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担当者:木寅昌紀
生粋の奈良県民の私が宅地建物取引士や賃貸経営管理士の目線で奈良の賃貸情報や暮らしの事、エリア情報まで幅広く発信します!
部屋のコンセントが足りない!そんな時の対応策
賃貸住宅に住み始めた時、「コンセントが足りない!」となる人は大変多いです。
特に一人暮らしの物件ではコンセントの数が少ない傾向にある中、家電製品やスマートフォン、タブレットの充電など数多くの電源が必要になります。
そこで今回、コンセント不足の解消法「電源タップ」「コンセントの増設工事」「コンセントが多い部屋への引っ越し」について説明します。
コンセントの仕組みとは?
まずは、自宅に当たり前にあるコンセントについて説明します。
二つの穴に何気なく鉄の出っ張りを差し込めば、色々な家電製品が使える便利さ。
まずは電気とその仕組みを説明します。
電気とは!?
電気の正体とは!?と聞かれてすぐに答えられる人はほとんどいないのではないでしょうか。
電気の仕組みについては、実は中学校での授業で習います。
昔の記憶をたどれば、少しは思い出すことがあるかもしれません。
電気とは、簡単にいうと「電子」の動きです。
すべての物質は原子というものから作られ、とても細かな粒からできています。
原子は原子核と電子から構成されており、原子核はプラス、電子はマイナスを帯びています。
この二つに何らかの刺激が加わると、電気が発生します。
電気には種類がある!?
電気には周波数というものがあります。
電気は、電力会社から一般家庭まで電気のプラスとマイナスが1秒間に何十回も入れ替わりながら送られてきます。
これを交流といい、入れ替わる数を周波数といいます。
その周波数が、関東と関西で違うのは知っていますか?電気を作る発電機が明治時代、関東にはドイツから50Hz(ヘルツ)の発電機が、関西にはアメリカから60Hz(ヘルツ)の発電機が輸入されたことから、現在も当時の流れをくむ形で2つの周波数が存在している状態になっています。
もしも、関西、関東間で引越しをする場合、50Hz地区と60Hz地区間での部品の交換や機器の調整が必要な場合があります。
また、国によって周波数も違えば、電圧やコンセントの形まで違がいます。
日本の製品を海外で使う場合は、海外で使えるようにコンセントを変換するアタッチメントが必要な場合があります。
コンセントには正しい方向がある!?
部屋の壁にあるコンセントの「2つの穴」。
普段なにげなく使用しているコンセントに、実は「正しい方向」があります。
壁に埋め込まれたコンセントの穴の長さを確認すると、長さがちがうことがわかります。
短い方の穴は電圧がかかっていますが、長い方の穴は「アース」です。
アースは通常より通常は左側が長くなっており、高い電圧がかかるのを防ぐためのものです。
通常の電気製品では関係ないですが、オーディオ機器などは差し込む向きで音質に影響のある場合があるために注意が必要です。
コンセントの注意点
電気は大変便利なものではありますが、一歩間違った使い方をすれば、火災や故障などの事故を引き起こしてしまいます。
例えば、複数のコンセントが一つになったタップは、最大限流せる電流量が限られています。
そのため、ドライヤーやコタツ、アイロンなど大量の電気を必要とするものを一つのタップで同時に使用すると、タップの過熱による火災が発生する場合があります。
コンセントの穴に入ったほこりや水も火災や故障の原因となります。
コンセントが足りなくなる要因とは?
それでは実際にコンセントを使用する際、どのような問題が起きるのでしょうか?一番大きな問題となるのは、部屋にあるコンセントの数です。
昨今、携帯電話やタブレットの普及など、数多くの電化製品が一般的に使われるようになりました。
一昔前の賃貸アパートや集合住宅では、物件全体での電気の総容量や集合住宅における基本的なコンセントの数というものが決まっていることがあります。
また、現在よりも電気製品の数が少なかったため、それほど住人はストレスを感じなかったと思われます。
しかし、現在では個人所有の携帯電話やゲーム機などの電子機器製品が増え、いままでの基準にあったコンセントの数では対応することができなくなってきています。
リビングにはテレビやHDDのレコーダー、空気清浄機、加湿器がよくある電化製品となりました。
また、パソコンやプリンター、Wi-fi機器などのリモートワークには欠かせない機器があるかもしれません。
それらを既存のコンセントで供給するにはやはり色々な工夫が必要となってきます。
単身ならまだしも、家族が増えていけば必要な電化製品やそれに伴うコンセントの数は、当然増えてくることが考えられます。
部屋探しを行う上で気を付けるべきことは?
部屋探しを行う上で、間取りや日当たりは当然ながら確認しなければならない要因です。
そして、必ずと言っていいほど、コンセントの位置や個数については確認することをおすすめします。
具体的なコンセントの数については、一人暮らし向けのワンルームや1Kなどの間取りでは、最低な個数としてテレビを設置する接続端子付近に2つ、ベットサイドに2つ、キッチン周辺に4つあれば最低限問題はありません。
また、エアコンや冷蔵庫用のコンセントは常時接続した状態が考えられ、現在は一般的に必要な個数には含めず物件に設置されています。
また、自分が物件を借りた時、家電製品をどのようなレイアウトにするかで必要なコンセントの数や配置も変わってきます。
例えば、テレビをベットから見やすい位置に設置した時、どうしてもテレビのコンセントが自分の考える設置場所から遠くなり、コンセントの延長コードの購入が必要となることが良くあります。
また、入り口の所に延長したコードをはわせないといけなくなり、部屋の出入りの際につまずきやすくなったり、見栄えが悪いなどの問題も出てくる可能性があります。
コンセントが足りない時の対応方法とは?
