【契約書と約款の違いとは?】必要性と重要事項説明書についても解説

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「契約書と約款の違いは?」賃貸物件の契約では重要事項説明書もしっかりチェックしましょう


「契約書と約款の違いは?」賃貸物件の契約では重要事項説明書もしっかりチェックしましょう


誰かと契約を交わすときに必要になるのが契約書と約款ですが、その違いや内容について理解している人は少ないでしょう。


特に約款は小さな文字でたくさんの事柄が書かれているので、読むだけでも大変です。


しかし、約款を読まずにうっかり契約してしまうと、契約後にトラブルになることもあります。


それぞれの違いや内容について理解し、契約時にはきちんと目を通すことが大切です。


また、賃貸物件を契約するときには重要事項説明書もしっかり確認し、入居後にトラブルにならないように気をつけましょう。


賃貸物件に限らず、誰かと契約を交わすときに必要になるのが契約書です。


そして、特に高価なものを購入するときに契約書と合わせて提示されるものに約款があります。


読み方は「やっかん」ですが、契約書と約款の違いについて、きちんと理解している人は少ないでしょう。


そこで、今回は契約書と約款の違いやそれぞれの内容について、さらには賃貸契約をする際に必要な重要事項説明書についても合わせてご紹介します。


いずれも大切な文書ですのでその違いや内容をよく理解し、契約の際にはしっかりチェックするようにしましょう。



  • 木原 一憲_写真
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    賃貸専門家:木原 一憲

    得意エリア:奈良市

  • 奈良での不動産キャリア24年以上の実績。これまで15,000人以上にお部屋を紹介。一人暮らしから家族向けまで幅広い賃貸情報に自信あり。休日は奈良の綺麗な街並みや歴史ある神社・仏閣、美味しい飲食店を巡ること。愛車はKawasaki。渡り鳥並みにズバ抜けた方向感覚を持ち、目印となる建物を伝えれば住所をピタリと一致させる特技あり。賃貸の専門家として様々なノウハウを仕入れ発信中。



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    契約書と約款はどう違う?


    契約書と約款はどう違う?


    契約書も約款も、どちらも取引の内容を説明する文書ですが、その違いはどこにあるのでしょうか。


    契約書とは

    契約書とは、契約を交わす者同士が話し合って決めたことをいつでもチェックできるように、契約した内容を文書にしたものです。


    契約自体はたとえ口約束でも成立するのですが、後々言った言わないという問題が起こらないように第三者でもわかる形として契約書として文書に記しておきます。


    もし何かトラブルが起こったときに契約書があると、たとえ裁判沙汰になったとしても法的な証拠として採用されますから、取引をするときは必ず契約書を交わすことが大切です。


    約款とは

    約款も契約書と同じように契約する内容に関して書かれた文書です。


    約款には、たとえば保険の契約なら「保険金の支払い事由」や「保険金の支払額」「保険金の支払いが拒否される事由」のような重要な事柄が詳細に記されています。


    しかし、約款は小さな文字でたくさんの内容が書かれているので、あまり隅から隅まで目を通した経験のある人は少ないでしょう。


    では、約款も契約書も同じように契約内容が記された文書なのに、どうして契約書と別に約款が作成されるようになったのでしょうか。


    それは、多くの人と契約を交わす必要が生じたからです。


    最近はインターネットの普及によって、保険や旅行、通信販売などの取引がしやすくなり、商品を提供する側は不特定多数の人と契約を交わす機会が増えてきました。


    このような状況で、契約者ごとに契約内容を細かく記した契約書を作成するのには無理があります。


    そのため、大量の契約を効率的に処理するために諸条件を細かく記した約款を作成し、代金の支払い日や金額など具体的な内容が記されている契約書と区別して個々の取引で利用するようになりました。


