【時には命に関わる「加湿器肺炎」とは?】原因と予防方法について
【加湿器肺炎は命に関わることも】今すぐできる予防法と加湿器の正しい選び方
ウイルスの増殖の原因となる乾燥を防ぐために、今改めて加湿器の重要性が注目されています。
インフルエンザや風邪などを予防するためには、ある程度の湿度を維持することが重要であると言われているため、今後ますます加湿器のユーザーが増えることが予想されます。
冬は外の空気が乾燥するのに加えて、室内でも暖房器具を使用するため、部屋の空気が乾燥しがちとなります。
そんなとき加湿器を使えば、部屋の湿度を一定に保つことができるため、乾燥対策だけではなく風邪などの感染症予防にも大変効果的です。
しかし、加湿器は誤った方法で使用したりこまめに掃除をしなかったりすると、カビが繁殖して加湿器肺炎を起こす危険性があるため、くれぐれも注意が必要です。
そこでこの記事では、加湿器肺炎の症状や治療方法、また正しい使い方などについて具体的に見ていきたいと思います。
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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:内田紘一
資 格:宅地建物取引士
宅地建物取引士保有で業界10年以上のベテラン!先読みする性格を武器に数多くの賃貸媒介をこなし、特に学生では成約数TOPクラスの実績。休日の日は家族・愛犬と車中泊をしながら、各地の有名観光地巡りなどドライブをする事が趣味です。奈良市はもちろん、生駒市・大和郡山市など、エリアを問わず奈良に詳しい賃貸専門家の内田がご紹介します。
加湿器肺炎ってなに?
加湿器肺炎とは、アレルギー症状による過敏性肺炎のことを指しています。
その発症の引き金となるのが加湿器の中で発生したカビですが、実はこのカビ自体が直接肺に悪影響を及ぼすことはほとんどないと言われています。
ただし、カビを吸い込んでしまうことによって気管支や肺がアレルギー反応を起こすと、加湿器肺炎を引き起こす可能性が高くなります。
特に何らかの病気によって抵抗力の低下している方や高齢者の場合、肺炎が重症化することも考えられるためくれぐれも注意が必要です。
加湿器肺炎のおもな症状は?
加湿器内で発生したカビを吸い続けると、せきやたん、発熱や倦怠感など、風邪やインフルエンザを発症した場合と同じような症状が現れます。
重篤な状態になると息切れや呼吸困難を引き起こし、さらには肺炎や肺の機能の低下などが起こって入院が必要になるケースもあるため、決して甘くみてはいけません。
加湿器肺炎の診断と治療方法
加湿器肺炎の症状は一般的な肺炎の症状とあまり変わらないため、なかなか診断が難しいといわれています。
ですから、加湿器の使用中に特にせきがひどくなったり、体調不良に陥ったり、抗生物質を服用してもなかなか効果が見られなかったりという場合には、問診の際に医師にそのことを伝えておくことが大切です。
加湿器肺炎が疑われる場合には、血液検査を行ったり、肺活量を測定して肺の機能が正常に働いているかどうか検査したり、胸部のレントゲンやCTで肺の画像撮影を行ったりすることもあります。
症状が軽い場合には加湿器の使用を中止することで、自然にせきなどの症状が改善することもあります。
しかし、症状が重かったり長引いたりする場合、また、ほかのアレルギー症状やぜんそくなどが併発しているという場合には、ステロイドなど抗アレルギー薬によって治療するケースもあります。
加湿器肺炎を予防するには
せきや倦怠感など、さまざまな不快な症状を引き起こす加湿器肺炎ですが、発症しないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
加湿器の水はこまめに取り替える
加湿器のタンク内の水は、毎日取り替えるようにしましょう。
交換せずに何日も放置しておくと、カビのほかにも緑膿菌やレジオネラ菌などが増殖し、肺炎を引き起こす可能性があるためくれぐれも注意が必要です。
なお、水道水には少量の塩素が含まれていて、カビが繁殖しにくいといわれているため、加湿器に使用する水は水道水がおすすめです。
ちなみに蒸留水やミネラルウォーターはカビが増えやすいとされているため気をつけましょう。
使用方法を守りこまめに手入れをして清掃する
加湿器を購入すると必ず取扱説明書がついてきます。
この説明書の指示に従い、加湿器をこまめに手入れして常に清潔な状態に保つようにしましょう。
