社宅物件を選ぶときの注意点
職場によっては、社宅制度が導入されていることもあります。
そこで社宅物件の選び方や、選ぶときの注意点などを紹介していきます。
また、社宅制度とは何なのかについても解説していくので、物件選びの際には参考にしてみてください。
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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
そもそも社宅制度とは何なのか
まずは社宅物件の探し方を解説していく前に、社宅制度について詳しく見ていきます。
社宅制度というのは、会社で働いてもらうことを条件に、住宅を貸し与える制度を言います。
そんな社宅には大きく分けると2種類存在しています。
それは「企業が物件を所有している社宅」と「会社名義で物件を借りている社宅」になります。
企業が物件を所有している社宅
社宅の中には、企業の所有物であるタイプがあります。
一般的には社有住宅と呼ばれることが多いです。
会社の持ち物なので、社員寮に近い感じだと言えるでしょう。
主なメリットとしては、物価が高騰しても家賃の賃上げは滅多に行われないことや、会社から近いケースが多いなどがあります。
他にも自社の社員しか使用しないため、親睦が深めやすくなります。
入居すれば家族を呼んで一緒に生活することも可能なので、メリットが多い物件だと言えるでしょう。
借りる方はたくさんメリットがありますが、運営する会社側はそこまでたくさんメリットがあるわけではありません。
一般的な賃貸住宅であれば、所有者が管理や補修などを行うのと同じように、会社が直接管理や補修などを行う必要があります。
そのため、会社名義で物件を借りている社宅よりも、数は少ないと言えるでしょう。
会社名義で物件を借りている社宅
会社名義で物件を借りている社宅のことを、借り上げ社宅と呼びます。
本来であれば借りたいと希望する人が直接契約を結びますが、借り上げ社宅は企業と不動産会社が契約を結び、社員を入居させるシステムです。
そのため、借りる側も一般的な賃貸住宅を借りているのとあまり変わりはありません。
会社によっては複数の借り上げ住宅を持っている場合もあります。
初期投資もあまりかかりませんし、管理や補修なども大家さんや管理会社が行ってくれるので安心です。
社宅物件を選ぶ際のポイント
社宅物件を選ぶときには、いくつかポイントがあります。
必ず抑えておくべきポイントは、「設備と間取り」「周辺の環境」「通勤がしやすい場所であるか」最低でもこの3点だけはしっかりと確認しましょう。
設備と間取り
賃貸住宅には、あらかじめ備わっている設備がいくつかあります。
例えばエアコンやキッチンコンロ、インターフォンなどは初めから備わっているのが一般的です。
他にも物件によっては、浴室乾燥機やオートロックなどのセキュリティシステムなどが備わっていることもあるでしょう。
できるだけ設備が充実していた方が生活しやすいので、物件選びの際は設備にも注目する必要があります。
また、部屋の間取りも重要です。
単身向けの社宅として使用するのであれば、ワンルームや1Kでも十分でしょう。
少々広い方がよければ、1DKや1LDKの物件を選ぶのもおすすめです。
しかし、あまり部屋数が多いと、掃除が大変になるなどのデメリットも発生します。
ファミリー向けの社宅をして使用するのであれば、1部屋では狭すぎます。
最低でも2部屋以上、できれば3部屋以上はあった方がよいでしょう。
また、生活空間の切り分けができることや、日当たりに問題がないかなども大切です。
設備や間取りに加えて、部屋のきれいさや築年数、嫌な臭いが発生していないかなども確認しておきましょう。
設備もきちんと使用できるか確認し、故障しているところがあれば、事前に修理をお願いしておかなければいけません。
周辺の環境
社宅物件を選ぶときには、周辺の環境にも注目しましょう。
特に注目するべきポイントとしては、
・買い物や食事ができる店が近くにあるか
・病院や薬局などの医療関連施設が近くにあるか
・銀行や郵便局などが近くにあるか
・災害警戒区域に指定されていないか
・騒音が気になる場所ではないか
これらの点は事前に確認するべきです。
食事や買い物ができる店が近くにないと、遠くまで買い物や食事に出かけなければいけません。
