煙の出る殺虫剤は賃貸住宅で使ってもよいのか
賃貸住宅にもダニやゴキブリなどの害虫が出ることもあるでしょう。
そんなときに活躍するのが煙の出る殺虫剤なのですが、賃貸住宅で使用しても問題はないのでしょうか。
この点について詳しく解説していきたいと思います。
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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
集合住宅で煙の出る殺虫剤を使うときの注意点
賃貸住宅の多くはアパートやマンションなどの集合住宅ですが、煙の出る殺虫剤を使用する場合には注意しなければいけないことがいくつかあります。
それは「規約で禁止されていないか」「火災警報器が反応しないか」「ペットに影響が出ないか」などです。
規約で禁止されていないか
ダニやゴキブリなどの害虫は、生活環境を悪化させるだけではなく、衛生的な問題や人間の肌を刺すなど、危害を加えてくる種類もいます。
そのため、害虫を駆除する目的で殺虫剤を使用するのを禁止している物件はあまりないでしょう。
しかし、煙の出る殺虫剤に関しては、強い薬剤であることや周囲にいろいろな影響が出る可能性もあるので、物件によっては禁止しているところもあるのです。
煙の出る殺虫剤を使用したい場合には、事前に管理会社や大家さんにいつ使用するのかを伝えておくとよいでしょう。
また、使用前には契約書を確認し、禁止されていないか確かめることも重要です。
火災警報器が反応しないか
住宅には万が一火災が発生したときのために、火災警報器が取り付けられています。
火災警報器は煙に反応するように作られているので、火災ではなくても煙を出してしまうと、火災警報器が反応することがあるのです。
例えばタバコの煙に反応して火災警報器が反応することもありますし、煙の出る殺虫剤を使ったことで反応する場合もあります。
火災警報器は火事を知らせるために取り付けられているので、かなり大きな音が出ます。
当然隣人にも聞こえてしまうので、もし煙の出る殺虫剤を使用したことが原因で火災警報器が鳴ってしまうと、周りにも迷惑をかけてしまうことになるでしょう。
もし煙の出る殺虫剤を使用したい場合には、自宅に取り付けられている火災警報器の種類を確認してみましょう。
火災警報器には大きく分けて2種類存在しています。
それは煙に反応するタイプと、熱に反応するタイプです。
煙が出る殺虫剤は、煙は出ますが熱を帯びることはありません。
もし熱に反応する火災警報器が取り付けられている場合には、煙の出る殺虫剤を使用しても警報機が鳴ることはないでしょう。
それに対して煙に反応する火災警報器が取り付けられている場合には、当然鳴ってしまいます。
どちらのタイプなのかわからない場合には、煙の出る殺虫剤を使用したいことを告げたときに、どちらの火災警報器が取り付けられているのか聞いてみましょう。
煙に反応する火災警報器であった場合には、隣人にも何日の何時ごろに煙の出る殺虫剤を使うので、火災警報器が鳴るかもしれないと伝えておくべきです。
ペットに影響が出ないか
賃貸住宅と言えば、ペット禁止というイメージを持っている人もいるでしょうが、中にはペットを飼育してもよいという物件もあります。
また、犬や猫などの哺乳類は禁止だけれども、爬虫類や熱帯魚などは飼育してもよいという物件も存在しています。
このようにペットを自宅で飼育している場合や、隣の部屋に住んでいる住民が飼育していると、煙の出る殺虫剤を使ったことで影響が出てしまうこともあるのです。
殺虫剤の中でも煙が出るタイプはかなり強力なので、使用後は30分以上換気するように注意事項が掛かれているのが一般的です。
人間や哺乳類であれば、30分以上換気してから入る分にはそれほど影響がないと言われていますが、爬虫類や熱帯魚などには影響が出る可能性があります。
自宅ではないから安心だと思っていても、隣に住んでいる人が飼育していた場合、影響が出ることもあるので注意が必要です。
やはり煙の出る殺虫剤を使用する場合には、近隣住民にもきちんと知らせておくことで、トラブルを回避することに繋がってくるのです。
火災警報器対策
