【猛暑に注意】熱中症警戒アラートについて解説!
【猛暑に注意】熱中症警戒アラートを解説!

熱中症リスクの高い日を知らせる新しい方法として「熱中症警戒アラート」の試験運用が今年から開始されました。
一体どういうものでどう発表されるのか。
どういった経緯で導入されたのか。
熱中症を避けるために取るべき予防行動も合わせて解説していきます。
それでは実際に熱中症警戒アラートが発表されたらどうすれば良いのでしょうか。

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賃貸専門家:安達竜哉
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
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熱中症警戒アラートって何?

日本の夏は暑いもの。
もはやそれは当たり前のことと言っていいでしょう。
そんな暑い夏に気を付けなればいけないのが熱中症です。
熱中症は高温の環境に長時間いることで体温の調節機能がおかしくなったり、大量に汗をかいて体内の水分や塩分が失われたりすることで起こります。
激しいめまいや立ちくらみ・筋肉のけいれん・頭痛などに襲われ、時には命を落とすこともありうる怖いものです。
毎年数万人の方が救急搬送され、多い年には日本全国で1000人を超える方が亡くなることもある熱中症。
そんな熱中症への強い警戒を呼びかける方法として、今年から試験的に始まったのが「熱中症警戒アラート」というものです。
これまでにも熱中症予防の方策として、気象庁が2011年から導入した「高温注意情報」というものが用いられており、予想最高気温が35℃以上の猛暑日を記録すると予想された日には気象庁のウェブサイトやマスコミなどを通じて注意を呼びかけるという方法がとられていました。
しかしこの高温注意情報は、発表の基準が気温のみで熱中症に大きく関わる湿度が加味されていないことや、熱中症患者数との相関関係が疑わしい場合があること、頻繁に発表されるため人々の情報への警戒が薄れてしまっていることなど幾つかの問題点がありました。
一方で環境省はウェブサイトにて「暑さ指数(WBGT)」というものを公表しており、こちらは気温だけでなく湿度や日射しの量など熱中症に関わる複数の要素が反映されたものでしたが、一般的にひろく知られたものとは言えず、有効活用されていないという問題がありました。
今回導入された熱中症警戒アラートは、これらの問題点を解決するために気象庁と環境省が連携する形で始められたもので、暑さ指数(WBGT)を基準とした新たな警戒情報(アラート)を発表するというものです。
今年の7月1日~10月28日まで約4カ月の間、関東甲信1都8県(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・長野)で先行して始められ、来年2021年5月には全国で運用開始される予定となっています。
アラートはいつ出る? どういう仕組み?

熱中症警戒アラートの発表条件・発表方法について簡単にまとめると次の通りです。
・暑さ指数(WBGT)が33℃以上になると予測された場合に発表される
・発表は都道府県単位で行われる
・発表時刻は前日の夕方17時頃と当日の早朝5時頃
・情報の伝達は防災無線やマスコミ、気象庁および環境省のウェブサイトなどを通じて行われる
では、暑さ指数(WBGT)とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
「暑さ指数」という表現は日本の環境省独自のもので、正式には「湿球黒球温度(しっきゅうこっきゅうおんど 英名:Wet-Bulb Globe Temperature)」と言います。
1954年にアメリカ海兵隊の新兵訓練所で開発されました。
熱中症のリスクに関わる熱収支(人体と外気の熱のやりとり)に影響の大きい気温・湿度・日射量・輻射熱・風速の要素を反映した数値になっており、次のような計算式で算出されます。
・屋外の場合:WBGT(℃)=0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
・屋内の場合:WBGT(℃)=0.7×湿球温度+0.3×黒球温度
湿球温度(NWB:Natural Wet Bulb temperature)とは水で湿らせたガーゼを温度計の球部に巻きつけて観測した温度のことで、ガーゼの水分が蒸発すると冷却熱によって温度が上がりにくくなるため、湿度が低い時ほど乾球温度(気温)との差が大きくなります。
皮膚の汗が蒸発する時に感じる涼しさの度合いを表します。
黒球温度(GT:Globe Temperature)とはほとんど光を反射しない塗料で黒く塗られた薄い銅板を直径約15cmの球状にし、その中心に温度計を入れて観測した温度のことで、直射日光や地面からの輻射熱による影響をはかっています。
風が弱い時の日なたでの体感温度と強い相関関係があります。
乾球温度(NDB:Natural Dry Bulb temperature)とは通常の温度計を使ってそのまま観測した、いわゆる「気温」のことです。
かなり専門的な話になってしまいましたが、要するに3種類の方法で観測した温度を計算式に当てはめることによって暑さ指数(WBGT)を求めるというしくみです。
たとえ気温が低くても湿度が高ければ人は「暑い」と感じるもの。
そのように気温だけじゃなく人が「暑い」と感じるのに関わる色々な要素を総合的に見た上で「どれだけ暑いか」を分かりやすく数値化しているわけですね。
この暑さ指数(WBGT)を基準に発表される熱中症警戒アラートは、熱中症のリスクの高い日を的確に見極め、広く注意を呼びかけることができるということです。
東京都では1年あたり6~7回のアラートの発表が予測されており、これは従来の高温注意情報の半分ほどの頻度になります。


