賃貸住宅の内階段、外階段のメリットとデメリットとは?防犯面はどちらが優れている?
賃貸物件の階段は、建物の外側についているか内側についているかで呼び方が変わります。
外階段と内階段にはそれぞれメリットとデメリットがあるので、お住まいを探すときの条件の一つとして特徴を理解しておく必要があります。
賃貸物件の共用部分にある階段ですが、建物の外側についている外階段と建物の内部に作られている内階段といったように様々な種類があります。
同様に共用スペースの廊下も外廊下、内廊下と表現します。
内階段と外階段の違いは外から住人の姿が見えるかどうかだけでなく、防犯面や騒音の発生のしやすさにも違いがあります。
今回は賃貸マンションの内階段と外階段のメリットとデメリットについて説明いたします。
-
担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
内階段のメリットとは?
外から姿を見られないため防犯性が高い
内階段、内廊下の賃貸住宅は玄関の位置など建物内部の作りを外から覗かれないためプライバシーを保護してくれます。
夜遅くに帰宅することが多い方でも、帰宅ルートや住んでいるお部屋の階層、部屋番号を特定されないため安全です。
さらにエントランス部分にオートロック式の鍵があればより安全に外出、帰宅ができます。
雨や風が強い日など悪天候のときも移動が楽
雨や風が強い日でも建物の中に廊下や階段があれば天候の影響を受けないため、雨に濡れたり風に衣類を吹き飛ばされずに移動できます。
玄関の前で鞄から鍵を取り出す際も、傘をさしながら鞄の中を探る必要がないため外出時のストレスを減らせます。
外気が入りづらく、冷暖房効率が良い
外気が遮断されているため外の寒い空気が室内に入りにくいだけでなく、階段や廊下にも空調が行き届いているため、夏は涼しく冬は温かいです。
お部屋だけでなく共用部分も空調管理が行われているため、高級住宅に住んでいるような心地になるかもしれません。
内階段のデメリットとは?
外からの視線に気付きにくい
内階段、内廊下は外から内部の要素を見られないことがメリットであると上記で説明しましたが、曲がり角などが死角になりやすいため防犯性が完璧であるとは言えません。
内階段、内廊下の賃貸住宅に住む場合もご自身で何らかの防犯対策を行う必要があります。
日当たりや風通しが悪い、開放感が無い
外廊下タイプと異なり玄関側に窓がついていないことが多く、湿気や臭いがこもりがちです。
内廊下で悪臭が発生した場合も、通気性が悪いため悪臭が消えにくくなります。
管理が行き届いていないとホコリやゴミが溜まりがち
階段や廊下に風が吹かないため、管理が行き届いていなければホコリやゴミなどが溜まり、不衛生な状態と化します。
特に階段は上り下りをするため擦れた衣類から繊維が飛び、ホコリとなって階段の隅に蓄積しやすいです。
外階段のメリットとは?
風通しが良い
太陽光や外気がそのまま差し込んでくるため、自然を感じながら生活できます。
さらに玄関側の窓と反対側の窓を同時に開けることで室内に風が通り、空気の入れ換えが効率良く行えます。
内階段、内廊下のマンションやアパートと比べて家賃が安い
内階段や内廊下の照明や空調は管理するために光熱費が必要になります。
光熱費は管理費から賄われるので、住人への負担が大きくなります。
外階段、外廊下の階段は照明やエアコンが必要ないため、内階段、内廊下のマンションやアパートと比べて安い費用で部屋を借りることができます。
火事などの災害や不審者に接触した場合、屋外に助けを求めやすい
災害発生時に避難経路を確保しやすいこともメリットの一つです。
階段が建物の外に面しているため、火災などが発生した場合も避難しやすいです。
外に助けを求める場合も人の目につきやすいため、救助してもらえる確率が高くなります。
外階段のデメリットとは?
屋外からお部屋を特定されやすい
外から人の姿やお部屋の様子が丸見えになってしまうので、ご自身が住んでいるお部屋の玄関を特定されてしまう恐れがあります。