煙の出る殺虫剤を使用する場合、火災警報器対策はとても重要です。
では、どのような対策があるのかを確認してみると、「煙の出ない殺虫剤を使用する」「火災警報器に煙が当たらないようにする」方法があります。
もちろん熱に反応するタイプの火災警報器であれば、煙が出るタイプの殺虫剤を使用しても、大きな音が鳴ることはありません。
煙の出ない殺虫剤を使用する
部屋の害虫を駆除する際に使用する殺虫剤には、現在いろいろなタイプが存在しています。
煙の出る殺虫剤はかなり効果的ですが、火災警報器が作動する可能性があるので、煙に反応するタイプの火災警報器が取り付けられている場合にはおすすめできません。
そんなときには煙が出ないタイプの殺虫剤を使用すればよいのです。
煙が出ないと十分な効果が期待できないのではないかと思う人もいるでしょうが、決してそのようなことはありません。
同じような種類の殺虫剤には、煙ではなく霧が出る殺虫剤があります。
霧が出るタイプの殺虫剤であれば、煙に反応する火災警報器でも反応しませんし、霧が充満することで害虫の駆除ができるので、効果も期待できるでしょう。
最近ではノンスモークタイプの殺虫剤もありますし、殺虫剤ではなくコンバットのようなタイプもあります。
コンバットは毒のある餌が仕込まれており、この餌を害虫が巣に運ぶことで一網打尽にする効果があるのです。
ただし、コンバットはゴキブリに効果的な物なので、他の害虫には効果が薄いでしょう。
他にもハエトリ紙やアリの巣コロリなど、人間には安全な上に煙が全く出ないタイプの物もありますが、害虫の種類によって使い分けが必要です。
多くの害虫に効果的な煙の出る殺虫剤よりも効果は低いですが、1種類の害虫に悩まされている場合には効果的です。
まずはどの種類の害虫が出るのか確認し、その後どのような駆除方法があるのか確認してみましょう。
火災警報器に煙が当たらないようにする
いろいろな種類の害虫が発生するので、いっぺんに駆除するために煙の出る殺虫剤を使用したい場合もあるでしょう。
しかも取り付けられている火災警報器が煙に反応するタイプであった場合には、火災警報器の周りを養生する方法がおすすめです。
養生の方法は簡単で、ビニールなどで火災警報器の周りを覆ってしまえばよいのです。
これだけでも煙に反応しにくくなるので効果的なのですが、種類によってはカバーが取り付けられていることもあるので、確認してみましょう。
カバーを取り付けることで、火災警報器が反応しなくなります。
駆除しただけではまたすぐに害虫に侵入される
せっかく殺虫剤を使用して害虫を駆除したとしても、今までと同じ生活をしていては、時間が経過したらまた害虫に侵入される可能性が高いでしょう。
駆除したらすぐに害虫が発生しないための対策を講じなければいけません。主な対策としては侵入経路を塞ぐことです。
自分でできる対策であれば問題ありませんが、害虫が発生する原因はいろいろとあります。
近隣の住民の部屋がゴミ屋敷状態である、入居時に消毒を行ってもらったけれどきちんとできていない、配管などの設備に問題があるなど、自分ではどうにもならない場合もあるでしょう。
そんなときには管理会社や大家さんに相談をしてみましょう。
しかし、話をしてもうまくまとまらない可能性もあるのですが、その場合には専門家に相談することをおすすめします。
【賃貸住宅で煙の出る殺虫剤は使っても大丈夫?】使用する際は確認を!まとめ
賃貸住宅で害虫が発生したら、煙の出る殺虫剤で一気に駆除したいと思う人もいるでしょう。
しかし、使用する前に確認することがあります。
それは契約書に煙の出る殺虫剤の使用が禁止されていないか、煙に反応する火災警報器が取り付けられていないかです。
煙の出る殺虫剤が禁止されている、煙に反応する火災警報器が取り付けられている場合には、煙の出ない殺虫剤を使用する、火災警報器にカバーをするなどの対策が必要です。
しっかりと対策を行い、害虫の駆除が完了したら、再び侵入されないように対策を講じておきましょう。
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担当者:木原一憲
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