【秋の祭典「紅しで踊り」とはどんな行事?】守り伝えられる無形民俗文化財

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守り伝えられる無形民俗文化財「紅しで踊り」を見に行こう


守り伝えられる無形民俗文化財「紅しで踊り」を見に行こう


奈良盆地の東、天理市にある大和神社では、秋祭りに江戸時代より伝わる「紅しで踊り(べにしでおどり)」が行われます。


一度は失われた踊りでしたが、地域住民の努力で復興し、現在も多くの人に受け継がれています。


鮮やかな紅の御幣を持って踊る伝統的な踊りについてご紹介します。



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    賃貸専門家:吉田 政孝

    不動産キャリア:22年

  • 賃貸のマサキ天理駅前店所属。店舗運営のサポートの傍ら、ルームアドバイザーのキャリア22年以上の大ベテラン。天理市勤務は累計18年以上で、社内仲介ランキング№1の実績有り。天理市の賃貸事情は勿論、美味しい飲食店や人気観光スポットなど、天理市のことは何でも情報を網羅し、日本一天理市事情に詳しいと自負。自身がナビゲータ役を務めたテレビ番組も多数あり。過去にアルバイトで習得したオムライス作りをスタッフへ教えるほど食通とか。




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    「紅しで踊り」とはどんなイベント?


    「紅しで踊り」とはどんなイベント?


    奈良盆地の東側、天理市新泉町にある「大和神社(おおやまとじんじゃ)」の秋季大祭で奉納される踊りです。



    歴史は古く、江戸時代より続く「雨乞い満願踊り」を起源とする踊りです。


    大和盆地(奈良盆地)は河川に対して水田や田畑の面積が広く、治水整備が行き届く近年まで農民にとって水が確保できるかどうかが大きな問題となっていました。


    江戸時代には干ばつに苦しむことが多く、農民が大和神社で雨乞いを行ったことで願いが成就し豊作となり、感謝の気持ちを踊りに込めて奉納したのが始まりとされています。


    大和神社の雨乞い満願踊りでは、幣(しで・へい)という神事の際に使われる道具が用いられ、「大和郷しで踊り」という名の踊りです。


    踊り手が幣を手に持ち、境内に円を描くように並び、お囃子に合わせて踊ります。


    当初は白い一般的な幣が使われており、周辺の大和郷9ケ大字の男子だけで行われる雨乞い祈願でした。


    一度は途絶えた祭を昭和30年に復興された際、地区の婦人会が中心となって保存会を結成し、踊りが復興されました。


    その後、女性が踊るのであれば紅色が良いだろうということで幣の紙が紅色に染められました。


    鮮やかな紅色の幣を持って踊るようになり、踊りはいつしか『紅しで踊り』と呼ばれるようになりました。


    平成9年3月31日付で天理市指定無形民俗文化財に指定され、現在は地域の幼稚園児なども踊りに参加し、伝統が受け継がれています。






    「紅しで踊り」はいつ行われるの?


    「紅しで踊り」はいつ行われるの?


    「紅しで踊り」は例年9月23日に行われる秋季大祭の中で行われます。


    ○開催日時:9月23日(土) 秋季大祭は10:30から、紅しで踊りは13:30からを予定


    ○開催場所:大和神社(奈良県天理市新泉町306)


    ○アクセス:JR桜井線「長柄駅」より徒歩で10分、天理駅より桜井方面行バスに乗車し「大和神社前」下車し徒歩5分


    ※周辺に駐車場はありません


    大和神社イベントの詳細情報は公式サイトで確認≫





    会場となる大和神社とは?


    会場となる大和神社とは?


    「大和神社」は、日本最古の神社に数えられるほど歴史のある神社です。


    創建は崇神天皇6年(西暦570年頃)とされており、祭神は日本書紀にのみその名が出ている「倭大国魂神(やまとのおおくにたまのかみ)」です。


    天照大神(あまてらすおおみかみ)と並ぶ国づくりに関わる神が祀られている非常に由緒ある神社で、平安時代初期までは伊勢神宮に次ぐ広大な社領を得ていました。


    しかし、平安遷都や藤原氏の隆盛、永久6年(1118年)の火災などにより徐々に衰退し、天正11年(1583年)の火災で神領の書類をすべて焼失、一時は大規模であった社領を全て失ってしまいました。


    江戸時代には社殿が寺院様に造り替えられていたものの、明治4年(1871年)に官幣大社列格された際に新たに社殿が造営されました。


    また、第二次世界大戦に建造された日本海軍の戦艦大和は大和国が艦名の由来となっており、大和神社の祭神の分霊が艦内の神社に祀られていました。


    1945年に坊の岬沖海戦で沈没した戦艦大和の乗組員で戦死者は祖霊社に合祀され、境内に「戦艦大和記念塔」が建立されています。


    1972年には戦艦大和と共に坊の岬沖海戦に参加した艦艇の戦没者も合祀され、坊の岬沖海戦の全戦死者3721柱が国家鎭護の神として祀られています。


    そのため、大和神社は戦艦大和にゆかりがある神社ということで多くの方が参拝に訪れます。






    【秋の祭典「紅しで踊り」とはどんな行事?】まとめ


    【秋の祭典「紅しで踊り」とはどんな行事?】まとめ


    明治時代までは雨が降らず干ばつになるのは神威が衰えているためだと考えられており、雨乞いの奉納や踊りは全国各地で行われていた記録はあるものの、現在も雨乞い満願踊りが続けられているところは非常に少なくなっています。


    現在も受け継がれる貴重な雨乞い満願踊りを見に、古代浪漫の町に出かけてみてはいかがでしょうか。





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