【最新版】一人暮らしを始めたら扶養はどうなるの?控除やその他税金関係も解説!
【所得税・住民税】ひとり暮らし!扶養はどうなる?税金は?

ひとり暮らしを始めて自分で収入を得るようになると税金など様々な面でそれまでとは扱いが変わってきます。
具体的にどのような違いが出てくるのでしょうか。
親の扶養や扶養控除について、また収入に伴う所得税・住民税などについて、詳しく解説してゆきます。

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ひとり暮らしを始めたら親の扶養から外れるの?

大学への進学や就職などをきっかけにひとり暮らしを始めるという方、たくさんおられますよね。
ひとり暮らしでは実家で暮らしていた頃と違い、食事のことだったり住まいのことだったり、様々なことを自分ひとりでやらなければいけなくなります。
とりわけ、税金などお金に関することは重要です。
実家で生活している時点では多くの方が世帯主である親の扶養に入っている形になっていると思いますが、ひとり暮らしではこの辺りの扱いはどうなるのでしょうか。
ひとり暮らしを始めると扶養から外れたりといったような扱いの変化が生じて、親が受けている扶養控除に影響が出てきたりもするのでしょうか。
また自分自身にかかってくる住民税・所得税など税金の扱いはどのようになるのでしょうか。
そもそも「扶養控除」って?
まずひとつだけ言うとすれば、ひとり暮らしを始めてもそれだけで親の扶養から外れるわけではありません。
親の扶養から外れる条件はまた別にあります。
「それってどういうこと?」って、気になりますよね。
扶養や税金については少しややこしいところでもあり、色々な疑問があると思います。
じっくりと見ていきましょう。
「扶養控除」ってどんな制度?

扶養控除は、税金の計算を行う際に用いられる「所得控除」という制度のうちのひとつです。
住民税や所得税は、対象となる納税者の所得に応じて納めるべき額が変わってきます。
基本的にたくさんの所得を得ている方ほどたくさんの税金を納めるようになっていますが、所得控除はその額を決める計算の際に課税対象となる所得額から差し引かれることになる分です。
つまり所得控除の額が大きいほど、収めるべき税金の額が小さくなるということです。
所得控除にはいくつか種類があり、まずは納税者全員が適用対象となる「基礎控除」があります。
あとは「医療費控除」「社会保険料控除」「生命保険料控除」「地震保険料控除」など条件に当てはまる方のみが対象となるものがあり、「扶養控除」もそのひとつというわけです。
扶養控除は納税者の扶養に入っている16歳以上(その年の12月31日現在で)の親族がいる場合に適用となります。
国税庁が定める「扶養親族」の条件は下記の通りで、その年の12月31日の時点(納税者が年の途中に死亡または出国した場合は、その死亡や出国の時点)でこれら全てに当てはまっている必要があります。
①配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
②納税者と生計を一にしていること。
③年間の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
④青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
そして、扶養控除によって控除される額は、扶養親族の年齢によって下記の通り異なります(年齢は全てその年の12月31日時点でのものです)。
・16歳以上:38万円(一般の控除対象扶養親族)
・19歳以上23歳未満:63万円(特定扶養親族)
・70歳以上:48万円(老人扶養親族)
・老人扶養親族のうち納税者またはその配偶者の直系尊属と同居している場合:58万円(同居老親等)
扶養や税金の扱いは自身の所得で変化する!

