「短期賃貸」ウィークリーマンションって? メリット・デメリットは?
数週間ほど住むのに便利な賃貸物件としてウィークリーマンションというものがあります。
一体どのような物件なのでしょうか。
一般の賃貸物件やホテルと比べてのメリット・デメリット、料金のしくみ、契約・申し込みの流れについて詳しく解説していきます。
Web担当者:出口晏奈
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ウィークリーマンションってどんな物件?
「急な転居が決まって引っ越すことになったが、新しい物件はじっくり探したいのでそれまでの仮住まいが欲しい」
「2~3週間ほどの出張が決まったので、その間お得に寝泊りできる場所はないだろうか」
こんな時に便利なのがウィークリーマンションです。
ウィークリーマンションとはその名の通り週単位の契約・入居が可能な賃貸物件のこと。
物件によっては、もっと短く1日から借りられるところもあります。
ごく短い期間でも借りやすいよう、生活に必要な家具・家電はあらかじめ備えつけられ、電気・ガス・水道などは契約手続きをしなくても使えるようになっています。
ウィークリーマンションは、2018年に住宅宿泊事業法や旅館業法が改正され賃貸物件の貸し出しが30日未満でも可能になったことにより始まりました。
それ以前から月単位の契約ができるマンスリーマンションというものはあり、ウィークリーマンションはそれよりさらに短い契約ができるバージョンととらえて差し支えはありません。
ただし賃料について、マンスリーマンションは消費税が非課税であるのに対してウィークリーマンションは消費税がかかるという違いはあります。
一般的に住宅の貸し付けは非課税とされており、賃貸物件の家賃・管理費・共益費に消費税はかかりません。
ですがこれには例外があり「貸付期間が1ヶ月未満」もしくは「旅館業法第2条第1項に規定する旅館業に係る施設の貸し付けに該当する場合」は住宅の貸し付けと見なされず、課税の対象となります。
そして、この「旅館業に係る施設」の具体例として旅館やホテルとともにウィークリーマンションも挙げられているのです。
つまり、「ウィークリーマンションは住宅の貸し付けにはあたらないので課税対象である」とはっきり示されているわけですね。
ですから、たとえウィークリーマンションを1ヶ月以上借りたとしても――つまり「貸付期間が1ヶ月未満」という条件を回避したとしても、賃料が非課税になることはありません。
そもそもの価格設定にもよりますが、1ヶ月以上の契約をしたい場合は消費税の関係でマンスリーマンションのほうが安くなる可能性があるということは、覚えておいたほうがよいでしょう。
ウィークリーマンションのメリット・デメリット
お次はウィークリーマンションに住むメリットとデメリットを見ていきましょう。
一般の賃貸物件と比較した場合、そしてホテルと比較した場合という二つの視点から考察します。
メリット
まずはウィークリーマンションのメリットから。
一般的な賃貸物件と比べての大きなメリットは、「家具・家電付きであること」「電気・ガス・水道などの契約手続きが必要ないこと」「入居手続きが楽なこと」が挙げられます。
すぐに入居してすぐ生活を始める事ができるように工夫されているのです。
賃貸物件を借りるうえでのひとつのハードルとなる入居審査もなく、入居までの一連の手続きはすべてインターネット上で行うことができます。
さらに、多くのウィークリーマンションでは、入居にあたって必要な費用は利用日数に応じた賃料や光熱費・管理費と契約期間に応じた清掃費のみです。
一般の賃貸物件のように、敷金や礼金・仲介手数料など合わせて家賃4~6ヶ月分の初期費用が必要になるということがなく、気軽に入居ができます。
ホテルと比較してのメリットは、法令上は「旅館業に係る施設」と見なされているものの、自宅と大差ない環境で生活できるという点が挙げられます。
ほとんどの場合キッチンがあり洗濯機もお部屋に備えつけられているため炊事・洗濯を自由に行えますし、家族・友人などを自由にお部屋に呼ぶこともできます。
