【解約通知書はいつ出す?】賃貸退去の提出期限・書き方・注意点を解説
「賃貸住宅」解約通知書とは?提出期限や書き方・送り方を徹底解説

賃貸物件からの退去を決めたとき、大家さんか管理会社に必ず提出しなければならないのが「解約通知書」です。
この書類はいつまでに出せばよいでしょうか。
また、どこで入手してどう書けばよいのでしょうか。
退去手続きのために必要な情報を解説していきます。

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賃貸専門家:木原 一憲
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奈良での不動産キャリア25年以上の実績。これまで15,000人以上にお部屋を紹介。一人暮らしから家族向けまで幅広い賃貸情報に自信あり。休日は奈良の綺麗な街並みや歴史ある神社・仏閣、美味しい飲食店を巡ること。愛車はKawasaki。渡り鳥並みにズバ抜けた方向感覚を持ち、目印となる建物を伝えれば住所をピタリと一致させる特技あり。賃貸の専門家として様々なノウハウを仕入れ発信中。


解約通知書は退去の意思表示のための書類

解約通知書とは「賃貸物件から退去したい」という意思を書面で示すための書類のこと。
俗に言う「退去届」というものです。
賃貸物件の契約期間は2年間に設定されているケースが大半。
ほとんどの場合、契約満了時には自動更新されるため、何もアクションをしなければそのまま更新料を払い、契約更新になります。
ですから、退去したい場合にはきちんと意思表示をする必要があります。
そのために用いられるのが解約通知書ということです。
契約満了に伴っての退去だけでなく、契約期間の途中で退去する場合もおなじです。
退去日を書面に残すことは、貸主と借主の双方にとって重要です。
証拠が残らない口頭の連絡だけでは、後日「解約の話なんて聞いていない」といったトラブルが発生する可能性があるからです。
物件の解約を決めたら、まずは大家さんまたは管理会社に電話で連絡を入れましょう。
その際、解約日の書かれた解約通知書を送るように指示されるのが一般的な流れです。
解約通知書の入手方法と書き方

解約通知書は、最初に賃貸借契約を結んだとき、すでに受け取っていることが多いです。
重要事項説明とともに渡された書類一式の中を確認してみましょう。
もし見つからなければ、速やかに大家さんまたは管理会社に連絡して送ってもらいましょう。
本来、解約通知書のフォーマットに厳密な決まりはなく必要な項目さえ記載されていればよいのですが「うちはこれで提出してほしい」というフォーマットがあるかもしれないので、物件の管理側が用意したものを使うのが確実です。
解約通知書に記載する主な項目は以下のとおりです。
①解約理由
転職をした・ライフスタイルが変化した・部屋の広さが合わなくなった・駅からのアクセスが不便、など、書ける範囲で記載すれば問題ありません。
「引越しのため」などといった簡潔な理由でも構いません。
②解約日
この解約日が賃料発生の最終日となります。
詳しくは後述しますが、解約予告期間が1ヶ月の場合、退去を通知してから1ヶ月以降の日付を記入する必要があります。
③明渡日
俗に言う「退去日」
荷物をすべて搬出して、お部屋を空の状態にしておく日です。
解約日よりも前か、遅くとも解約日と同日に設定します。
この日に大家さんもしくは管理会社の担当者立ち合いのもとで、お部屋の状態を確認し鍵を返却します。
解約通知書には、立ち会いの希望日時を記載しましょう。
管理会社によっては土日祝日が休みの場合もあるため、第3希望まで書いておくと調整しやすくなります。
最終的な立ち会い日時は、後日電話やメールで確定する場合が多いです。
④捺印
貸主側から「契約時の印鑑で」と指定があれば、それを使用します。
指定が特になければ、インク浸透印以外の認印(朱肉を使うタイプのもの)で対応可能です。
⑤転居先
敷金の返金など、のちのち連絡を取る必要が発生する場合があるため、新しい住所と電話番号の記入を忘れないようにしましょう。
解約通知書の提出期限は?送付方法は?

解約通知書はいつまでに出さないといけないのか、どこへどうやって送るのかなどをまとめてみました。
解約通知書の提出期限
解約通知書の提出期限については、まず賃貸借契約書をチェックし「解約予告期間」の欄を見ましょう。
解約予告期間が1ヶ月と記載されていれば、たとえば5月20日に退去の意思を伝えたとすると、解約日は最短で6月19日となります。
仮に5月中に引越しを済ませても、6月19日までは賃料が発生し続けます(あくまで一例であり、解約予告期間の扱いは物件によっても異なります。ご自身の物件については管理会社や大家さんに確認しましょう)。
解約予告期間は1ヶ月と設定されていることが多いものの、2ヶ月・3ヶ月という物件も存在するため、必ず契約書で確認しましょう。
注意が必要なのは契約更新のタイミングです。
解約日が契約更新日よりも後になってしまったら、多くの場合、更新料の支払いが発生してしまいます。
また、解約予告通知日の起算日は、退去する意思を電話で連絡した日とする場合と、解約通知書が届いた日とする場合があり、管理会社によって扱いが違います。
あらかじめ確認しておくか、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることをおすすめします。


