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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
【社会的時差ボケに注意!】週末の寝だめ、実は危険!?
平日の睡眠不足を補うために週末に寝だめをするというサイクルが「社会的時差ボケ」を招き、慢性的なだるさなど体に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
社会的時差ボケとは一体どのようなものなのでしょうか。
改善法も合わせて詳しく解説してゆきます。
「仕事中ずっと眠い……」は社会的時差ボケのサイン!
平日は仕事で忙しいせいで、寝る時間は遅くなって起きる時間は早い。
そのため十分な睡眠時間がなかなか取れず、週末にその分を取り返そうとしてお昼過ぎまで寝る――いわゆる「寝だめ」をする。
このような生活をしていませんか?
現代社会にありがちな生活のサイクルですし、実際こんな流れで過ごしておられる方は多いと思います。
でもそれ、ちょっと危険かもしれません。
週末にたくさん寝だめしたはずなのに平日の仕事中ずっとなんだか眠くて体がだるい・頭が重い状態が続いている……こんな風になっていませんか?
そんな方は、「社会的時差ボケ」になってしまっている可能性があります。
社会的時差ボケって? 週末の寝だめはNG?
社会的時差ボケ。ちょっと聞きなれない言葉かもしれません。
社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)は、ドイツ・ミュンヘン大学の教授であるティル・ローネンバーグ氏によって2006年に提唱された概念です。
仕事や学校などの社会的な生活のリズムと自分自身の体内時計とのずれによって起こる不調を指すものです。
平日は仕事だったり学校だったり家事だったりで規則正しい社会生活を送っているけれども、休日の前の日に夜更かしをしたり休日に遅くまで寝たりして寝る時間や起きる時間がずれると、それがきっかけとなって体内時計が乱れ、眠気が取れない・体や頭がだるく重いという海外旅行後の「時差ボケ」に似た症状が起こるようになってしまう。
これが社会的時差ボケです。
仕事がある日は睡眠時間が短くなって起きるのが早い。
逆に仕事がない日は寝だめによって睡眠時間が長くなって起きるのが遅い。
このズレを日常的に繰り返すことで社会的時差ボケが引き起こされます。
「週末にちょっと寝だめするくらい」と軽く考えがちですが、休日だけの生活リズムの乱れにとどまらず体内時計自体が乱れることになり、結果的に慢性的な不調へと繋がってしまうということなのです。
具体的には平日より週末のほうが3時間以上起きるのが遅いという方は、社会的時差ボケになってしまう「危ない寝だめ」のラインです。
寝だめをしたばかりに翌日が仕事である日曜日の夜にうまく寝付けず結局寝不足で平日を迎えて、また寝不足を補うために週末に寝だめをする……という負のサイクルに陥りかねません。
平日の緊張状態の反動で週末にめまいや頭痛・肩こり・耳鳴りといった症状が現れ、1日中寝て過ごしてしまうような方もおられますが、こうなるとますます体内時計が狂ってしまい、社会的時差ボケが悪化してゆくので注意しなければなりません。
寝だめによってうまく日常生活のリズムを作っているつもりが、逆に大きなリズムの乱れを引き起こしているのです。
「睡眠時間が足りない分を寝だめで調整しよう」という考え方はそもそもの間違いで、週末の寝だめでは心身のダメージ・疲労を十分に回復することはできません。
しかし寝だめをすることで一時的に眠気は解消できますから、「寝だめの効果があった!」と思い違いをして日頃の睡眠習慣を見直すこともなく、社会的時差ボケが酷くなってゆく悪循環を続けてしまいかねないのです。
負のサイクルを断ち切り社会的時差ボケから抜け出すためには、週末に寝だめをするのは避けるようにして体内時計を整える工夫が必要です。
規則正しい早寝・早起きで体内時計を整えよう!