仮にこれがホテルのお部屋であれば、家事を行うための設備はありませんし、来客はフロントを通さなくてはなりません。
またこちらは後述しますが、長く滞在するならホテルよりも利用料が割安になるのも大きなメリットです。
デメリット
今度はウィークリーマンションのデメリットです。
一般的な賃貸物件と比べてのいちばん大きなデメリットは、滞在期間がある程度長くなれば費用が割高になってしまう点です。
メリットで挙げたように初期費用はウィークリーマンションのほうがお安いのですが、賃料自体は高めに設定されています。
したがって、住む期間がある程度長くなると、結局ウィークリーマンションのほうが出費がかさむという逆転現象が起こることになります。
また、基本的にウィークリーマンションは最初に契約期間を決めて前払いというシステムで、途中で解約し退去しても住まなかった分の家賃は戻ってこない場合があります。
さらにもう一点。一般的な賃貸物件であれば契約の更新は都度行うことができますが、ウィークリーマンションは最初に決めた契約期間の延長が状況によってはできないケースもあるので要注意です。
ホテルと比較してのデメリットは、お部屋の清掃サービスやルームサービスなどがない点です。
物件にもよるのですが、お部屋を掃除したり消耗品を補充したりするのはご自身で行うのが一般的です。
「自宅と大差ない環境で生活できる」というメリットの、裏の側面ですね。
ゴミ出しについても、きちんと物件のルールを守ってご自身で行う必要があります。
ウィークリーマンションの費用のしくみは?
先ほど、ウィークリーマンションは「長く滞在するならホテルよりも利用料が割安になる」と言いました。
これはどういうことでしょうか。
ホテルの場合、施設によっては長期宿泊による割引サービスなどもありますが、基本的には「1泊あたりの料金 × 宿泊日数」で利用料が計算されます。
いっぽうでウィークリーマンションは「契約日数分の賃料・光熱費 + 管理費・清掃費」という形になっているのが一般的です。
例え数日の契約であっても管理費・清掃費は固定でまとまった金額がかかってくるため日数が少ないと割高になります。
ですが多くの場合、1日あたりの賃料は周辺のビジネスホテルなどよりも安く設定されているので、ある程度長く滞在するならば結果的にウィークリーマンションのほうがお得になるというしくみです。
ウィークリーマンションの費用に関する注意点としては、前述したように料金が前払いで途中解約しても返金されない場合がある点、そして契約期間中に誰かを宿泊させたり居住人数が増えたりすると追加料金がかかる場合がある点です。
こういった部分の扱いは物件ごとに異なり、入居時の契約書に書かれているので、見落とさないように確認しておきましょう。
ウィークリーマンションの申し込み~入居の流れは?
ウィークリーマンションの契約に関する流れは、
「物件の検索・空き室状況の確認」→「申し込み・契約」→「料金の支払い」→「鍵の受け渡し・入居」と、一般の賃貸物件と大きな違いはありません。
ですが、一連の手続きをインターネット上で行えて、契約に関するやりとりも基本的には郵送やメールなどで済ませられるのが大きな特徴となっています。
申し込み後に身分証明書のコピーを提出するなどして簡単な審査はありますが、そちらも同様です。
ただし手軽に行えるぶん、立地や料金などの物件情報について希望にちゃんと合う内容であるか、思わぬ見落としがないか、申し込み前によくよくチェックするよう心がけましょう。
また、ウィークリーマンションはほとんどの場合内見が不可能です。
こちらもネット上の写真をよく見て確認し、分からないことがあれば必ず問い合わせるようにしましょう。
まとめ~便利な選択肢のひとつとして~
いかがでしたでしょうか。
今回はウィークリーマンションについて、特徴や契約の流れなどを見ていきました。
うまく利用すれば一般の賃貸物件やホテルを使うよりもお得かつ手軽に生活の拠点を作れる大変便利な物件です。
デメリットや注意点もしっかりと頭に置きながら、短い期間住む場所の選択肢のひとつとして活用してみてください。
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