【2020年度vol.3】賃貸のマサキ「食プロジェクト」第2回目の作業はいよいよ田んぼへ!
Web担当者:出口晏奈
かわいいものや流行に敏感な私が奈良に関する情報からお部屋にまで様々な情報分かりやすく発信していきます!
前回の作業から1週間、4月も後半に入り朝晩の寒さも少し和らいだ日。
屋外作業が多い日でしたが、前日の雨も上がり天候は良い作業日和となりました。
少し肌寒いくらいが肉体労働には心地いい朝、前回とは大幅に入れ替わったメンバーが集合です。
最初に契約農家の石井さんからのご挨拶頂いていたら、突然の愛猫「ネコちゃん」の登場で場が和みます。
猫は米を食べるネズミを追い払ってくれたりするので、稲作が始まった当時から農家にとっては欠かせない存在です。
米を守ってくれて、それでいてカワイイとなると、切っても切れない関係になるのは必然ですね♪
リーダー「畑山※」の挨拶のあと、初回の作業日と同じく昨年の経験者(名前に※)を含めて入れ替わったメンバーが多いのでまずは自己紹介です。
右から順に「味喜」「森岡」「宮西」「木寅※」「田仲※」「吉田※」「松長」「出口」「城戸」と並びます。
本日は総勢11名での作業になります。(「西村※」は前回に引き続き撮影係のため後ほど登場します)
作業の流れの説明を前に、石井さんから農業経験者の確認がありましたが、昨年の経験者以外は農業未経験者ばかり。
実際に田んぼに入る作業は歩くだけでもコツが要るので経験者は大きな戦力になるのですが、昨年の経験者以外はまずは歩くコツをつかむところからだと再認識です。
本日行う作業の内容は大きく分けて二つです。
・籾蒔き
・苗代作り
前回作った苗床に籾蒔きを行い、それを田んぼへ運んで苗代を作るという作業になります。
土入れをした苗床に籾蒔きを行う
前回の作業の最後に消毒液に浸しておいた種籾です。
1日消毒液に浸したあと、数日間水に浸けて洗い、乾燥させた状態になっていますが、最初の状態より水分を吸って少しふっくらしています。
種籾の準備作業は石井さんが行ってくれていましたが、前回も見えないところで様々なサポートをいただき非常に助かっています。

籾蒔きは、昨年も登場したコンベアの上に苗床を乗せることで、自動的に「水蒔き」→「籾蒔き」→「培養土を被せる」という工程が進みます。
ポイントは種籾と培養土を切らさないように補充することと、コンベアに乗せる苗床をピッタリと引っ付けて載せていくことです。

特に、土は頻繁に補充をしないといけないのですが、袋を持ち上げようとした宮西が予想外の重さにちょっぴり驚いています。

苗床もピッタリと引っ付けて載せなければ、自動的に入れていく水、種籾、培養土がこぼれてしまいます。
貴重な種籾はもちろん、水や土もあとから片付けることを考えるとこぼさないように慎重に作業を行う必要があります。
土だけが入った苗床ももちろんそこそこ重い(約4kg)のですが、水を吸ってさらに土が被さった苗床はさらに重量が増します。
一般的に一つあたり6~7㎏といわれているので、それが300枚ですから、約2000㎏=2トンくらいの重さになる計算です。
分かりやすい数字にすると、農作業が重労働の連続だというのが良く分かりますね。

役割の分担は、苗床を載せる係、

種籾と培養土を補充する係、

土が被さって出てきた苗床をトラックに積む係に分かれます。 それぞれの役割を全員で交代しながら進めていきます。
※早送り動画なのでものすごいスピードで苗床が動いていますが、実際には毎秒5cmくらいのペースで流れています
ちなみに、食プロジェクト2020開始時に『マサキ米は食味の良い米になるような品種を独自の製法でブレンドしたお米』と説明したのですが、籾蒔きもブレンドする品種ごとに分けて行います。
ブレンド米は収穫してから米の状態を確認しつつ混ぜるため、育てる段階では混ぜたりしないんです。
これは稲ごとに最適な育て方が違うからなのですが、日本人の食へのこだわりが光るポイントですね。

そのため、一つ目の品種が蒔き終わったところで種籾の種類を変えて作業を再開です。

この時、種籾を蒔いてくれる機械の投入口の隙間に元の種籾が残っていると品種が混ざってしまうので、細かな隙間まで残っていないか清掃が必要です。
種籾もサイズがまばらなため、意外な隙間に挟まっていたりしました。
こういった作業は大雑把にしてはいけない大切なところですね。
作業中、種籾の中身が気になって見つめていたら、石井さんから「中身見てみる?」と言われて種籾を開けてみたのですが、さすが米粒が小さい物の代名詞だけあって、手先が器用でないとパカッと開けられるわけではありません。
ちょっとしたコツが要るので、上手く開けられないメンバーも居ました(誰かは想像にお任せします)

機械がどんどん進めてくれる籾蒔きですが、最後の一枚はどうしても種籾の量が少なくなったりして籾の量が均一になりません。
この場合、土を被せる機械を止めて、こぼれてしまった籾を集めたりして手作業で籾蒔きと土を被せる作業をします。

