【エレベーター付きアパートは少ない?】理由や探し方など解説!
エレベーターが取り付けられているアパートの探し方
アパートは低層住宅であるため、エレベーターが設置されていない物件が大半を占めています。
しかし、全く存在していないわけではありません。
そこでエレベーターが取り付けられているアパートの特徴や、探す方法などを紹介していきます。
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賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。
エレベーターが取り付けられていないアパートが多い理由
昔に比べると、現在ではアパートにもエレベーターが設置されている物件は増えています。
それでもエレベーターが無いアパートがとても多いのですが、それにはいくつか理由があります。
その理由というのは、「補強作業が必要になる場合が多い」「十分なスペースを確保するのが難しい」「コストが高くなる」「階段だけでも十分な住宅が一般的」などがあります。
補強作業が必要になる場合が多い
アパートは木造建築や軽量鉄骨の住宅が多いため、エレベーターを設置するためには補強作業が必要になるのが一般的です。
エレベーターを後付けするためには、補強作業以外にもレイアウトの変更などが必要になる場合もあります。
コストも後付けの場合は余計にかかるため、エレベーターが設置されていないアパートが多いのです。
十分なスペースを確保するのが難しい
エレベーターを後から設置する場合、エレベーターを設置するスペースがなければいけません。
スペースが確保できなければ、当然エレベーターを設置するのは不可能なのですが、アパートは敷地面積が小さな物件も多いですし、隣の家との間隔が狭いことも多いです。
後から設置しようと思っても、十分なスペースを確保するのが大変な場合が多いのも、アパートにエレベーターが設置されていない、もしくは後から設置されることが少ない理由です。
コストが高くなる
エレベーターを設置するにも、それ相応の費用が必要です。
特に後付けの場合には、建設時に設置する場合に比べて費用が多くかかります。
エレベーターが設置されていれば、定期的に点検や整備も必要なので、管理費も高額になるでしょう。
アパートは家賃の安さが魅力でもあるので、エレベーターが設置されていることで家賃が高額になることも多いです。
家賃を高くしてしまうと借りる人が少なく可能性があるので、エレベーターが取り付けられていないアパートがたくさんあるのです。
階段だけでも十分な住宅が一般的
アパートの場合、2階建てや3階建ての建物が一般的なので、特にエレベーターを設置する必要はないと考えるオーナーが多いのも、エレベーターが設置されていない物件が多い理由です。
2階や3階であれば、足腰が不自由な高齢者やケガ人などを除けば、エレベーターがなくても苦にならずに階段で移動できます。
そのため、最初からエレベーターは設置せずに建設費用を抑えるオーナーが多いのです。
最近はアパートでもエレベーターが設置されている物件が増えている
最近はエレベーターが設置されているアパートも増加傾向にあります。
なぜ増加傾向にあるのかというと、少子高齢化社会で高齢の人が増えているからです。
高齢になれば体力も落ちてきますし、階段の上り下りも大変になります。
また、一人暮らしをする高齢者も近年は多いため、エレベーター付きのアパートを希望する人も増えています。
高齢者向けアパートの場合は、3階建て以上だとエレベーターの設置義務が課せられています。
高齢者向けのアパートでは、バリアフリー化されているのも一般的なので、高齢者が1人でも暮らしやすいように色々と工夫されているのです。
今後も高齢化がどんどん進むことが予想されているので、高齢者アパートの需要も高くなるでしょう。
エレベーターが設置されているアパートを探す方法
どうしてもエレベーターが設置されているアパートに住みたいと考えている人もいるでしょうが、現在では物件数が少なくなっています。
そこでどのように探せば発見できるのかを紹介します。
探し方は簡単で、「不動産のポータルサイトで検索する」「不動産屋に行ってエレベーター付きの物件がよいと伝える」この2つの方法がよく知られています。
不動産のポータルサイトで検索する
賃貸住宅を探す場合にもよく使用されているインターネットですが、エレベーターが設置されているアパートを探す場合も便利です。
インターネット上には、日本全国の賃貸住宅情報が記載されている不動産のポータルサイトがあります。
このポータルサイトを使用すれば、効率的に物件探しができます。
物件数がとても多いので、まずは探している地域とエレベーター付きという条件設定を行い、さらにアパートで絞り込めばすぐに発見できるでしょう。
ただし、エレベーターが設置されているアパートは、数がかなり少なくなっています。
検索条件を絞り込んだり、エリアを小さくしたりすると、物件が発見できない可能性もあります。
可能な限り広範囲で、条件を少なめにして探すことで、数が少ないエレベーター付きのアパートも簡単に発見することができます。
もし物件が発見できなかったら、別の不動産ポータルサイトを使うことで発見できる確率が高まります。
不動産屋に行ってエレベーター付きの物件がよいと伝える
普通の賃貸住宅を探す場合には、雑誌や広告などを確認してみるのもおすすめです。
しかし、エレベーター付きのアパートを探す方法としてはあまりおすすめできません。
