【2023年(令和5年)4月施行】相隣関係とは?民法改正により見直される隣地の使用について
【隣家との付き合い方】民法改正によって見直される相隣関係。隣地の使用やライフラインの確保がより円滑に!?

2023年(令和5年)4月1日に改正された民法が施行され、土地に関する相隣関係が見直されました。
それにより、これまで隣家とのコミュニケーションが上手くとれずに頭を抱えていたり、トラブルに悩まされたりして人は、一気に問題解決に近づくかもしれません。
現在、隣家との間で土地の使い方に関して悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

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相隣関係(そうりんかんけい)って何?

「相隣関係」とは、物事や概念が互いに近接し、直接または間接的に関連していることを指す言葉です。
この用語は、様々な文脈で使用されます。
一般的には、空間的な関係を指すことが多いです。
たとえば、建物や地域の場合、隣り合っている建物や地域は相隣関係にあります。
また、道路や鉄道の路線でも、隣り合ったセクションや駅は相隣関係にあります。
相隣関係は、物理的な場所だけでなく、他の概念的な関係にも言及する場合があります。
例えば、社会的な関係や組織の関係を表現する場合、隣接しているグループや部門は相隣関係にあると言えます。
さらに、時間的な関係や連続性においても相隣関係が言及されることがあります。
時間的な相隣関係では、一つの出来事が直前または直後に発生するなど、時間的な接続性が重要となります。
相隣関係は、物事や概念の接続性や相互作用を理解するための重要な要素です。
この用語は、地理学、都市計画、社会科学、数学などのさまざまな分野で使用されます。
この記事で言うところの「相隣関係」とは、隣接する不動産の所有者間は、各自の不動産の機能を制限し調整し合う関係であることを指しています。
つまり、隣家とは「持ちつ持たれつ」の関係だということです。
民法改正によって何が変わった?

そんな相隣関係ですが、2023年4月1日より改正民法が施行されたことで、隣家との付き合い方が大きく変わることになりました。
民法は、日本の法律の中でも基本的な法律の一つであり、民間の法律関係を規律するものですが、民法が改正されることで隣接する土地所有者や建物所有者の間での権利や義務に関するルールが変わりました。
それによってたとえば、土地の境界や隣地間の利用制限、プライバシーの保護、建物の防音や防火の規定などが影響を受ける可能性があります。
また、隣人間の紛争やトラブル解決の手続きが変更されることも考えられます。
ほかにも、隣地の使用に関する問題や騒音問題などの紛争に対する解決方法や裁判手続きも変更されるでしょう。
そんな中でも今回の民法改正によって「隣地使用権」に関する規定が変わり、隣地の所有者や使用者の承諾がなくても隣地を使用できるようになったことは、隣家とのトラブルに悩まされている人にとっては朗報と言えるでしょう。
隣地使用権とは

隣地使用権(りんちしようけん)とは、土地の所有者が隣接する土地の一部を使用する権利を持つことを指します。
一般的には、隣地使用権は隣地の所有者間で合意に基づいて設定される契約的な関係です。
たとえば、建物の通風や採光のために隣地から一部の空間を利用する場合や、建物の補助的な施設(例:排水設備や電線)を設置するために隣地を利用する場合などです。
そして、これまでは隣地使用権は土地所有者間で合意に基づいて設定されていたため、契約書や合意書によって明示的に定められることが一般的でした。
契約書では、使用される土地の範囲、使用期間、使用料金などが詳細に規定されます。
また、一般に使用権は特定の条件や制限を含んでおり、土地所有者はその使用権を遵守する責任を負います。
ただし、隣地使用権は法的な権利ではなく、契約に基づく個別の関係です。
そのため、土地の所有者が変わる場合や契約解除の条件が発生する場合には、隣地使用権も変更または終了することがありました。
このようにこれまでは隣接する土地を使用する場合、その土地の持ち主の承諾が必ず必要だったわけですが、民法改正によって、たとえば隣家が長年空き家で合理的な調査を尽くしても所有者の所在が分からないなどの場合でも、使用後に所有者が判明した段階で通知すればよいということになりました。
ただし、隣地使用権については国や地域によって法的な規制が存在する場合があります。
具体的な法律や規則に関しては、所在地の法律や地方自治体の条例を確認する必要があります。
隣家の許可がなくてもライフラインを確保できる!?