コンセントの数が足りないとわかれば、必要なコンセントの数、すなわち家電製品を減らすか、コンセントの数を増やすしかありません。
家電製品を減らすことは、現在の便利な世の中においてなかなか容易なことではありません。
そこで、コンセントの数を増やすという選択肢が一番有効となります。
コンセントを増やすための正しい方法について説明します。
電源タップを活用すること!
コンセントが足りなければ、ズバリ!電源タップの使用をお勧めします。
一昔前では、「たこ足配線」と呼ばれる1つのコンセント差し込み口に、コンセント直付型の複数のプラグを差し込み、そこにコンセントを差し込むタイプしかありませんでした。
そのタイプのタップでの使用は、コンセント周辺がタコの足にように複雑に絡み合っているような状態となることから「たこ足配線」と呼ばれるようになりました。
しかし、タコ足配線によりコンセントの定格以上の電流を流してしまうと、発熱・発火の可能性があり火災の原因となります。
電気の知識に詳しければ、電化製品一つ一つの電流を計算して限度内での使用を行えば問題はありません。
しかし、なかなか電気の詳細がわからないのが現状ではあるため、あまりおすすめすることはできません。
そこで、それらの問題を解消するために「電源タップ」というコンセントを使用することを是非ともおすすめします。
電源タップの機能は色々ある!
コンセントを増設するため、数多くの電源タップが販売されています。
また、増設だけでなく、延長コードの機能が付属した電線の長さが長いタイプのものや雷や過剰に複数の電化製品を使いタップの規格以上に電源が流れるとすべての電源を停止するもの、コンセント部分に誇りの侵入を防ぐものなどがあります。
また、複数の差込口があるタップでも、それぞれ個別に電源のON-OFFができる待機電力の節約できるもの、節電タップ自体がおしゃれなデザインとなり、部屋の印象を崩さないようなものも発売されています。
電源タップを使う時の注意点とは?
壁にあるコンセントよりも色々な機能が付属した電源タップを使用することは、色々な利点があります。
しかし、電源タップを過剰に信頼することはあまりいいものでもありません。
その基本的な使い方や注意点について説明します。
賃貸住宅のコンセント1か所で15A、1500Wまで使えることが多い
電源タップには、何ワットまでなら同時に使うことができるかの上限が決められています。
また、電源タップを接続する部屋のコンセントの電気使用に関する上限は決まっています。
そのため製品を使用する際には、製品の容量や電子機器のワット数を確認して接続するとこが必要です。
使用制限を超すと発火する可能性がある
色々な便利な機能があり、安全なイメージが強い電源タップですが、決められた数値を超えての使用は、発熱や発火の恐れがあるので注意する必要があります。
一人暮らしであっても、想像以上に家電を使うことになります。
定格電力内で使用することを必ず守るようにしてください。
ブレーカーが落ちやすくなる可能性がある
電源タップのスイッチをONにしたまま使用すると、住宅内のブレーカーが落ちる原因になる時があります。
電源タップの差し込み口が増えたとしても、コンセントの定格電流は変わらないことを頭に入れておく必要があります。
家のブレーカーが落ちると、配線が同じコンセントの電流はストップしてしまうので注意が必要です。
タップ自体に過剰な電流が流れた時に、タップ内でのみのブレーカー機能が付属している製品もあるため、他のコンセントの電化製品に影響を及ぼさないのでおすすめです。
埃がたまらないように注意する
電源タップを使用すれば差込口が天井を向くように設置しやすいため、どうしてもコンセントの差込口に埃がたまりやすくなります。
埃がたまれば、埃を介して電流が外部に流れやすくなるため、漏電による火災の派生する危険性があります。
特に埃に何らかの水分が混じるとさらにその可能性は高くなると言われています。
水をよく使用する台所や室内に観葉植物を置き、水をあげた時に水しぶきがかかりやすくなる所は注意が必要です。
特に台所では、防水機能のあるタップを使うことをおすすめします。
部屋へのコンセントの増設は可能!?
コンセントの不足を考えた時、タップの使用とともに部屋へのコンセント自体の増設ができないものかと考えることもあるのではないでしょうか。
当然ながら、賃貸物件であれば、コンセントの増設をしたい場合には、必ず大家さんか管理会社の許可を取る必要があります。
壁に穴をあけるなどの大掛かりな工事が必要でないのであれば、許可が降りる可能性もあります。
また賃貸物件の場合は、退去時に借りた時の状態に戻すことを基本とする「原状回復」ということが必要です。
コンセントの増設の許可が降りたとしても、退去時に原状回復する場合には、元の状態に戻さなければならない可能性があります。
しかし、交渉次第では増設したコンセントはそのままで良い場合もあります。
原状回復の有無については増設の許可が降りた際には、書面に残しておくことをおすすめします。
なおコンセントの増設にかかる費用は、もちろん借主負担となります。
費用に関しては部屋の電気配線の状況や建物の階数によっても異なり、コンセントの新設のみの場合約15,000円が相場となります。
コンセントの交換や差込口数を増やすだけであれば5,000円から8,000円程度となります。
【部屋のコンセントが足りないの時どうする?】まとめ
今回は部屋のコンセントが足りない時の対策を中心に説明しました。
電気は大変便利なものではありますが、一つ使い方を誤れば火災という大きな事故につながりかねないものです。
電化製品を有意義に使うことで便利な生活を送ることができるため、それに応じた個数のコンセントが必要になります。
そこで数多くの機能がある電源タップ使用することで、便利さを得ながら火災などの大きなリスクを軽減することが可能です。
また、その必要性から部屋へのコンセント増設も検討する一つではないでしょうか。
家電を有意義に使うためのベストな対策を行い、より快適なライフワークを送ってください。
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