【契約書の「甲」「乙」とは何?】意味・由来・優劣を分かりやすく解説
賃貸契約書で目にする「甲」「乙」って?読み方は?使われている文字に優劣はある?詳しく解説!

物件を借りたり売買したりするときに契約書で見かける「甲」や「乙」の文字。
これらの文字にはどのような意味があるのでしょうか?
また、それぞれの文字に優劣はあるのでしょうか?
この記事では、こうしたよくある疑問への回答を中心に、詳しく解説します。

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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:吉田 政孝
不動産キャリア:23年
賃貸のマサキ天理駅前店所属。店舗運営のサポートの傍ら、ルームアドバイザーのキャリア23年以上の大ベテラン。奈良の社内仲介ランキングNo.1の実績有り。奈良の賃貸事情は勿論、美味しい飲食店や人気観光スポットなど、奈良のことは幅広い情報を持ち、特に天理市事情に日本一詳しいと自負。自身がナビゲータ役を務めたテレビ番組も多数あり。過去にアルバイトで習得したオムライス作りをスタッフへ教えるほど食通とか。
甲乙ってどういう意味?使うようになった由来は?

甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)
己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)
の10の要素の集合を「十干(じっかん)」と言います。
古代中国で考案され、後に日本にも伝わった概念です。
十干は元々、10日間を一区切りにしたときのそれぞれの日の名称として、現在の曜日のような感覚で使われていました。
現在は見かける場面が少なくなった十干ですが、少し前までの日本では順位などを表すために数字の代わりとして様々な場面で使用されていました。
例えば、明治時代の通知表には、現在よく使われている五段階評価ではなく「甲・乙・丙・丁」のいずれかで成績が記されていました。
契約書においては、例えば賃貸契約書に貸主と借主の名前を毎回書くと大変なので、それぞれを略して表記できるよう、便宜上の文字として十干が使用されるようになりました。
貸主と借主のみが契約書に登場する場合は「甲」と「乙」の2種類の文字しか使用しませんが、管理会社について記載する場合等は「丙」の文字を使うこともあります。
十干を使えば十者まで契約書に略称を記せると言えますが、混乱を呼びやすいので多くの文字が使われることは一般的ではありません。
契約書において「甲」「乙」の文字に優劣はある?契約書を読むときに注意すべきことは?

結論から言えば、契約書に書かれている「甲」「乙」等の文字に優劣はありません。
そもそも法律上、契約書において略称を使いたいときに絶対にこれらの文字を使わなければならないと定められているわけでもありません。
代わりに「A」「B」などアルファベットを使用しても問題ありませんし、賃貸借契約であれば「貸主」「借主」という言葉を使う場合もあります。
契約によっては相手方に対して十干最初の文字である甲を使って尊重の姿勢を示すこともありますが、賃貸借契約の場合は貸主を「甲」、借主を「乙」とすることが一般的です。
契約書に「甲」と「乙」が使われているときに最も気を付けるべきことは、どちらの文字がどちらを指すか、間違えずに内容を把握することです。
特に契約書を読むのに慣れていない方が長い契約書を読んでいる間に、甲と乙のどちらが相手を指しどちらが自分を指すのか、混乱が生じてしまうこともあるでしょう。
例えば契約書の冒頭に「貸主(以下「甲」という)及び借主(以下「乙」という)」と書かれていて、自分は物件を借りる側の場合、契約書全体を読んだ後でもう一度「乙」について書かれている部分だけに特に注目して契約書を読み直す等の工夫をすることで、自分がどんな義務を負うのか、きちんと把握できるでしょう。
【契約書の「甲」「乙」とは何?】まとめ

この記事では、不動産を借りるときや売買するときに契約書で見かける「甲」「乙」の文字の由来は何なのか、文字によって優劣はあるのか等について、解説しました。
・契約書で見かける「甲(こう)」や「乙(おつ)」の文字は、古代中国で発案された「十干(じっかん)」が由来
・契約書では関係者の名称を都度すべて書いていると文章が長くなってしまうため、略称として「甲」や「乙」などの文字が用いられることがある
・契約書において「甲」や「乙」などの文字の間に優劣はない
・賃貸借契約書では貸主を「甲」、借主を「乙」とすることが一般的
・自分を指す略称の文字に注目しながら契約書を読み返すことで、自分が負う義務の部分を把握しやすくなる
普段契約をする機会があまり多くない方こそ、契約書を注意深く読み、書かれている内容を正しく把握するように心がけましょう。
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