解約通知書の送り方
解約通知書をどこへ送ればよいかは、契約書を確認するか、退去の旨を電話連絡した時に確認しましょう。
連絡して解約通知書を送ってもらったならば、返信用の封筒が同封されている場合もあります。
送り方は普通郵便で大丈夫です。
封筒に「解約通知書在中」と記載しておくと、受け取る側にとってわかりやすくなります。
念のため、控えとして書類のコピーまたはスキャンデータを手元に保管しておくと安心です。
管理会社によってはメールでの送信に対応しているところもあるため、確認してみるとよいでしょう。
近年では、書面を使わずにオンラインで解約手続きができる管理会社も増えています。
Webサイトの解約フォームから申請できる場合、電話連絡が不要で記入漏れも防げるため便利です。
事前に管理会社に確認してみましょう。
退去までの流れ
解約通知書の提出から退去完了までの一般的な流れは以下のとおりです。
①退去の意思を電話等で伝え、解約通知書を郵送やメールで送付(またはオンラインで手続き)
②引越し業者への依頼・引越し日の決定
③退去立ち会い日時の決定
④ライフライン(電気・ガス・水道等)および駐車場(借りている場合)の解約
⑤郵便物の転送届の提出
⑥住民票の転出届の提出
⑦荷造り・掃除
⑧引越しの実施
⑨お部屋の明け渡し・退去立ち会い
⑩敷金の精算
退去立ち会いは解約日より前か、遅くなっても解約日当日には設定する必要があります。
荷物がすべて搬出済みであれば、引越しの当日に立ち会いを行うことも可能です。
所要時間は間取りによるものの、30分ほどが目安となります。
敷金の精算が行われるタイミングは、解約日の約1ヶ月後が目安となっています。
入居の際に支払った敷金から、物件の原状回復を行うのにかかった費用を差し引いた額が返還されます。
原状回復費用が敷金の額を上回った場合は、追加で請求が来ることもあります。
物件解約時に注意すべきポイント

賃貸物件の解約にあたり、気をつけるべきポイントを見ていきましょう。
①二重家賃の期間を最小限にする
賃貸物件から賃貸物件へと引っ越す場合、二重家賃――
すなわち旧居と新居どちらもに対して家賃を支払う期間が発生することがあります。
通常、新居の契約を済ませてから旧居の解約通知書を提出することになります。
新居の契約後すぐ入居しなくても、賃料の支払いは一般的に契約から2週間ほどで始まります。
例えば旧居の解約予告期間が1ヶ月として、2週間程度の二重家賃はやむを得ないと言えるでしょう。
しかし、あまりに長期間にわたって二重家賃を支払うことになれば、家計は大きく圧迫されてしまいます。
負担のない住み替えを実現するため、新居の契約と旧居の解約のスケジュールをしっかりとすり合わせましょう。
②解約月の家賃計算方法を確認する
新居の入居月の家賃については、日割り計算されるのが一般的です。
一方、旧居の解約月の家賃がどういう扱いになるかは、賃貸借契約書で確認が必要です。
日割りという記載があれば、解約日までの家賃を日割りで支払うことになります。
月割り(月払い)の場合は、解約日が月の途中であっても1ヶ月分まるまる支払うことになります。
半月割というパターンも存在します。
解約日が15日までなら1日~15日分を、解約日が16日以降なら16日~月末までの分を支払う仕組みです。
日割りの場合は「1ヶ月」を解約月の実日数(2月なら28日、3月なら31日)とするのか、実日数に関係なく一律30日とするのか。
割る日数の扱いについても契約書を確認しておくことをおすすめします。
③鍵の返却について
退去立ち会いの時に、入居時に預かった鍵はすべて返すことになります。
返し忘れがないよう、契約書とともに渡された「鍵預かり証」を確認しましょう。
どの鍵を何本預かっているかはすべて預かり証に記載されています。
万が一鍵を紛失してしまったら、鍵の交換代が請求されます。
複製した鍵や、防犯性を高めるために自分で交換した鍵も、返却しなくてはなりません。
④解約を撤回したい場合
「事情が変わったので解約を取り消したい」「解約を延期したい」――
といった時は、すぐに大家さんや管理会社へ連絡しましょう。
すでに解約通知書を出していれば、解約は決定事項として扱われるため、原則として撤回は不可能です。
ですが、もしまだ入居者の募集をかける前であれば、取り消しが認められるケースもあります。
とにかく一刻も早く連絡を取ることが大切です。
その後、ふたたび解約をする場合は、解約通知書を改めて提出することになります。


まとめ~計画的な退去手続きが大切~

いかがでしたでしょうか。
今回は物件の退去時に必要な解約通知書について見ていきました。
退去手続きを始める前に、まず賃貸借契約書を手元に用意しましょう。
解約予告期間のチェックは最優先事項です。
この期間をちゃんと確認できていないと、想定外の賃料負担が発生してしまう恐れがあります。
新居が決まったら、できるだけ早く、今住んでいるお部屋の管理会社へ連絡を入れることをおすすめします。
ギリギリのタイミングで動くと、二重家賃の期間が長くなったり、希望する退去日に立ち会いの予約が取れなかったりするかもしれません。
何より大切なのは、焦らず余裕を持ったスケジュールで進めること。
引越しは想定外のことが起きやすいものです。
時間に追われて慌てることのないよう、早めの行動を心がけましょう。
丁寧に一つずつ手続きを進めていけば、トラブルなくスムーズに新生活をスタートできますよ。
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