憧れの【ロフト】付きで暮らすメリット・デメリット!収納や住居スペースに活用
賃貸物件によくある「ロフト付き」のポイント!

ロフト付き物件といえばどのようなイメージをお持ちでしょうか。
「一人暮らしをするならロフト付きの物件がいい!」
そんな憧れを抱いている方も少なくないようです。
しかし、実際に暮らしてみると「思っていたよりも住みづらい…」なんてガッカリする人も。
ロフトというのは本来、納屋(なや)や馬小屋の屋根裏部屋のことで、直接屋根の下にあって農具を収納したり、干し草を蓄えたりするスペースのことでした。
それが住居用に改良され、天井の高い空間を備えた住宅に生まれ変わったのですが、日本にはいまから30年ほど前に賃貸のアパート・マンションに登場しました。
一時期、人気が下火になったこともあったのですが、最近の狭小アパート・マンションブームの影響もあってか、人気が再燃しているようです。
今回は、そんなロフト付き賃貸物件についてまとめてみたいと思います。

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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:吉田 政孝
不動産キャリア:23年
賃貸のマサキ天理駅前店所属。店舗運営のサポートの傍ら、ルームアドバイザーのキャリア23年以上の大ベテラン。奈良の社内仲介ランキング№1の実績有り。奈良の賃貸事情は勿論、美味しい飲食店や人気観光スポットなど、奈良のことは幅広い情報を持ち、特に天理市事情に日本一詳しいと自負。自身がナビゲータ役を務めたテレビ番組も多数あり。過去にアルバイトで習得したオムライス作りをスタッフへ教えるほど食通とか。
ロフトってなに?

そもそもロフトとはどのようなものでしょうか。
皆さん、なんとなくイメージはあると思うのですが、建築基準法上ではきちんとした決まりがあります。
ロフトは建築基準法上では「小屋裏物置等」という扱いになり、天井高を1.4m以下、床面積を直下の部屋の8分の1までに収めるという制限があります。
また、ロフトの内部には収納やテレビ・インターネットなどのジャックがないこと、可動式のハシゴをつけることなどが条件になっています。
つまり「小屋裏物置等」ですから居室の床面積にはカウントされませんし、これらの条件からもお分かりいただけるように、ロフトというのは本来居住スペースではなく、収納スペースとして備え付けられているものなのです。
ロフトを寝室や趣味のスペースに

このようにいろいろと制限があり、そもそも収納スペースであるロフトですが、少し工夫をすれば居住スペースとしても十分に活用できます。
単身者向けのワンルームに設置されているロフトの場合は、借り手側はやはり収納スペースとしてではなく、もう一つの居住スペースと考えて入居されることが多いようです。
皆さん、寝室や書斎、勉強・仕事用のスペース、趣味のスペースなど、様々な使い方をされていますよね。
ただし、ロフトは天井高に制限があるため、大人が上がると中腰の姿勢で移動しなくてはいけなかったり、勾配天井なら奥に行くほど低くなり、ロフトスペースが三角形になっているタイプもあります。
ですから、このようなちょっと歪な空間をいろいろと工夫し、楽しみながら心地よい空間にするのが好きという方に、ロフト付きのワンルームはオススメかもしれません。
ファミリー物件でもロフトが人気

また、最近はファミリータイプの賃貸住宅や分譲住宅にもロフト付きの物件が増えています。
リビングにロフトをつけて空間を広く見せたり、ロフトを子ども部屋として活用している住宅も少なくありません。
分譲住宅の場合は、ロフトではなくて「スキップフロア」や「グルニエ」を備えている物件もあります。
スキップフロアというのは中二階や中三階のことで、半階ぶんだけ高さをズラした階を作り、それらを階段でつないだ空間のことです。
グルニエはフランス語で「小屋裏」という意味で、ロフトよりももっと屋根裏部屋に近いイメージですが、天井に格納式のはしごが備え付けてあり、専用の棒を使って引き下ろして出入りするタイプが一般的です。
スキップフロアもグルニエも、空間を広く見せたり、デッドスペースを利用するという意味ではロフトと同じですが、ロフトは住居スペースの天井を高くし、床から天井の間にもう一つ床を設けて2層式にした上の部分のことですから、その違いはお分かりいただけると思います。
ロフト付き物件を選ぶのは若者が中心

