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【ヒートショック】寒い冬の心筋梗塞に要注意!
心筋梗塞は突然死の可能性が高い危険な病気です。
とくに寒い冬場に起こりやすいとされています。
大きな原因となる「ヒートショック」とは何なのか、どんな対策が取れるのか。
そもそも心筋梗塞とはどんな疾患かについても触れながら詳しく解説してゆきます。
冬場は心筋梗塞のリスクが高くなる
突然ですが、日本人の死因について何が上位となっているかご存知ですか?
厚生労働省が公表した令和元年(2019年)の人口動態統計によると、第1位は「悪性新生物(腫瘍)」――いわゆるがんで、第2位が「心疾患(高血圧性を除く)」となっています。
第3位以降は老衰・脳血管疾患・肺炎と続きますが、この1位2位は2016年から4年間入れ替わることなく日本人の2大死因となっています。
そのなかで第2位の心疾患は毎年の死亡者の15%あまりを占めており、心筋梗塞や狭心症などがこれにあたります。
とくに心筋梗塞は突然死に繋がる確率が高く危険な疾患なのですが、1年のうちでこの発生が集中している時期というものがあります。
国立循環器病研究センターに所属する研究グループが、消防庁が集めた2005年1月から2008年12月まで4年間の統計を解析した結果によると、心筋梗塞のなかで最も重い症状である心停止は10月から4月頃にかけて多く発生しているということが分かりました。
ちょうど寒さが厳しくなりまた和らいでくるまでの期間と重なります。
つまり冬場は心筋梗塞の発生リスクが高まるので要注意、と言えます。
心筋梗塞ってどんな病気?
まず心筋梗塞とはどのような疾患なのでしょうか。
心筋梗塞は狭心症と合わせて「虚血性心疾患」に分類されています。
心臓に起こる病気をまとめた呼び名が心疾患で、人の身体に発生する心疾患の大半はこの虚血性心疾患です。
心臓の筋肉(=心筋)に血液を送る冠動脈の流れが様々な原因によって悪くなり、心筋に血液がうまく行き渡らず酸素不足や栄養不足になってしまう状態を指します。
狭心症は、冠動脈の血流が悪化することで発生する一時的なものです。
胸の痛みや息切れ・呼吸困難などの発作をともないますが、多くの場合はすぐ回復し、数分~十数分ほどで発作も収まります。
一方で心筋梗塞は、冠動脈に血栓ができて完全に詰まってしまい、心筋へ血液を送ることができなくなった状態です。
狭心症のようにすぐに収まるということはなく、胸をえぐられるほどの強い痛みをともないます。
さらに、血液の供給が止まってしまっている部分の心筋が壊死し、時間が経ってその範囲が広がってくると深刻な心機能の低下が起こり、最悪の場合死に至ります。
冠動脈の血流が悪くなりこれらの疾患を引き起こす主な原因としては動脈硬化が挙げられますが、他の原因が重なって心筋梗塞に繋がるパターンもあります。
そのうちのひとつで冬場とくに気をつけなければならないのが「ヒートショック」と呼ばれるものです。
冬場に心筋梗塞が起こりやすいのは、このヒートショックが原因となるためです。
ヒートショックって何?
ヒートショックとは、急激な温度変化にともない血圧が大きく上下することで起こる健康被害の総称です。
急に暖かい所から寒い所へ行くと血管が収縮して血圧が一気に上昇しますし、逆に急に暖かくすると血管が拡張して血圧が一気に低下します。
血圧の急上昇は心筋梗塞や脳卒中などを引き起こし、急低下すると脳内に血液が回らず失神してしまう恐れがあります。
これは例えば暖房の効いた室内から気温の低い屋外へ出る時にも起こる可能性がありますが、一番気をつけなければいけないのは入浴時です。
屋外へ出る時には着こんで温度変化の影響をおさえるのが習慣づいている一方で、入浴時には衣服を脱ぐため温度変化に対してきわめて無防備な状態になっているのです。
寒い脱衣所で衣服を脱いだ時、そして暖かい湯船に浸かった時、これらは日常生活において血圧の急激な変動が最も起こりやすいタイミングと言えます。
東京都監察医務院のデータによると、東京23区内で発生する異状死(=病死・自然死以外の死)は年間約14,000件。
2019年のデータではそのおよそ1割(1,494件)が死亡直前に入浴中だったとされており、月別の発生件数は11月~4月、とくに12月~2月に集中しています。
このうちの全てというわけではありませんが、寒い時期の入浴でヒートショックを起こし死亡してしまった方も多く居たことが推測できます。
また別のデータでは、ヒートショックに関連した入浴中の急死の件数が交通事故死の約4倍にあたるという見方ができるものもあります。
ヒートショックにおちいる危険性が高いのは温度変化に身体が対応しづらくなっている高齢者の方や、動脈硬化のある方、心臓・循環器系もしくは脳に持病がある方などです。
こういった方々はとくに注意そして具体的な対策が必要になります。
冬場の心筋梗塞を予防するためには?10箇条って?
国立循環器病研究センターは、先に述べた冬場に心停止が多くなるという研究結果を米国心臓病学会で発表するとともに、冬場の心筋梗塞を予防するための10箇条を掲げて注意喚起を行っています。
この内容は次の通りで、多くはヒートショックへの対策と重なっています。
①冬場は脱衣室と浴室を暖かくしておく。
②風呂の温度は38~40度と低めに設定。熱い湯(42~43度)は血圧が高くなり危険です。
③入浴時間は短めに。
④入浴前後にコップ1杯の水分を補給する。
⑤高齢者や心臓病の方が入浴中は、家族が声を掛けチェック。
⑥入浴前にアルコールは飲まない。
⑦収縮期血圧が180mmHd以上または拡張期血圧が110mmHg以上ある場合は入浴を控える。
⑧早朝起床時はコップ1杯の水を補給する。睡眠時の発汗で血液が濃縮しています。
⑨寒い野外に出る時は防寒着、マフラー、防止、手袋などを着用し、寒さを調整しましょう。
⑩タバコを吸う方は禁煙しましょう。
また心筋梗塞を含む虚血性心疾患は生活習慣病にも数えられており、その予防には生活習慣を見直すことも重要視されています。
これは冬場に限ったことではありませんが、普段からリスクを出来るだけ軽減しておくことは、発生リスクの高い時期を安全に過ごすためにも重要なことです。
適度な運動を習慣づけ、動物性脂肪やコレステロール・塩分を控えるなど食事にも気をつかいましょう。
飲酒は適量を守り、青魚や野菜・果物を積極的にとることが推奨されています。
過度なストレスも原因となりうるので、打ち込める趣味を見つけるなど上手く解消する方法を探すのも大切です。
ご自身が虚血性心疾患になりやすい危険因子を持っている状態かどうかは健康診断の結果で分かりますから、もし危険因子を指摘された場合は、きちんとその結果を受け止め改善に努めましょう。
まとめ~この冬はより一層徹底した対策を~
いかがでしたでしょうか。
今回は冬場に高まる心筋梗塞のリスクとその対策について見ていきました。
とりわけ注意すべきは入浴時のヒートショックです。
寒い時期に暖かいお風呂に入るのは至福の時間ですが、深刻な健康被害につながる危険性もはらんでいるということです。
安全で快適なバスタイムを過ごすためにもきちんと注意事項はおさえておきましょう。
この冬は依然猛威を振るっている新型コロナウイルスによって、全国の医療機関の受け入れ態勢にも大きな悪影響が生じています。
自分の身を自分で守ることが例年以上に求められていますから、できる対策はご自身で徹底し予防に努めることをより一層心がけるようにしましょう。
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