また、今回の民法改正で隣地使用権のほかに注目されているのが、「継続的給付を受けるための設備に関する条項」です。
継続的給付を受けるための設備というのは、電力や水道、ガスなど人々の生活や社会の基盤となる公共の設備のことで、いわゆるライフラインです。
これまでは、このようなライフラインを隣家の土地や設備を通過しなければ通せない土地の場合。必ず隣家の許可を得なければならなかったのですが、今回の民法改正によって必要な範囲で「他人の土地に設備を設置する権利」「他人の所有する設備を使用する権利」があることが規定されました。
そのため、たとえ隣家が空き家で所有者が不明であっても、ライフラインを通すことができるようになったのです。
ただし、インフラ工事のために他人の土地を使用する際に損害が発生した場合などには、速やかに損害を補償しなければならないという点には注意しましょう。
邪魔になる隣家の木の枝を切ることも可能に

ほかにも、これまでは隣地から伸びてきた枝を切る際にトラブルが発生することがよくありました。
地域によっては、枝を切る前に隣地の所有者への通知や合意が必要とされることがあったからです。
そのため、まずは木の所有者に枝を切るように請求する必要がありましたが、民法改正によって隣地から越えてきた枝を自分で切ることもできるようになりました。
ただし、民法が改正されからといって無暗に枝を切れるわけではなく、木の所有者に切ることをお願いしたのに相当な期間放置されていたり、木の所有者が不明であったり、急迫の事情があったりする場合に限られているので、その点は注意しましょう。
相当な期間というのは最低でも2週間程度、急迫の事情というのは台風や豪雨などの自然災害によって被害を受けることが想定できる場合などと考えておきましょう
所有者不明土地建物管理制度について

今回の民法改正では隣家とのトラブルを想定しているだけではなく、所有者がわからない朽ち果てた空き家やゴミ屋敷などについても、一歩踏み込んだ対策がとれるようになりました。
それは「所有者不明土地建物管理制度」が規定されたからです。
所有者不明土地建物管理制度
所有者不明土地建物管理制度(しょゆうしゃふめいとちたてものかんりせいど)は、日本の土地や建物において所有者が特定できず、管理や利用が困難な状態にある場合に、地方自治体が一時的に管理運営する制度です。
この制度は、所有者が不明確なまま放置されることによる社会問題や公共の利益の損失を防ぐために設けられました。
所有者不明の土地や建物は、例えば相続手続きが進まず所有者が特定できない場合や、所有者が存在しないまま放棄されたり廃墟化したりした場合などに該当します。
所有者不明土地建物管理制度によって、地方自治体は以下のような役割を果たすことになります。
管理維持
所有者不明の土地や建物を一時的に管理し、維持する役割を担います。
草刈りや清掃などの維持管理を行い、周囲の環境や安全性を確保します。
利用
所有者不明の土地や建物を利用するための措置を講じます。
例えば公共の施設や駐車場などとして一時的に利用することで、社会的な有効活用を図ります。
所有者特定の支援
所有者の特定を困難にする要因を解消するための支援を行います。
相続手続きの促進や関連する情報の集約提供などを通じて、所有者特定の手続きを円滑に進めるためのサポートを提供します。
このように所有者不明土地建物管理制度は、所有者が不明であるために無人状態になり、周囲への影響や公共の利益の損失が生じることを防ぐための一時的な措置です。
地方自治体が一時的に管理運営することで、社会問題の解決や公共の利益の確保を図ることが目的とされています。
【隣家との付き合い方】のまとめ

民法改正により、隣家との付き合い方における相隣関係が注目されています。
改正によって隣地の使用やライフラインの確保が円滑になる見込みです。
これは、隣地使用権の明確化やライフライン設置に関するトラブル解決のための制度改善が行われるからです。
新たなルールや手続きを遵守しながら、互いの権利と責任を尊重することが重要です。
また、良好な隣人関係を築くためにはコミュニケーションが欠かせません。
隣人との円満な共生を目指し、互いの意見や要望を話し合い、相互理解を深めましょう。
適切な隣地使用やライフラインの確保は、住環境の向上や生活の安定につながります。
今回の民法改正による見直しは、より良い隣人関係と共に、より良い生活環境を実現する一歩となるでしょう。
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