ここでようやく本題ですが、実家から離れひとり暮らしをした場合は、この扶養控除は一体どうなるのでしょうか。
結論から言うと、基本的に扶養控除や税金に関する扱いはひとり暮らしをしているかしていないかによって変わってくるものではなく、所得額によって変わってきます。
ただ単にひとり暮らしを始めたというだけでは親の扶養親族から外れることはありませんし、親の扶養控除の額にも影響はありません。
ただし例えばアルバイト・正社員問わず仕事をして給与による年収(複数から給与を得ている場合はその合計)が103万円を超えた場合は、先に示した扶養親族の条件③から外れてしまうことになるので、当然親の扶養控除の対象からも外れてしまいます。
つまり、結果的に親の支払う税金額が増えることになります。
また年収に応じて自分自身の納税の義務も発生することになります。
所得税の場合は給与収入の合計が年間103万円、住民税の場合は年間100万円を超えると納める必要が出てきます(住民税は市区町村によっては100万円以下でも発生する場合があるので自治体の窓口で確認してみて下さい)。
ただし学生さんの場合であれば「勤労学生控除」というものがあります。
これも所得控除のひとつで、条件を満たせば給与収入が所得税では年間130万円(103万円+勤労学生控除分27万円)、住民税では年間126万円(100万円+勤労学生控除分26万円)を超えるまでは非課税となります。
勤労学生控除の条件は、その年の12月31日の時点で下記3つを全て満たしていることです。
①給与所得などの勤労による所得があること。
②合計所得金額が75万円以下(令和元年分以前は65万円以下)で、しかも①の勤労に基づく所得以外の所得が10万円以下であること。(例えば、給与所得だけの人の場合は、給与の収入金額が130万円以下であれば給与所得控除55万円を差し引くと所得金額が75万円以下となります。)
③特定の学校(※)の学生、生徒であること
※特定の学校とは以下いずれかに当てはまるものです。
(イ)学校教育法に規定する小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校など
(ロ)国、地方公共団体、学校法人等により設置された専修学校又は各種学校のうち一定の課程を履修させるもの
(ハ)職業能力開発促進法の規定による認定職業訓練を行う職業訓練法人で一定の課程を履修させるもの


何かひとり暮らしで変わることは?「世帯主」って?

ひとり暮らしを始めたからといってイコール親の扶養から外れるということではないと書きましたが、では何か他にひとり暮らしを始めたことによって扱いが変わるものはないのでしょうか。
ひとり暮らしを始めたら必ず変わるものというわけではありませんが、ひとり暮らしを始めて住民票を移した場合には、住民票上の扱いとして「世帯主」が自分自身になります。
この「世帯主」は、自治体や国に提出する書類などで何かと書く機会があります。
アルバイトや正社員などで給与収入を得るようになると所得に応じた税金の計算を行うために年末調整や確定申告が毎年必要になりますが、この際提出する書類にも世帯主の名前を書く欄がありますから、もしご自身が世帯主となった場合はその欄にご自身の名前を記入することになります。
よく誤解されやすいのは、「世帯主になる=親の扶養から外れる」というわけではないという点です。
住民票上の「世帯主」と税法上の「扶養」とはまた扱いが異なるもので、ひとり暮らしを始めて住民票を移し世帯主となったけれども自身の年収は103万円を超えていないので親の扶養親族のままである、というのは何もおかしいことではないのです。
「ひとり暮らしを始めたけれども親の扶養から外れないように住民票を移さない」という話をしばしば聞くことがありますが、これは全くの認識違いです。
また、「住民票は移したけれども自分は学生だから世帯主ではない」という誤解もたびたびありますが、世帯主であるかどうかに個人の身分は関係ありません。
卒業後には実家へ戻る学生さんであったり一時的な単身赴任や転勤でいずれ元の家に戻ることが決まっていたり、そういった例外を除いてはひとり暮らしであっても住民票は移さなければいけないと法律で定められています。
また、選挙の投票や運転免許の更新は住民票のある地域でしか行えないなど生活のうえでの直接的なデメリットもあります。
住民票を移すのは多少面倒な手続きではありますが、大切なことなのでよく考えて判断しましょう。
まとめ~とくに学生さんは自身の収入についてよく確認を~

いかがでしたでしょうか。
今回はひとり暮らしを始めることによって「扶養」そして「扶養控除」の扱いはどう変わるのか。
また、所得税や住民税など税金はどのようになるのかについて見ていきました。
ひとり暮らしを始めること自体で扶養や税金の扱いが変わることはありませんが、ひとり暮らしに伴ってご自身で労働して収入を得る生活を始めようという方は多くおられることでしょう。
この記事がそういった皆さんの参考になれば幸いです。
とくに学生さんの場合は、アルバイトを始めるにあたって親の扶養から外れる・外れないの収入のラインや課税対象となるラインを確認しておくのは大事なことだと思います。
扶養控除の対象から外れてしまうと親御さんが収める税金の額が上がってしまうことにもなるので、ご自身の年収がどのくらいになりそうかチェックをしたうえで、もし扶養から外れそうならば事前にきちんと親御さんにも相談してみることをおすすめします。
キチンと扶養範囲内に年収を調整すれば一人暮らしでも安心です。
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