【賃貸契約書を見るときの注意点とは?】トラブル回避の為に知っておくべき事
賃貸契約書を見るときの注意点について解説
入居を決める際に、宅建士から賃貸契約書の説明を受けるのが一般的ですが、賃貸契約書は小さな文字でぎっしりと書かれています。
そのため、説明を受けてもあまり覚えてないという人が多いでしょう。
そこで賃貸契約書の注意点をいくつか紹介していきます。
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賃貸専門家:安達竜哉
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産経営管理士の資格保有。特技は少林寺拳法とお部屋探し。奈良の不動産業界で10年以上、単身からファミリーの方など、年間で200部屋以上の仲介実績。特に奈良市内のマンション名を出して貰えれば殆どわかる自信あり。奈良市の賃貸事情に詳しい安達による、暮らしに関するお役立ち情報をお届け。
賃貸契約関連の書類は2種類ある
賃貸の契約をするときには、2種類の書類が存在しており、宅建士から契約書についての説明を受けるのが一般的です。
この2種類というのは「賃貸借契約書」と「重要事項説明書」になるのですが、どのような内容が記載されているのか確認していきましょう。
賃貸借契約書
まずは賃貸借契約書について説明していきます。
賃貸借契約書というのは、賃貸住宅を借りるときの条件について書かれています。
例えば家賃は毎月いくら掛かる、契約期間が過ぎたら更新してそのまま住み続けることができるなどです。
契約に関係する内容、お金に関係する内容がメインとなるので、最初に確認しているからあまり気にしない人もいるでしょう。
しかし、賃貸借契約書には重要なこともたくさん書かれています。
例えば退去するときの原状回復の費用はトラブルになりやすいので、まだ先のことだからと思わず、不明な点や不安な点は聞いておくようにしましょう。
他にもペットの飼育は禁止、楽器の演奏は禁止と言った禁止事項についても記載されています。
もし禁止事項に反することを行った場合、トラブルになることは確実です。
知らなかったでは済まされませんので、確認は必須だと言えるでしょう。
重要事項説明書
重要事項説明書というのは、賃貸契約をする上でとても重要な内容が書かれている書類です。
重説と訳されることも多い重要事項説明書には、管理者や所有者、借りる人の個人情報が書かれています。
他にも建物の登記情報や電気などの設備に関する情報も書かれていますし、家賃や契約期間など、契約や取引に関する内容も記載されています。
特に重要な点は、賃貸借契約書と重複して記載されています。
賃貸契約書に書かれている主な項目
賃貸契約書には賃貸借契約書と重要事項説明書がありますが、内容が被っている箇所も多いので、双方をまとめて賃貸契約書に書かれている主な項目という形で見ていきます。
主な項目としては、「物件についての情報」「契約に関する情報」「禁止事項」「支払い関連する情報」「退去するときの流れ」などがあります。
なぜこれらが重要な項目なのか、詳しくどういった内容が書かれているのか確認していきましょう。
物件についての情報
賃貸契約書には、借りる予定の建物についての情報も書かれています。
築何年の住宅なのか、どのような設備が備わっているのか、建物の持ち主は誰なのかなどです。
インターネットで賃貸住宅を探すときにも、ある程度建物の情報は記載されています。
しかし、賃貸契約書にはさらに詳しく記載されているのです。
他にも水道や電気、ガスを取り扱っている会社、水害などの危険性はないのかなどの情報が書かれているので、必ず目を通しておく項目だと言えるでしょう。
契約に関する情報
賃貸契約書という名前からもわかるように、契約に関する内容も詳しく書かれています。
契約更新の際に必要な更新料はいくらなのか、所有者は誰なのか、管理しているのは誰なのかという内容がメインです。
お金に関する内容も含まれているのですが、特に問題になりやすいのが退去するときの原状回復にかかる費用です。
敷金の清算についても記載されているので、トラブルを回避するためにもしっかりと目を通しておきましょう。
禁止事項
賃貸住宅は借りている人の所有物ではありません。
あくまで大家さんの所有物なので、いろいろと禁止事項も賃貸契約書には書かれています。
例えばペットの飼育について、楽器の演奏について、あらかじめ備え付けられている備品の修理や交換に関する内容も含まれています。
