼育」「原状回復が難しいDIY」「設置物の撤去や処分」「又貸し」になります。
ペットの飼育
賃貸住宅では、ペット飼育不可となっている物件が現在でも多くなっています。
ペット飼育不可と書かれている物件では、当然ペットの飼育はできません。
人によっては犬や猫などは不可能だけれども、爬虫類や熱帯魚などであれば問題ないと考えているでしょうが、ペットというのは人間を除く全ての動物を指します。
そのため、犬や猫だけではなく、他の生き物の飼育も禁止です。
ただし、爬虫類や熱帯魚の飼育であれば、ペット不可と書かれている物件であっても、相談をすれば許可が得られる可能性もあります。
もしペットの飼育をしたいのであれば、必ず賃貸人の許可を得て行うようにしましょう。
勝手に行うと規約違反になります。
また、ペット可やペット相談可と書かれていても、無制限にペットの飼育が可能なわけではありません。
トラブルを避けるために、どのような種類のペットを何匹飼育するのか報告しておくとよいでしょう。
原状回復が難しいDIY
賃貸住宅の場合、DIYにも制限があります。
賃貸住宅を借りた場合は、原状回復の義務が存在します。
しかし、原状回復が難しいDIYをしてしまうと、元通りにするのに多額な費用や日数が掛かってしまいます。
原状回復が難しいDIYというのは、壁や床に穴をあける行為などが当てはまります。
粘着力の強いテープなどを使用すると、剥がすときに壁や床を傷める原因になるので、使用するのは避けるべきでしょう。
問題なく原状回復ができるレベルのDIYであれば問題ありません。
設置物の撤去や処分
賃貸住宅にあらかじめ設置されている家具や電化製品は、賃貸人の物であって賃借人の物ではありません。
そのため、別の家具や家電製品を使用したいからと言って、勝手に撤去したり処分したりしてはいけません。
どうしても変更したい場合には、賃貸人の許可をもらう必要があります。
では、故障して使用できなくなったらどうすればよいのかというと、管理会社や賃貸人に連絡をして、修理や交換をしてもらうことになります。
すぐに使いたいからと言って、許可を得ずに自分で修理を行った場合は、修理に使用した費用は自腹になる可能性もあります。
修理をする場合には必ず故障したことを連絡し、すぐに使用できないと困るので、自費で行っても問題はないか、自分で修理を依頼したら費用は負担してもらえるのか聞いておきましょう。
他人の物を勝手に処分する行為や、自己判断で設置物の修理を行う行為は、トラブルの原因になる場合も多いです。
又貸し
自分が借りている部屋を、勝手に他人に貸す行為を又貸しと言います。
又貸しは賃貸人の許可がなければ行えませんので、勝手に行うと退去させられる場合や、最悪裁判になる可能性もあるので行ってはいけません。
勝手に又貸しをして料金を取るのはもちろん禁止ですが、料金を取らずに契約者以外の人に貸す行為も禁止です。
【賃借人の立場や意味とは?】まとめ

今回は賃借人の立場や意味、厳守しなければいけない点などについて解説してきました。
賃借人は必ず守らなければいけないこともいくつかありますが、賃貸人よりも手厚く法律で保護されています。
ただし、きちんと決まり事を守っている場合に限るので、賃貸住宅を契約するときには、賃借人の立場や守らなければいけない点などを、事前に確認しておくとよいでしょう。
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