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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
賃貸の鍵を紛失してしまった場合の対処法とは?
どんな人でもついついやってしまう小物の紛失ですが、そんな中でも鍵の紛失は意外と多くの方が経験しています。
さらに賃貸の鍵は借り物であり、紛失は自己責任というだけでは済まなくなってしまいます。
そんな賃貸の鍵を紛失してしまった場合の対処方をお教えします。
賃貸の鍵が見つからない!まずは何をすればいいの?
アパートや賃貸マンションの鍵の紛失に気付いたら、気付いた時点でなるべく早く行動することが重要です。
紛失かも?という疑いの段階でカバンの中や上着のポケットといった初歩的な場所で見つかれば問題ありませんが、そうでなければ「紛失した」という前提での行動が必要です。
時間が経てば経つほど見つかる確率が下がっていくだけでなく、最悪の場合鍵を悪用されてしまう可能性もあるからです。
紛失時の初動① 無くした可能性のある場所を当たる
職場や学校など、その日に立ち寄った場所やカバンを開けた記憶のある場所などを思い出し、早急に自分で探すことが大切です。
すぐに現場に行けばどんな行動をとっていたかなども思い出せるので、それだけでも見つけられる可能性が高くなります。
多くの場合、だれのものかわからない鍵を拾ったとしても使い道がありませんので、施設内での落し物などは職員が預かっていることも多いです。
事務所などで鍵の落し物が無かったを確認することも発見への近道です。
ただし、紛失に気付いた場所から紛失した可能性のある場所までが離れている場合などには、残りの初動手順を優先しましょう。
紛失時の初動② 大家さんや管理会社に連絡する
鍵の紛失に関する事は鍵の所有者である大家さんや管理会社へ連絡する必要があります。
入居時に交わした契約書に鍵の紛失に関する項目が記載されていることも少なくありません。
もし「鍵の紛失時は管理会社に連絡をする」と記載があれば、必ずそれに従わなければいけません。
ただし、鍵が無ければ自宅に入れず賃貸借契約書を確認できないという状況になっているはずなので、連絡が義務付けられているかどうかに関わらず、管理会社への連絡をすると覚えておきましょう。
大家さんや管理会社がマスターキーを使って開錠してくれる場合もありますし、開錠後の対処についても相談が必要になります。
紛失時の初動③ 警察に遺失届を出す
落し物の相談と言えば警察です。
最寄りの警察署だけでなく、交番、駐在所など警察官が常駐しているところで遺失届を出しておくと良いでしょう。
すでに鍵が届いている場合もあれば、今後届けられる可能性もあります。
万が一、悪意のある第三者に拾われてしまった場合、犯罪などに使われてしまうことも考えられます。
これは自宅の鍵を開けられてしまうというだけでなく、犯人の遺留品と間違われてしまうだけでも無用なトラブルとなります。
そのようなトラブルにならないために、遺失物を探すという目的と無くしたという証明のために、警察への届出をしておきましょう。
深夜帯で鍵の紛失に気付いたときはどうすれば良いの?