当然のことですが、騒音や悪臭など、周りの住民に迷惑を掛けてはいけないという旨も記載されているので、周りにも配慮して生活しなければいけません。
ゴミの分別方法についても書かれていますが、不動産屋によってはゴミの分別カレンダーを配布してくれることもあります。
支払いに関する流れ
賃貸住宅を借りている以上は、家賃の支払い義務が発生します。
最近は昔のように、大家さんの家に直接家賃を支払いに行くという方法はあまり取られていません。
大半は振り込みか自動引き落としになっているでしょう。
その際に手数料が発生することもあるので、支払い方法や金額についての確認は必須です。
自動引き落としの場合には、利用できる口座が決められている場合もあるので注意しましょう。
退去するときの流れ
賃貸契約書には退去するときの流れについても書かれています。
一般的な流れとしては、1ヶ月以上前に退去する旨を伝え、退去届を提出します。
即時退去の場合には、その月の分の家賃を支払わなければいけない場合が殆どなので、このような点もきちんと確認しておきましょう。
原状回復に関する内容や、清掃費用についても書かれています。
お金に関する内容はトラブルになりやすいので、入居するときに確認することが大切です。
賃貸契約書以外にもいろいろな書類がある
賃貸住宅を契約する場合には、賃貸借契約書や重要事項説明書以外にもいろいろな書類があります。
主な書類は「火災保険に加入するための申込書」「連帯保証人に関する書類」「保証会社に提出する書類」「使用細則」「ペット契約条項」などがあります。
火災保険に加入するための申込書
賃貸契約を行う場合には、必ず火災保険に加入しなければいけません。
通常は契約を行った不動産屋から加入する保険会社やプランなどを教えてもらえますが、契約書と同じように細かくいろいろと書かれています。
火災保険は万が一のときに保険金の受け取りが行える大切な書類なので、不明な点などはきちんと聞いておくべきでしょう。
ここで注意するべきことは、不動産屋から加入をすすめられた保険会社以外でも、同等以上の保証がある保険であればそちらに加入することもできます。
よく内容を確認し、お得な方に加入することを検討するのもよいでしょう。
連帯保証人に関する書類
賃貸住宅に入居するには、連帯保証人を付けてほしいと言われることもあるでしょう。
最近では保証会社を利用するケースも増えていますが、連帯保証人であれば料金が必要ないので、引き受けてくれる人がいれば連帯保証人を立てるのがよいでしょう。
連帯保証人を付ける際にも当然書類が必要なので、連帯保証人に必要事項を記入してもらった書類を不動産屋に提出しましょう。
保証会社に提出する書類
最近は連帯保証人がいない人も増えているので、保証会社を利用すれば、連帯保証人がいなくても賃貸契約できる物件もたくさんあります。
その際には保証会社に審査の申し込みをしなければいけませんので、保証会社に提出する審査の書類も必要になります。
書類だけではなく、給料明細や確定申告書のコピーなどを一緒に提出しなければいけない場合もあります。
使用細則
借りる物件によっては、使用細則などの書類を渡されることもあります。
使用細則には規約に基づいた内容以外にも、規約に基づいていない内容も含まれています。
エントランスや駐輪場など、共用部分に関する決まりなどが多くなっています。
重要な内容が書かれているので、契約書と一緒にきちんと確認しておきましょう。
ペット契約条項
名前の通りペットに関する内容が書かれている書類がペット契約条項です。
ペットの飼育が禁止されている物件では、別途このような書類を受け取るケースはあまりありませんが、ペットの飼育が可能な物件や、相談可と書かれた物件では受け取ることもあります。
契約書と同じく、知らなかったでは済まされないので、事前に確認をすることは必須です。
【賃貸契約書を見るときの注意点とは?】まとめ
賃貸契約書は細かい文字でびっしりと書かれているので、不動産屋が説明してくれるからと言ってあまり内容を気にしないこともあるでしょう。
特に初めて賃貸住宅を利用する場合には、聞いたことがない言葉なども含まれているので、わからない点などはきちんと聞いておくべきです。
内容をしっかりと理解することで、万が一トラブルになった場合の役に立ちます。
賃貸のマサキでは初めて賃貸住宅を借りる人にもわかりやすく説明をしていますし、奈良県内の物件を多く紹介できるので、お部屋探しの際はお任せ下さい。
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