籾蒔きが終わった苗床をトラックに積み終わり、次はいよいよ田んぼへ向かいます!
お米の保育園『苗代(なわしろ)』作り
苗代とは、水を入れた田んぼの一角に小さなビニールハウスのようなものを作り、その中で稲を田植えができる段階まで育てるお米にとって保育園のようなものです。


苗代作りに必要な、支柱になる竹、白いビニールを倉庫から運び出します。

特にビニールはそこそこ重量があるのですが、その重さはインドア派の表情で確認してください(笑)

苗代は、泥を平らに積んで作った土台に網状のシートを敷いてあり、そのうえに苗床を並べて作っていきます。
この時、ひとつひとつの苗床を歩いて運んでいては効率が悪いだけでなく、泥の中を歩くコツがわからないと転倒して悲惨なことになってしまうので、バケツリレーの要領でどんどんと送っては並べていきます。

まず先頭は石井さんとリーダーの畑山が進みます。
さすがは経験者といった息の合ったタッグで、どんどんと並べていきます。

田んぼ初挑戦のへっぴり腰と比べると一目瞭然ですね(笑)
「オイオイ、大事な苗床を落としたりしたらアカンぞ~」

昨年より人数が多いので、コツをつかんだらどんどんと並べていくペースも上がって作業が捗ります♪
普段の不動産関連の仕事ではまず経験できない体験に、心地よい疲れが「初めての経験が楽しい」だったり「食のありがたみを身をもって感じることができた」という嬉しいコメントになって返ってきます。
これが食プロジェクトの参加メンバーに体験してほしかったことのひとつですね。

苗床が並んだら、竹でアーチ状の骨組みを作ります。

全体を被えるようにアーチを作ったら、

ビニールをアーチの上から被せていきます。

ビニールの端は泥を被せておき、風で飛んでいったりしないように対策をします。

泥を被せることができたら、竹の支柱の横に上からもう一本の支柱でビニールを抑えます。
これを端から順に進めていくのですが、これがなかなか難しく、この日は時折強い風が吹く日だったために大苦戦。
作業中にビニールが舞い上がってしまったり、反対側にビニールを引っ張りすぎて泥を被せられる余白が無かったりと、両側から上手く連携して作業をしないとやり直しになってしまいます。
それに、同じ位置でずっと作業をしていると足がぬかるみに取られて抜けなくなってしまったりと、初めての田んぼ作業で戸惑ってばかり。

苗代作りで最も重労働になる苗床運びも、狭いあぜ道での作業では男性でも多くて3枚(約20㎏)まで、安全に運ぶなら重ねるのは2枚までにしておく方が良いのですが・・・

ビニールの長さの関係で、置ききれなかった苗床を別の苗代に移し替えることになった際に、「もう一枚なら、私が運びましょう!」と、すでに3枚重ねて持っている状態でお代わりを希望する宮西が登場。
石井さんに本当に大丈夫か?という心配を他所に、培養土の補充でも見せたパワーを発揮!

誰が言い出したのか、その雄々しい姿に『“土神様(つちがみさま)”が降臨したぞ!』と歓声が上がります。
今思えば、田んぼの中でも常に3枚重ねて持っていましたので、もしかするとそのパワーと安定感は持って生まれた神の力なのかもしれません。

皆の息の合った連携作業と、土神様の降臨という神イベントも手伝って、ズラッと並んだ苗床のために、

キレイな保育園(苗代)を建てることができました!
普段は別々の店舗で働くメンバーでも、一つの目標を掲げて上手く連携して作業ができるってとても素晴らしいことですね!
初の田んぼ作業を終えて記念撮影
初の田んぼ作業でしたが、泥の中に倒れるようなハプニングもなく、風が吹く中で無事に作業を終えることができました。
泥を浴びての連携作業のおかげか、だんだんと本職のような雰囲気が板についてきました。

初めての作業で泥だらけになっても、初めての経験や体に感じた疲労感は後から必ず充実した達成感に変わります。
この積み重ねで秋の実りをもたらしてくれたら、より一層メンバーの絆が強くなりそうです!
※土神様も後ろにちゃっかり入って「頑張ったみんな、お疲れ様」って言ってます♪
次回は・・・

ここからはすべて田植えをする田んぼでの作業です。
畔(あぜ)を作ったり、肥料を入れたり、耕したりという作業が続きます。
全て天候が影響する作業だけに、苗床での稲の成長をわが子のように見守りつつ、天気予報とにらめっこをしながら予定を立てていきます。
順調なら5月の中旬頃になると思いますが、果たして天候は味方をしてくれるでしょうか?
食プロジェクト記事まとめ
【2020年度vol.1】食プロジェクト再始動?!
【2020年度vol.2】食プロジェクト第1回目作業スタート!
【2020年度vol.3】食プロジェクト第2回目の作業はいよいよ田んぼへ!
【2020年度vol.4】食プロジェクト第3回目は晴天に恵まれついに田植えをスタート!
【2020年度vol.5】食プロジェクト第4回目 稲の成長は日進月歩で目が離せない?
【2020年度vol.6】食プロジェクト第5回目 ついに収穫!稲刈り作業!
【2020年度vol.7】食プロジェクト第6回目 ついに完成!2020年度版マサキ米!
【2020年度vol.8最終章】食プロジェクト第7回目 食プロジェクトを終えて!
Web担当者:出口晏奈
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