残業や飲み会の帰りなど、帰宅が深夜になった時に鍵の紛失に気付いた場合には、自分でできることが少なくなってしまいます。
立ち寄った店に戻ろうとしても電車が止まっている、深夜帯は大家さんや管理会社が応対できない、近隣の交番が夜間は不在になっているなど、時間的な制約があります。
そういった場合は、ひとまず各所に連絡が取れる朝まで時間を潰す他にできることはほとんどありません。
ただし、最近の大手管理会社は24時間対応を行っている場合が多く、そういった場合は深夜帯でも構わず連絡をしましょう。
どうしてもすぐに鍵を開けたい場合には鍵業者に依頼する
深夜帯に紛失に気付いたて朝まで時間が待てない場合や、管理会社がマスターキーを持っていない場合には、開錠を専門とする「鍵業者(鍵屋)」に依頼する方法を検討しましょう。
ただし、鍵業者に依頼する場合にはいくつか注意点があります。
『鍵交換やスペアキーの作成は契約違反となる可能性がある』
鍵業者によって、開錠後に鍵交換やスペアキーの作成をしてくれる場合があります。
しかし、大家さんの持ち物である物件の鍵交換を無断で行った場合、契約違反に該当する可能性が極めて高いと言えます。
大家さんや管理会社に連絡が取れており、「鍵を紛失した住民の負担で鍵交換を行う」といった契約内容なのであれば、鍵交換を行っても良いでしょう。
しかし、無断で鍵交換を行ってからの事後報告だけは絶対に避けましょう。
同様に無断でスペアキーを作成することも契約違反となる可能性がありますので、鍵業者が開錠のためにスペアキーを作成するという場合には、事前に大家さんや管理会社に了解を得ている必要があるでしょう。
『身分証明書が必須』
鍵業者も無条件で鍵を開けることは無く、必ず「開ける部屋の住民でるかどうか」が判断するために身分証明書の提示が求められます。
他人が悪意を持って開錠を依頼してきている可能性もあるからです。
運転免許証のように顔写真付きの身分証明書で住所が記載されているものが必要です。
ただし、鍵のトラブルはいつ起ころかが分からず、普段から身分証明書を携帯していない人の場合には、警察立ち合いのもとでの開錠対応となることがあります。
開錠後に身分証明書をとりにいき、業者と警察に本人だと証明することになります。
いずれにしても開錠前後にそれらを提示が必要となるため、鍵と身分証明書を一緒に紛失した場合には鍵業者を利用することができないので注意しましょう。
『費用は原則として全額自己負担』
鍵の種類によって、開錠に必要な時間や費用は様々です。
シンプルなディスクシリンダー錠であれば15分程度、費用の相場も8000円~が目安となっています。
これが、よりセキュリティレベルの高いディンプルシリンダー錠やカードキー、最近増えている非接触のICカード式など、複雑になればなるほど開錠費用は高額になります。
さらに、深夜帯に依頼する場合には深夜料金が上乗せになったり、24時間対応の業者が遠方にしか無ければ出張料金が上乗せとなる場合もあります。
いずれにしても高額な開錠費用を負担することになりますので、業者を手配する前にどの程度の費用がかかるのかは確認しておきましょう。
ホテルに泊まってもお釣りが出るくらいに費用がかかることも珍しくないため、開錠の必要性と費用とを天秤かけて検討する必要があるでしょう。
開錠後の鍵交換も自己負担
紛失した鍵が見つかったとしても、紛失中にスペアキーを作成されている可能性が考えられます。
そのため、防犯性を考えれば開錠できたとしても鍵交換を行うことが推奨されますし、鍵が見つからなければ鍵交換はほぼ必須となります。
この場合、契約書に特別な記載が無い限りは鍵交換の費用は借主の負担となります。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にも、「鍵の紛失、破損は賃借人負担になる場合が多い」という旨があり、原則として借主の過失として判断されます。
また、交換する鍵の種類は元のものと同じ種類で交換するのが一般的で、交換作業も管理会社指定の業者が行う場合があります。
自分で手配した鍵業者に鍵交換を依頼したり、勝手にセキュリティレベルの高い種類への交換は行わず、管理会社の指示に従って判断するようにしましょう。
鍵のトラブルは火災保険の適用になる?
鍵の開錠や交換にかかる費用は高額ですが、火災保険の特約に鍵に関するサービスが付随することがあります。
全ての保険会社が鍵に関するサービスを実施しているわけではありませんが、開錠費用が年1回に限り無料といった内容の特約もあるなど、火災保険の内容はしっかりと確認しておきましょう。
ただし、火災保険が適用されるのは保険会社を通じて提携の鍵業者を手配した場合に限られることが多く、自分で鍵業者を手配してから費用を保険会社に請求しても原則として対応されません。
鍵は紛失しないのがいちばん良いのですが
鍵を紛失した経験のある方は意外と多く、予期せぬトラブルということもあり対処に焦ってしまうでしょう。
紛失しないための対策はもちろん必要ですが、万が一に備えて各種契約内容の確認と、必要な連絡先を登録しておくことが良いでしょう。
賃貸契約や火災保険の鍵トラブルに関する項目、大家さんや管理会社だけでなく保険会社の連絡先も登録しておくことで、スムーズに対処できるはずです。
残業が増える時期や飲み会が増える時期には、ぼ~っとしてついつい小物を忘れたり無くしたりしがちになりますので、安心できるように対策をしておきましょう。
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