ロフト付きワンルームは、ハシゴで上り下りをしたり、天井が低かったり、段差があったりするため、バリアフリーには程遠い物件です。
バリアフリーとは?≫
そのため、ロフトを収納スペースとして割り切ったとしても、高齢者が居住するには少しハードルが高いでしょう。
反対にロフトはオシャレな空間というイメージがあり、荷物の出し入れも苦にならないことから、やはり借り手は若者が中心になります。
はじめて一人暮らしをする学生さんや、単身赴任の会社員の方などが「本当は2部屋欲しいけど予算的に厳しい…」
という悩みを解決するためにロフト付きワンルームを選ばれるケースが多いようです。
ロフト付き物件のメリットとデメリット

ここまでロフト付き物件についてみてきましたが、当然のことながらロフト付き物件にはメリットもデメリットもあります。
ここからはロフト付き物件のメリットとデメリットについてみていきましょう。
ロフト付き物件のメリット

まずはメリットですが、ロフト付き物件は何と言ってもオシャレで開放感があるのが魅力です。
ロフトがあるぶん天井が高く、ワンルームでも狭さを感じさせません。
また、契約上はワンルームなのにロフトがついていることでお得感も。
同じ家賃なら得した気分で暮らせるのは嬉しいですよね。
一人暮らしはしたいけれど「食事をするところで寝たくない」「勉強するスペースが欲しい」「友だちを泊めてもゆったり過ごしたい」…。
そんな我がままを叶えてくれるのもロフト付き物件の良いところです。
ロフトがあれば空間を分割できるので、部屋が2つあるのと同じ感覚で暮らすことができます。
また、ワンルームはどうしても収納に難がありますが、ロフトがあれば大きな荷物でも楽々収納できます。
ロードバイクやスノーボードなど、大きな道具をメンテナンスするスペースとしても活用できるので、趣味の時間が充実します。
先ほども書いたようにロフト付き物件はワンルームだけではありません。
ファミリータイプの場合は子ども部屋にロフトがあると盛り上がること間違いなし。
オモチャで遊ぶスペースにしたり、秘密基地にしたりと、子どもたちの自由な発想で楽しく過ごせる場所になります。
ロフト付き物件のデメリット

デメリットを最も感じるのは、長く住んでいると上り下りが面倒になってくることです。
一般的にロフトにはハシゴを使って上り下りをするのですが、ほとんどの場合、床と直角の急なハシゴです。
そのため、大きな荷物を上げるのに苦労しますし、体力がない人だと連続で2~3回上り下りしただけでヘトヘトになってしまいます。
また、布団を干すために上げたり下ろしたりするのも大変ですし、大きめの掃除機なら上げるだけでも苦労するでしょう。
気がつくと何ヵ月も布団を干していない、掃除をしていないという状況になりかねません。
さらにロフト部分は冷房が効きづらいというデメリットがあります。
たとえクーラーをつけても冷たい空気は下にさがるため、ロフトまで冷気がなかなか届かないのです。
そのため、夏は蒸し風呂状態というロフトも少なくありません。
まとめ:「ロフト」って結局どうなの??メリットとデメリット

今回はロフト付き物件についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
ロフトはもともとは収納スペースですから制限もありますが、使える空間がひとつ増えるというのは魅力的ですよね。
ただし、スペースが増えるメリットやオシャレなイメージばかりにとらわれず、きちんとデメリットも理解していないと入居後に後悔することもあります。
ロフト部分をどのように活用するのか考えながら、後悔しない物件選びをしましょう。
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