【生活保護でも賃貸は借りられる?】住宅扶助と家探しの流れをご紹介
生活保護でも賃貸は借りられる?家賃補助と物件探しのポイント解説

障害や病気があったり、一人で小さなお子さんを育てていて目を離すことができなかったり、配偶者やパートナーから暴力を受けていたりする等の理由で働くことが難しく、生活を立て直すために生活保護を受けたいと希望している方の中にも、家を確保できるかどうかが心配でなかなか申請に踏み切れない方もいるかもしれません。
この記事では、生活保護受給者は家賃補助を得られるのか、どのような流れで家探しを行うのか、生活保護受給者ならではの注意すべきポイントは何か等について、詳しく解説します。

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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:出口晏奈
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生活保護の「住宅扶助」とは?

生活保護は、働くことが難しい状況にいる方であっても健康で文化的な最低限度の生活を送れるよう、国が援助を行う制度です。
ただし、誰でも援助を受けられるわけではなく、要件が定められています。
受給できるかどうかはケースバイケースなので一概には言えませんが「世帯収入が国の定めるその地域の最低生活費を下回っている」「病気や障害等で働けない」「三親等以内の親族から支援を受けられない」「生活に不必要な資産(車など)を持っていない(※)」という四つの条件を満たす人であれば、生活保護を受給できる可能性が高いでしょう。
(※)車が生活や仕事に不可欠な場合など、生活に必要だと判断された資産については、手放さなくても生活保護を受けられる場合があります。
車の中でも高級車は、ケースワーカーに「生活に必要ない」と判断され、売却を求められやすい資産です。
保護の中には、食費や被服費などを支払うための「生活扶助」医療サービスを受けるための「医療扶助」などいくつかの種類があり、家賃や火災保険の費用・更新料を支払うための「住宅扶助」も含まれます(管理費や共益費は支給対象に含まれません)。
住宅扶助の賃料上限金額は、自治体や世帯人数などによって異なります。
また、車椅子を利用している方の場合、定められた金額の範囲内で借りられる家では生活をすることが難しいことがあるため、上限金額より家賃が高い家への入居が認められるケースもあります。
住む家の広さや受給者の年齢等状況により支給額が変わるため参考用の情報ではありますが、奈良県奈良市の単身者への住宅扶助の限度額は38,000円です。
障害などによって自分で定期的に家賃の支払いを行うことが難しいと感じる場合は、福祉事務所に本人に代わって家賃を納める「代理納付補助」を依頼することも可能です。
なお、賃貸オーナー側が物件を貸す条件としてこの制度の利用を提示する場合もあります。
生活保護受給者が賃貸物件を探す流れって?