インターネットを使用しない方法で探すのであれば、直接引っ越しを希望する地域の不動産屋へ行き、不動産屋の担当者にエレベーターが設置されているアパートを探していると伝えましょう。
そうすれば不動産屋の担当者がいくつか物件を紹介してくれます。
ただし、行った先の不動産屋に必ずしもエレベーターが設置されているアパートの取り扱いがあるとは限りません。
不動産屋に直接訪れる場合には1店舗だけではなく、複数の不動産屋をピックアップしておきましょう。
不動産屋ごとに取り扱っている物件が異なるので、1店舗だけでは希望する物件に巡り合えない可能性があります。
エレベーター付きのアパートに住むメリット
数が少ないエレベーターが設置されているアパートですが、色々とメリットがあります。
主なメリットとしては、「上階への移動が楽」「転倒をするリスクがない」「引っ越しや粗大ゴミの処分が大変」などです。
上階への移動が楽
エレベーターが設置されているアパートに住む最大のメリットと言っても過言ではないのが、上階への移動が楽に行える点です。
疲れて帰ってきたとき、病気やケガで病院へ行くときでも、エレベーターがあれば楽に移動ができます。
階段の上り下りは体に負担がかかるので、特に高齢で足腰に不安がある人やケガをしている人などは、エレベーターがあると安心です。
エレベーターがあれば、買い物をして重い物を持っているときでも楽ができるでしょう。
エレベーターが取り付けられているアパートでも、当然階段は設置されているので、エレベーターが故障して使えない、点検をしていて使えないときでも、きちんと上下階への移動はできます。
また、ダイエットや健康のために階段を使いたいという人は、エレベーターを使わずに階段を使えば問題ありません。
エレベーターを待つのが嫌だという人もいるでしょうが、アパートは低層住宅なので、それほど長時間待つことはないでしょう。
転倒をするリスクがない
階段の上り下りをする場合、転倒をしてケガをするリスクがつきまといます。
特に雨で床が濡れていると、より滑りやすくなるので危険です。
古いアパートの場合、階段の上に屋根がない物件もあるので、階段を使うときには注意しないといけません。
また、冬になれば階段が凍結することもありますし、雪が降ればより階段の上り下りが大変になるでしょう。
しかし、エレベーターがあれば、このような心配をする必要は一切ありません。
転倒をするリスクも殆どないので、悪天候のときでも安心して出歩くことができるでしょう。
引っ越しや粗大ゴミの処分が大変
エレベーターが取り付けられていない物件の場合、引っ越しをするときにも若干料金が高くなることがあります。
さらに粗大ゴミを出す場合も、民間業者に処分を依頼すると、料金が高くなる場合が多いでしょう。
自治体に粗大ゴミの回収を依頼すれば、回収シールなどを張り付けてゴミ置き場に置くように指示されるので、下まで持ち運ぶのも大変です。
しかし、エレベーターが取り付けられていれば、引っ越しやゴミ出しをするときも料金が安く、体への負担も少ないので安心です。
エレベーター付きのアパートに住むデメリット
色々とメリットがあるエレベーター付きのアパートですが、メリットだけではなくデメリットもいくつか存在しています。
どのようなデメリットがあるのかというと、「家賃が高くなる傾向にある」「防犯効果が少し下がる」「災害時にエレベーターに閉じ込められる可能性がある」などがあります。
家賃が高くなる傾向にある
エレベーターが設置されていると、故障や危険を防ぐために、きちんと管理をしなければいけなくなります。
エレベーターを設置する際にも高い料金が必要なので、その分家賃が高額になるケースが多いのです。
また、賃貸住宅によっては管理費が家賃とは別に加算されることも多いですが、管理費も高額になるのが一般的です。
アパートはマンションに比べると、家賃が安い物件が多いのが特徴で、家賃の安さが魅力でアパートに住む人もいます。
そのため、家賃が高くなると入居者が減る可能性がある点もデメリットだと言えるでしょう。
防犯効果が少し下がる
あまり知られていませんが、エレベーターがある物件と無い物件とでは、防犯効果が異なります。
泥棒は侵入や逃亡の際に時間をかかるのを嫌う傾向にあります。
階段だけの物件だと、上り下りにも時間がかかりますし、体力も奪われてしまいます。
そのため、エレベーターがある物件は、階段だけの物件よりも防犯効果が少し下がると言われているのです。
もちろん住んでいるエリアや周辺の環境によっても防犯効果は変わるので、戸締りや防犯対策はきちんと行いましょう。
災害時にエレベーターに閉じ込められる可能性がある
エレベーターは電気で動いているので、地震や台風などで停電が発生すれば、エレベーターは止まってしまいます。
誰も乗っていなければまだよいのですが、停電はいつ発生するのか予測ができません。
自分が乗っているときに停電が発生する可能性もあるので、災害時などにエレベーターに閉じ込められてしまう危険性がある点もデメリットです。
【エレベーター付きアパートは少ない?】まとめ
今回はエレベーターが取り付けられているアパートの探し方や、どのようなメリットとデメリットがあるのかについて紹介しました。
アパートは低層住宅なので、エレベーターが取り付けられている物件はかなり少ないですが、全く存在していないわけではありません。
最近は徐々にではありますが、増加傾向にあります。
インターネットを活用する、不動産屋に出向くなどして、根気よく探してみましょう。
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