アラートが発表されたらどうするの?

環境庁と気象庁では4つの予防行動が呼びかけられています。
1.気温・温度・暑さ指数を確認しましょう
身の回りの気温・温度・暑さ指数(WBGT)を測定したり、環境省・気象庁のウェブサイトなどで確認しましょう。
2.熱中症リスクの高い方に声かけをしましょう
高齢者や子ども、障がいを持つ方々は熱中症になりやすいので十分に注意しましょう。
こういった方々に対しては、3密(密集・密接・密閉)を避けながら周囲の方からも積極的に声かけをしましょう。
3.外での運動や活動は中止/延期しましょう
不要・不急の外出はなるべく避けて、エアコンなどの設置のない屋内外での運動や活動などは、原則中止や延期をするようにしましょう。
4.「熱中症予防行動」を普段以上に実践しましょう
以下の通り、環境省・厚生労働省の示している「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントを心がけましょう。
・暑さを避けましょう
・適宜マスクをはずしましょう
・こまめに水分補給しましょう
・日頃から健康管理をしましょう
・暑さに備えた体作りをしましょう
いちど熱中症になってしまうと完全に回復するには相当の時間がかかります。
重症化すれば命に関わりますし、とつぜん重症化するケースがあるのも熱中症の恐ろしいところです。
一度かかってしまうと再度かかりやすくなるという話もあるので、かからないに越したことはありません。
各自ができる最大限の予防につとめましょう。
まとめ~万全の熱中症対策を~

いかがでしたでしょうか。
今回は今年から一部地域で導入され、来年から本格的に運用される予定の「熱中症警戒アラート」について見ていきました。
要点をまとめると
・気温だけでは熱中症リスクの高さは判断しきれない。暑さ指数(WBGT)で総合的に判断する
・暑さ指数(WBGT)33℃以上がアラートの発表ライン
・アラートが発表されたら全力で予防行動をとる
この辺りが重要なポイントでしょうか。
今年の夏も暑い日が続きます。
2020年8月7日には東京都・千葉県・茨城県で導入後初めてアラートが発表されました。
新型コロナウイルスの影響で誰もがマスクをしている今、熱中症にかかるリスクはこれまでよりも高い状態だといえるでしょう。
くり返しになりますが熱中症はとても危険なもので、各々のかかりやすさに関わらず、誰でも熱中症になるおそれがあります。
アラートや暑さ指数(WBGT)を参考にしつつ、日頃から暑さを避け水分補給に気を配るなど万全の予防を心がけるようにしましょう。
また、家族や友人など身近な人にも注意を呼びかけ、皆で熱中症から身を守っていきましょう。
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