なお、付属しているフィルターは使用期限が切れると効果が半減するため、期限がきたらきちんと交換するようにしてください。
使用しない時には水を抜いて乾燥させる
加湿器をしばらくの間使わないという場合には、タンクの水を抜いた後にしっかり内部を乾燥させましょう。
タンク内が濡れたままだと、カビや雑菌が増殖して肺炎を引き起こす場合があるため気を付けてください。
こまめに部屋の換気を行う
寒い時期には窓を開ける機会が少ない方も多いと思いますが、暖房を使用している際にはこまめに換気を行うことが重要です。
換気をすると空気を入れ替えられるだけでなく、室内に蔓延している可能性のあるカビの胞子を排出することによって肺炎を予防できます。
加湿器の種類と特徴
加湿器にはいくつか種類があるため、以下ではそれらについてそれぞれの特徴などを見ていきたいと思います。
スチーム式
加湿器内にヒーターが内蔵されているスチーム式タイプは、加熱することで水蒸気を発生させ加湿を行います。
ほかの種類の加湿器と比較的して、短時間で広範囲を加湿できるのがその大きな特徴となっています。
また、水に熱を加えることによって雑菌が繁殖するのを抑えられますが、反面、電気代が高くなることがあるため注意が必要です。
気化式
気化式タイプは、フィルターにファンで風を当て、水分を気化させることによって加湿します。
熱を加えないため電気代を抑えられる反面、水分の蒸発が緩やかなため効果が出るまでに時間がかかったり、定期的にフィルターを清掃したり、交換したりすることが必要となります。
また、ファンの音が比較的大きいため、音が気になるという人にはおすすめできません。
超音波式
水に超音波の振動を与えることで霧状にして加湿するのが、超音波式の加湿器です。
フィルターを使用するタイプの加湿器ではないため、カビが発生しないようにこまめに加湿器の手入れを行う必要があります。
ハイブリッド式
ハイブリッド式の加湿器には、気化式加湿器とヒーターを組み合わせたタイプと、超音波式加湿器とヒーターを組み合わせたものの2種類があります。
加湿はもちろん、ヒーターで温めた温風を送り込むことでカビの繁殖を予防する効果が期待できます。
加湿器の選び方と使用する際の注意点
加湿器の種類についてみてきましたが、では、実際に加湿器を選ぶ際には、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
部屋の広さに合ったものを選ぶ
加湿器は自分の部屋の広さに合ったものを選ぶことが大切です。
5~8畳ほどの部屋であれば1時間あたりだいたい約200~300ml、10畳以上のリビングなどであれば、約400~550mlほどの容量が適当であると言われているため、この数値を参考にして選びましょう。
必要な電気代をチェックする
実は加湿器はそれぞれのタイプによって必要となる電気代も異なります。
ハイブリッド式の加湿器は気化式よりも少し電気代がかかりますが、広い範囲にわたって加湿を行えるというメリットがあります。
使いやすく手入れのしやすいタイプを選ぶ
加湿器を使用するには水の補充が欠かせないため、タンクが取り外しやすいどうか、また水を入れやすい形かどうかなど、使いやすさを確認するようにしましょう。
また、手入れがしやすく、清潔な状態を保ちやすいタイプを選ぶことも大切です。
フィルターを使用する加湿器の場合、最低でも1~2週間に一度は掃除をする必要があります。
ですから、掃除するために簡単にフィルターを取り外せるかどうか、掃除がしやすいかどうかをチェックすることも重要です。
オプション機能に着目する
加湿器にはタイマー機能がついているものや、運転モードを切り替えられるタイプのものなどがあるため、自分の好みの機能がついている加湿器を選ぶのがいいでしょう。
また、電力消費量を抑えられる節電モードや、音が静かな消音モードがついている加湿器であれば、電気代を節約できたり、就寝時間に作動音を気にせずに使用できたりするメリットがあります。
【時には命に関わる「加湿器肺炎」とは?】まとめ
普段から加湿器を使用する機会が多いという方は、水の交換や手入れをこまめに行い、カビによる加湿器肺炎を防ぐように注意しましょう。
もし、せきや熱、倦怠感などが長く続く場合には、加湿器肺炎を疑って早めに専門医を受診することをおすすめします。
また、加湿器には気化式や超音波式などさまざまな種類があります。
より効果的に使用するためにも、自分の生活スタイルに合ったタイプを選ぶことが大切です。
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