-
担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
国道24号線の今昔~旧24号線との関係は?
国道24号線は京都府・奈良県・和歌山県を結ぶ一般国道です。
国道24号線は1920年に国道として認定されましたが、1972年の奈良バイパス開通や1977年の県道754号木津横田線(旧24号線)ができたことで路線の変更を繰り返し、現在の国道に至っています。
国道24号線では渋滞が問題化し、渋滞緩和のために京奈和自動車道の建設が開始されました。
奈良県内で車を利用する人にとってはすっかりおなじみの国道24号線。
今回は国道24号線の歴史を振り返りながら、同様におなじみの旧24号線や京奈和自動車道との関係について紐解いていきます。
国道24号線とは
国道24号線は、京都市下京区の烏丸五条交差点を起点として奈良県を縦断し、和歌山県の県庁交差点を終点とした一般国道です。
古代道路・下ツ道に沿うような形で開発されていったため、24号線の道路は昔から京都と奈良の都をむすぶ重要な道路として機能していたといえるでしょう。
国道24号線の主な経由地
<始点>京都市下京区烏丸五条交差点
~宇治市~久世郡久御山町~城陽市~京田辺市
~木津川市~奈良市~大和郡山市~天理市~橿原市~大和高田市~葛城市~御所市
~五條市~和歌山県橋本市~紀の川市~岩出市
~<終点>和歌山市県庁前
奈良県内における国道24号線は奈良県内の主要の市町村を通過する重要な道路です。
この国道が正式に国道に指定されたのは1920(大正9)年。
この時に奈良の県庁と東京を結ぶ道路として認定されました。
ただしこの時はまだ現在の路線とは違い、現在「旧24号線」と呼ばれる奈良県道754号線木津横田線を通っていました。
またこのころは、国鉄(JR)奈良駅前~大森町や三条通りも国道扱いとなっていました。
その後和歌山までのルートも加わり、1972(昭和47)年には奈良バイパスが開通(当時は京都府木津川市市坂~奈良市三条大路2丁目付近)、それに伴い三条通り、国鉄(JR)奈良駅前~大森町が県道扱いとなりました(同年県道木津横田線が大宮通り経由となるに伴い、市道へと変更になりました)。
1977(昭和52)年に奈良バイパスが木津川市市坂~大和郡山市発志院町間まで区間が延び、運用開始されました。
それに伴い奈良バイパスが現在の国道24号線となり、それまで24号線と言われていた奈良市大森町~大和郡山市発志院町間は県道扱いとなりました。
しかし長年奈良に住んでいる地元住民の方は、奈良県道754号木津横田線を「旧の24号線」と呼んでいる方が多数いらっしゃいます。
県道となった旧24号線のロードサイドはその後も国道24号線に負けないぐらい、にぎわいは衰えず、時代時代に合わせたニーズの高いジャンルの店舗またはショッピングセンターなどが立ち並んでいます。
2021(令和3)年現在もシャープ工場のほか、イオン系列のビッグエクストラ大安寺店や、激安スーパーであるラ・ムー、正午前になると毎日行列ができるつけ麺のお店・麺屋、twitterで全国的に有名となったおいしいとんかつとエビフライ、ユニークな店長がおられるとんかつ屋まるかつなどがあり、今も賑わいを見せています。
奈良県内の国道24号線を南下してみよう
木津IC~
木津ICから少し南下するとすぐに奈良市に入ります。
駅で言えばJR平城山駅が近くにあります。
西側に公園のような木々が見えますがここが左京の森という公園です。
さらに南下すると、少しずつ賑やかなエリアに近づいてきます。
西側に奈良市一条高校が見えるあたりからはお店や公共施設が増えてきます。
交差する県道104号を東に進むと、カフェ・くるみの木や育英学園、旧奈良高校がある方面に向かいます。
新大宮エリア~
一条高校付近からさらに南下すると、駅で言う新大宮駅周辺のエリアに入ります。
ハローワークや市役所、中央郵便局などの公共施設が複数あり、飲食店や店舗などがたくさん立ち並んでいます。
元そごうだったミナーラもこの付近にあります。
奈良バイパス付近~
ドンキホーテやアルペンなどの有名な店舗がたくさん立ち並ぶエリアに入りました。
この並びにはイオンモール大和郡山やニトリ、ヤマダ電機もあり、特に週末になると多くの買い物客でにぎわいます。
イオンモールあたりから奈良市⇒大和郡山市に入ります。
横田交差点~
旧24号線と国道24号線が交差するのは横田北交差点。