休日ならまだ我慢できるでしょうが、残業終わりなどに帰ってきて、食事をするために遠くまで出かける、買い物をするのに遠くまで出かけなければいけないようでは、快適な生活はできません。
また、いつ病気やケガをするかわかりませんので、近くに病院がある、薬局が近くにあると安心です。
体調が悪いときに、遠くまで行かなければいけない環境では、快適な生活ができません。
長年生活をしていれば、急にお金が必要になることともあるでしょう。
そんなときでも近くに銀行や郵便局があればすぐにお金が下せます。
このように周辺にある施設や店も確認しておきましょう。
最近の日本は水害が多く発生しています。
そのため、賃貸住宅を借りるときには、ハザードマップを見ながら災害警戒区域でないか説明があるのが一般的です。
安心して生活してもらうには、災害警戒区域でないことも重要になります。
そして賃貸住宅でトラブルになるケースが多いのが騒音です。
上下階や隣の住民とトラブルになるケースもありますが、他にも周りが騒がしい場合もトラブルになることがあるでしょう。
近くに高速道路や鉄道が走っていると、音がするので気になる人もいます。
目の前に飲み屋街などがあれば、酔っぱらって夜遅くに大声で話す人もいるので、トラブルになりやすいです。
できればそれほど人通りが多くなく、交通量が少ない場所を選んだ方が、騒音トラブルになる確率を下げることができます。
通勤がしやすい場所であるか
社宅物件を選ぶ際に、最も重要視しなければいけないと言っても過言ではないのが、社宅からの通勤時間です。
社宅から毎回通勤に何時間もかかると、通勤だけで疲れ切ってしまいます。
どんなに長くても、1時間以内に通える範囲に社宅を借りるべきでしょう。
内閣府が公開している都道府県別平均通勤時間を確認してみると、通勤にかかる平均的な時間は62分です。
また、1時間以内でも乗り継ぎの回数が多いと負担になるので注意しましょう。
通勤時間が短くて済む社宅を借りるメリット
通勤時間が短くて済む社宅を選ぶことには、たくさんのメリットがあります。
どのようなメリットがあるのかというと、「通勤手当が安くて済む」「通勤による負担が少ない」「緊急のときの対応が行いやすくなる」などがあります。
通勤手当が安くて済む
鉄道やバスなどの公共交通機関は、距離によって料金が決まる場合が殆どです。
都心部などでは距離に関係なく一定の料金を支払うシステムのバスなどがありますが、大半は距離が長ければ長いほど料金が高くなります。
料金が高くなれば、企業が社員に支払う通勤手当の金額も高くついてしまいます。
しかし、会社から短時間の場所に社宅を借りておくことで、通勤手当の支払いも少額で済みます。
通勤による負担が少ない
あまり通勤時間が長すぎると、その分朝早く起きなければいけなくなりますし、帰宅するときも遅くなります。
これでは体への負担も大きいですし、通勤だけで疲れてしまうでしょう。
特に通勤時間帯は混雑するので、空いている時間に利用するよりも負担が大きくなります。
会社から近い場所に社宅があれば、それだけ通勤による負担を減らせます。
緊急のときの対応が行いやすくなる
会社には通常決まった時間帯に出社しますが、会社の事情によっては、早い時間帯や遅い時間帯に出社する場合もあります。
また、鉄道やバスは遅延が発生することもあります。
鉄道は人身事故や乗客とのトラブル、計器などの故障で遅れることも珍しくはありません。
バスに関しては交通事情が大きく左右するので、鉄道よりも遅れやすいです。
通勤時間が短ければ、緊急時にも対応しやすくなるので、できるだけ職場から近い方が、よりメリットが大きいのです。
【社宅物件を選ぶときの注意点とは?】まとめ
今回は社宅物件を選ぶときの注意点や、社宅物件とは何なのかについて紹介してきました。
社宅物件とは、会社が借りている住宅のことです。
社宅制度を導入している会社であれば、安く生活ができるなどのメリットがあるので、社宅制度の有無で勤務先を選ぶ人もいるでしょう。
しかし、通勤しやすいことが重要なので、社宅物件を選ぶときは通勤時間が短いことや周辺の環境、間取りや備え付けの設備などに注意しないといけません。
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担当者:木原一憲
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