特に低層階は住戸への出入りもしやすいため、女性の方にはおすすめできません。
天候が悪いときに雨や雪で濡れてしまう
階段や廊下に壁がないため、雨や雪が降っている日にお出掛けをすると玄関を出た瞬間に濡れてしまう可能性があります。
せっかくおしゃれをしたのにドアを開けた瞬間に濡れてしまっては気分が台無しですから、外階段、外廊下を選ぶ場合は悪天候の日にお出掛けをする方法についても考慮する必要があります。
落ち葉やゴミ、害虫が室内に侵入しやすい
外から飛んできた落ち葉やゴミだけでなく、害虫や空気中のチリも玄関から侵入してしまいます。
そのため、外階段、外廊下がある賃貸住宅に住む場合はこまめに玄関を清掃する必要があります。
階段やエレベーターの近くのお部屋は騒音に注意
内階段や外階段に関係なく、階段やエレベーターの近くにあるお部屋は騒がしいと言われています。
階段のすぐ前や隣にあるお部屋に住むと、どうしても階段を上り下りする足音や話し声、人が通る気配が気になってしまう方が多いです。
足音だけでなく、ドアの開閉音やエレベーターの電子音は一度気になるとずっと気になってしまいます。
騒音に対する耐性がない場合は階段やエレベーターから遠い部屋を選ぶことをおすすめします。
騒音被害を受けにくいお部屋の条件とは?
まず駅や繁華街、高速道路など騒音が発生しやすい場所の近くにある賃貸住宅は避けましょう。
さらに鉄筋コンクリート造かつ内階段、内廊下のマンションで階段やエレベーターから遠い部屋が最も騒音被害を受けにくいです。
さらに隣室との間に収納スペースやクローゼットなどの空間がある間取りであれば隣室の騒音が聞こえにくくなります。
リビングや寝室同士が壁を挟んで並んでいるような間取りだと、どうしても隣の生活音が聞こえてしまいます。
内階段と外階段、どちらを選ぶべき?
プライバシーを守りたいのであれば内階段がある物件、安全面よりも家賃の安さを優先したい場合は外階段がある物件を選ぶのがおすすめです。
女性の一人暮らしの場合
安全性や利便性を考えると、外階段よりも内階段の方がおすすめです。
特に女性の場合は外から姿が見える外階段や外廊下のマンションやアパートは避けた方が良いです。
夜中に帰宅することが多い場合はなおさら内階段、内廊下がある賃貸住宅を選びましょう。
さらにオートロックや防犯カメラ、宅配ボックスなどの設備が整っている物件を選ぶと一人でも安心して生活を送ることができます。
男性の一人暮らしの場合
男性の一人暮らしの場合は費用が安い外階段の賃貸住宅を選んでみても良いかもしれません。
ただし夜勤などで昼間に睡眠をとる暮らしをされている方は騒音の少ない内階段、内廊下のマンションを選んだ方が快適に過ごせるでしょう。
二人~四人以上の暮らし
二人暮らしをされている方は一人暮らしのときよりもより生活環境にお金を費やせるようになるため、内階段、内廊下のマンションやアパートを選ばれてみてはいかがでしょうか。
しかし四人以上のご家族、特にお子様と一緒に暮らしている場合はご自身が騒音の発生に配慮をしなければいけません。
走り回る音や話し声、飛び跳ねる音などはご自身の想像以上に周囲に響いていることがあります。
ファミリー向けの物件であればお子様と生活されている家族が他にも住んでいるためトラブルが発生しにくいかもしれませんが、なるべく防音性に優れたマンションを選びましょう。
【賃貸住宅の内階段・外階段どっちが良い?】まとめ
防犯や騒音対策を意識するのであれば、外から姿を見られず移動できる内階段がある賃貸住宅をおすすめします。
外階段、外廊下のある物件は家賃が安く設定されていることが多いため、予算と騒音、防犯問題の優先度によって選ぶと良いでしょう。
関連記事

【平屋を選ぶメリット・デメリット】賃貸平屋物件はどんな人におすすめ?≫

【賃貸物件の一階に住むメリット・デメリットとは?】1階でも防犯性を高める方法!≫

【1階と2階以上の部屋のメリットとデメリット】本当に住みやすいのはどっち?≫
-
担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!