生活保護受給者が賃貸物件を探す際は、事前の確認などが必要になるポイントが複数あります。
大まかな流れを確認しておけば、安心です。
1.ケースワーカーに相談し、引っ越しの許可を得る
現在居住している家の賃料が生活保護の住宅扶助の限度額に収まらない場合、引っ越しをすることになります。
敷金・礼金や、引っ越し費用も、きちんと手続きを踏み条件を満たせば支給されるので安心してください。
なお、もし自分から引っ越しを希望していたとしても、ケースワーカーの許可が得られなければ引っ越し費用は支給されません。
事前にケースワーカーに引っ越しをしたい理由を述べ、許可を得てから物件探しを始めましょう。
特に配偶者やパートナー等にDVを受けている方は、体力・気力ともに大変ではありますが、早めに引っ越し手続きを進めて、安全な場所に移りましょう。
2.不動産会社で物件を探す
「現在治療を受けているが、病院を移る必要がある」「現在DVを受けていて加害者から離れた場所で暮らす必要がある」等の理由があれば、現在の居住エリアから離れた場所で家探しをすることもあります。
近年は生活保護受給者の物件探しに協力的な不動産会社が増えてきていますが、その中でも経験豊富なスタッフがいる店舗を選ぶのがおすすめです(公式ウェブサイトに「生活保護受給者向けの物件を豊富に扱っている」と書かれている店舗など)。
状況に応じておすすめの物件を聞きやすくなりますし、細かな相談にも応じてもらいやすいでしょう。
生活保護受給者であることを明かさずに物件探しを進めると、契約に移る直前に賃貸オーナーが生活保護受給者を受け入れない方針の人であることがわかるなど時間や手間が無駄になってしまいかねないので、あらかじめ事情を伝えてから物件探しを進めると、スムーズです。
予算に限りがあるため全ての希望条件を満たすことは難しい場合も多いですが、最初に希望する条件をきちんと伝えることでより良い物件を紹介してもらいやすくなります。
例えば、以下のようなポイントに注意すると良いでしょう。
ご高齢の方や移動に困難がある方
出入りしやすいため、なるべく1階の部屋を選ぶのがおすすめです。
障害や病気等の理由で近隣の家の生活音が気になりやすい方
角部屋がおすすめです。
可能であれば集合住宅の最上階の部屋を選ぶと、上階の住民の足音を気にせずに過ごせるでしょう。
不動産屋では、物件探しの参考とするために「なぜ生活保護を受給することになったのか」や「長期的に生活保護を受給する見込みなのか、あるいは状況が落ち着き次第就職するつもりなのか」等について、質問される場合も少なくありません。
話しにくい内容ではありますが、条件に合った家を紹介してもらうために、事実を正直に伝えるようにしましょう。
3.物件の内見・賃貸オーナーや保証会社による審査
広さや家賃などの条件が希望通りの物件であっても、床や壁にひどいカビが生えていたり、害虫が発生していたりする場合は、引っ越し後に病気の原因になってしまうこともあります。
物件の中の様子をしっかり確認し、納得した上で審査に進みましょう。
緊急性が高く即時の引っ越しが必要な場合は1週間程度、それ以外の場合は2,3週間程度で引っ越し先が決まる場合が多いと言われています。
保証人を立てられないことを心配している方も、生活保護受給者向けのプランを提供している保証会社を利用すれば、問題ありません。
審査中、本人確認の電話が賃貸オーナーからかかってくることがありますが、この電話への対応の様子が良くない場合は審査がスムーズに進まない可能性があるので、注意してください。
4.審査通過後、ケースワーカーに物件情報と初期費用の見積もり金額を報告
5.役所から支給された初期費用を不動産会社に支払い、契約
契約日は費用の支払いができるタイミングに設定する必要があるため、ケースワーカーに相談して決めましょう。
不動産会社から受け取った契約書や領収書はケースワーカーに渡す必要があるので、なくさないように気を付けましょう。
6.契約・入居
転居費用も、ケースワーカーの許可を取ることで支給してもらうことが可能です。
複数の会社から見積もりをもらい、ケースワーカーに報告しましょう。
入居後、引っ越しをしなければならなくなってしまった場合などは、またケースワーカーに報告するようにしましょう。


【生活保護でも賃貸は借りられる?】まとめ

この記事では、生活保護受給者は家賃補助を得られるのか、どのような流れで家探しを行うのか、生活保護受給者ならではの注意すべきポイントは何か等について、解説しました。
・生活保護受給者に支給されるお金の中には、家賃や更新料などを支払うための住宅扶助も含まれる
・住宅扶助の支給上限額は、居住する地域やその受給者の状況などによって異なる
・引っ越し費用を支給してもらうためには、事前にケースワーカーへの相談が必須
・不動産屋で物件探しをする際は最初に生活保護を受給している旨を必ず伝える
・不動産屋で物件探しを行う際は「生活保護受給者向けの物件を数多く扱っている店」「生活保護受給者対応経験が豊富なスタッフがいる店」を選ぶと良い
・保証人を立てることが難しい場合、生活保護受給者も利用できる保証会社を使うと良い
生活保護を受けることは、権利です。
「自分が受給できるかわからないが、生活に不安がある」という方は、各地域に設置されている福祉事務所にまず相談してみましょう。
奈良県の福祉事務所の住所や電話番号は、以下のページでご確認ください。
生活保護に関するお問い合わせ先/奈良県公式ホームページはこちら≫
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