人体の仕組みのひとつである体内時計は、体温や血圧・自律神経の調節、臓器の働きの調整、ホルモンの分泌など人体における様々なタイミングをコントロールし生体リズムを整えてくれ、日中は活動状態、夜の休息状態に私たちの体を切り替えてくれる大切なものです。
体内時計が狂ってしまうと夜にきちんと眠れず朝もスッキリと起きられない、日中ずっと頭がぼんやりして活発に動けない・食欲が出ないなど体のあちこちに悪い影響が出てきてしまいます。
さらには肥満や糖尿病・発がんのリスクが高くなるとも言われています。
社会的時差ボケの解消、そして日常的な健康のためには乱れた体内時計を元に戻すことが必要不可欠と言えます。
そのための習慣づくりを行ってゆきましょう。
結局大切なのは規則正しい早寝・早起きを習慣化することです。
平日休日に関わらず、毎日決まった時間に寝床について決まった時間に目覚める。寝だめはしないようにする。
これが体内時計の乱れを抑えるために最も肝心なことです。
日々の起床時間は3時間、できれば2時間以上はずらさないようにしましょう。
それでは睡眠時間が足りないという方は、30分以内の短い昼寝の習慣を取り入れるようにすると睡眠不足の解消に繋がります。
夜にきちんと眠れるようにするための工夫としては、ひとつは夜遅い時間に食事はとらないようにすることです。
食べたものが体内で消化され吸収されるまでには2~3時間かかります。
夜遅くに夕食をとると消化吸収のために胃腸や脳・肝臓の働きが活発になってしまい、寝たくとも体がうまく睡眠モードに移行できないということになってしまいます。
夕食は遅くとも就寝時間の3時間前までには済ませるようにしましょう。
もうひとつは入浴のタイミングです。
人体は、脳や内臓の温度=深部体温が高い状態から下がってくると眠気を感じるようにできています。
この状況を作りだすため就寝時間の1~2時間前に入浴をして深部体温を上げてやると、良いタイミングで睡眠に入りやすくなります。
できればシャワーで済ませるのではなく、約40℃のぬるめのお湯に10~15分浸かるようにすると深部体温を効率よく上げられますし、疲労回復にもなりますよ。
きちんと夜眠れるようにし、また睡眠の質を高めるためには適度な運動も重要です。
30分ほどのウォーキングで構いません。
日中に毎日運動をする習慣をつけることで活動状態を休息状態のスイッチの切り替えが良くなり、夜はよく眠れるようになります。
運動を習慣づけることは肥満や生活習慣病の予防・改善にも繋がりますから、ぜひ心がけてみてください。
そのほか体内時計に大きく関係する要素としては、光の浴び方にも気を配りましょう。
体内時計の周期は毎朝太陽の光を浴びることでリセットされ整えられるという性質を持っています。
朝目覚めたらまずカーテンを開けて日光を部屋に取り込んでやるようにすると良いでしょう。
曇り空でも体内時計のリセットに必要な照度としては十分です。
逆に夕方~夜に強い光を浴びると体内時計を遅らせる作用があり、睡眠をさまたげることになってしまいます。
一般家庭用の照明であっても長時間浴びていると同様の効果があり体内時計が乱れてきますので、そういう意味では夜遅くまで明かりをつけているような生活はおすすめできません。
またスマホやタブレット、パソコンなどの画面からはブルーライトという光が発せられています。
ブルーライトは体内時計に影響しやすいと言われており、機器の性質上どうしても操作中は間近で浴びることになってしまいます。
夜きちんと眠るためには、就寝前にこれらの機器を触るのは避けるのが望ましいです。
寝る直前30分ほどはスマホも見ず、目と頭を休めるようにしましょう。
それまで続けてきた生活習慣を改善し規則正しい早寝・早起きの習慣に変えてゆくのは、やはり相応の時間がかかります。
早く寝るようにしたくてもどうしてもうまく眠れないという場合には、先に挙げたような工夫とあわせて市販の睡眠改善薬も利用して、少しずつ早寝のサイクルに体を慣らしてゆくという方法もあります。
焦らずじっくりと取り組んでみて下さいね。
まとめ~睡眠不足の解消は大きなテーマ~
いかがでしたでしょうか。
今回は週末の寝だめ習慣が生み出す「社会的時差ボケ」と、その改善法を見てゆきました。
どうしても普段忙しくて満足に眠れない分、休みの日は余分に寝たくなる気持ちはよく分かります。
ですが睡眠を「疲労を回復しまた活発に動けるようにするための手段」と考えた時に、余分に眠ることによって逆に動けなくなってしまうような状況は本末転倒と言えます。
かといって「寝だめは避けよう」というのは何も「睡眠不足になれ」という話ではありません。
戦後から現在に至るまでの間に日本人の睡眠時間は1時間減少したという話があり、世界的に見て平均睡眠時間が少ないというデータもあるそうです。
私たちにとって睡眠不足の解消は大きな共通のテーマと言えますから、より良い改善法を共有してゆければと思います。
今回書いた方法も、ぜひ試してみてくださいね。
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