    また、このように不特定多数を対象とした取引をする場合に用いられる約款のことを「定型約款」と言います。






    契約書と定型約款が同じ意味をもつことも


    契約書と定型約款が同じ意味をもつことも


    ここまでご紹介したように、同じ契約内容が記された文書でも、契約書と定型約款は本来別の意味をもつものです。


    しかし、民法548条の2第1項に契約書と定型約款が同じ意味をもつ場合について記されています。


    ・合意


    定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき


    ・表示


    定型約款準備者があらかじめ、その定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき


    契約を交わす際に、これら「合意」と「表示」があった場合は、定型約款も契約書と同じ意味をもつことになります。


    合意とは

    合意というのは、たとえば何か商品を購入する際に「この契約には弊社の約款が適用されます」と担当者に告げられたとします。


    その上で、あなたが契約書にサインしてしまうと、約款を読んでいようがいまいがその約款に書かれている内容に合意して契約したことになります。


    表示とは

    契約を交わす際、たとえ合意が得られていなくても「定型約款を契約の内容にする」とあらかじめ表示していれば、その約款は契約書と同じ意味を持つことになります。


    たとえばインターネット上で保険の契約をする際、申し込み画面に「この保険契約には弊社の約款が適用されます」とある場合、あなたがその約款を読んでいなくても申し込みをした時点で約款は契約書と同じ意味になります。


    なお、約款に同意しない場合はそもそも契約が成り立たず、たとえ約款の内容を変えてほしいと伝えても、約款は定型約款準備者が一方的に作成するものなので変更されることはまずありません。


    そのため、約款を読んで納得がいかない場合は、契約を見送るのが一番でいいでしょう。






    賃貸契約の場合は重要事項説明書もチェック


    賃貸契約の場合は重要事項説明書もチェック


    このように、何か契約を交わす際には契約書と約款を読んで納得をした上で契約をする必要があるのですが、賃貸契約の場合にはさらに重要事項説明書もしっかりチェックしなければいけません。


    約款と重要事項説明書との違いですが、約款は契約者が契約後、手元に置いて必要に応じて見られるようになっています。


    それに対して重要事項説明書は賃貸物件を契約する際、貸主が宅地建物取引業法(宅建業法)という法律に定められた重要事項説明を行うときに使用します。


    重要事項説明書には契約者が知るべき情報が網羅されており、各項目の説明を受けて納得した上で契約を交わすことになります。


    重要事項説明書のおもな内容

    重要事項説明書には、たとえば以下のような事柄が記載されています。


    インフラの整備状況


    水道、ガス、電気、下水といったインフラに関する情報です。


    特にアパートの場合は、ガスがプロパンガスということがあるので注意しましょう。


    一般的にプロパンガスはガス代が割高になります。


    設備の整備状況


    給湯器やエアコンなど、付帯している設備についての情報です。


    古い物件の場合は給湯器のタイプが古かったり、エアコンがついていなかったりする場合があるので要チェックです。


    更新に関する事項


    契約満了期間はしっかり確認しましょう。


    物件によっては更新費用が掛かるので、継続して契約するつもりなら何年かに一度、家賃とは別に更新費用が必要になることを覚えておかなければいけません。


    また、定期借家契約の場合はそもそも更新できないので、たとえ理想的な物件でも短期間の契約を希望するとき以外は契約を見送るほうが賢明です。


    物件の用途や利用制限


    たとえば住居として使用することが決められている物件は、基本的に事務所や店舗として使用することはできません。


    このような物件の用途や利用制限についても重要事項説明書には記されています。


    賃貸借契約書に記載されていない場合は、重要事項説明書で制限事項をしっかりと確認しましょう。






    【契約書と約款の違いとは?】まとめ


    【契約書と約款の違いとは?】まとめ


    今回は、契約書と約款の違いを中心に重要事項説明書についてもご紹介しました。


    いずれも賃貸契約に限らず、誰かと契約を交わすときに必要となるものなので、その違いや内容について理解しておくことが大切です。


    特に最近は何でもインターネットで契約する時代ですから、契約後に失敗したと思うことがないようにしっかりと内容を確認する習慣をつけましょう。





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