気をつけて運転したい場所になります。
そして国道25号線と交わるのが横田交差点。
この交差点からしばらくは比較的渋滞の多い箇所になります。
郡山インター~
このインターは高速道路に乗り、大阪方面や三重方面に向かう人のための重要な出入り口です。
郡山インター付近は京奈和自動車ができるまでは常時渋滞していると言っても過言ではないぐらい、いつも渋滞していました。
現在は多少緩和された模様です。
郡山インターを少し南下すると、京奈和自動車道大和御所道路に入り口となる郡山下ツ道JCTがあり、ここからはもともとある国道24号線と京奈和自動車道の下側の道路となる橿原バイパスの国道24号線が存在するという形になります。
郡山下ツ道JCTから天理市を走ると
天理市に入ると奈良健康ランドがありさらに南下するとレスティ唐古・鍵が見えてきます。
このロード沿いは飲食店が多く、特にラーメン屋さんや焼肉屋さんがたくさん見られます。
京奈和自動車道の下をそのまま南下すると
橿原北ICにていったん京奈和自動車道と合流しますが24号線はまだまだ続きます。
そのまま南下すると南西の方向にイオンモール橿原アルルが見えます。
さらに進むと大和高田バイパスという国道24号線と交差します。
この大和高田バイパスは先ほどの天理市を通って田原本町~橿原市八木~橿原市四条町(橿原警察付近)を通って大和高田・香芝方面へと向かう自動車専用道路です。
2005年に橿原市四条町~葛城市東室も国道24号線に編入されました。
御所・五條方面
葛城市東室から御所市を経由して五條市本陣までは国道168号線と重複しています。
この、重複している道路のロードサイドは葛城市や御所市、五條市の住民のライフラインとなる店舗や施設が多数あり、また飲食店も多いため、住民だけでなくドライブに訪れる人々の食事や休憩に多く利用されています。
五條市本陣を超えてからは再び三在で国道370号線と重複しつつJR和歌山線と並走や交差を繰り返しながら和歌山県橋本市へと入ります。
こうしてみると、奈良県内の国道24号線を走るだけでもかなり走りごたえのあるドライブができそうです。
国道24号線っていつも混んでる?
奈良県内で普段、車で移動する人に国道24号線について話題を振ると、多くの方から聞かれるのは「いつも混んでいる」「渋滞が惨い」という話かもしれません。
かつては関西圏にある国道の中でも渋滞が慢性化していましたが、京奈和自動車道が建設され、稼働し始めてからは解消されつつあります。
現在は横田交差点~郡山インターの出入り口~京奈和自動車道の出入り口などが時間帯によって混雑、渋滞することはありますが、京奈和自動車道建設前に比べると走りやすくなっている感覚はあります。
もう「渋滞酷道」とは言わせません(笑)
京奈和自動車道ってこれからどうなるの?
国道24号線のバイパス事業として建設されてきた京奈和自動車道ですが、有料・無料含め8つの路線が稼働しています。
うち奈良県内を走る京奈和自動車道の路線は奈良市歌姫町にある木津IC~郡山下ツ道JCTを区間とする大和北道路、郡山下ツ道JCT~五條北ICまでとする大和御所道路、五條北ICから和歌山県との県境まで行く五條道路があります。
ただし2021年現在、橿原北IC~橿原高田ICの工事が完了していないため、一気に奈良北部から和歌山県の県境まで走ることはまだまだ先になりそうです。
【国道24号線の今昔~旧24号線との関係は?】まとめ
ざっくりと国道24号線の昔と今を振り返ってみました。
国道24号線は時代とともに進化し、昔も今も市民の重要な道路として機能し続けているということが、歴史を振り返るとよくわかります。
今後は京奈和自動車道と共存しながら、奈良県内から京都または和歌山への移動手段として活用され続けるでしょう。
関連記事
【大和三道「上ツ道・中ツ道・下ツ道」とは?】古き良き奈良の古道について解説≫
【奈良市内の交通・道路事情】前もって知っておきたいローカルルール≫
【山の辺の道(天理~桜井)をご紹介】行楽シーズンにおススメ!≫
【奈良県は普通車と軽自動車の割合どっちが多い?】自動車保有率について≫
【奈良に油阪駅が復活する?!】駅名の由来や新駅近くのスポットについて≫
【奈良三条通りとはどんなところ?】通行止めになる曜日や時間について≫
【日本一長い路線バスは奈良県にある?!】ルートや走行距離など紹介≫
-
担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。