【春日大社の春日若宮おん祭とは?】開催日時や歴史について

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「奈良観光」2022年で887回目! 春日若宮おん祭とはどんな行事?


【奈良観光】2022年で887回目! 春日若宮おん祭とはどんな行事?


奈良の若宮神社によって例年行われている「春日若宮おん祭」が、今年も12月15日~12月18日の4日間開催されます。


一体どのような祭りなのでしょうか。


どんな由緒があるのかや期間中行われるおもな行事など、春日若宮おん祭について詳しく解説していきます。



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    賃貸専門家:古川 真史

    資   格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

  • 奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。



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    900年近くも途切れず続いてきたおん祭


    900年近くも途切れず続いてきたおん祭


    平安時代から一度も途切れず開催されている祭りが、奈良にはあります。


    春日若宮おん祭(かすがわかみやおんまつり)は、奈良公園内にある春日大社の摂社・若宮神社の例祭で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。


    毎年12月17日の前後数日にわたって開催される大きなイベントで、とりわけメインである12月17日は午前0時の「遷幸の儀」から始まり、厳粛な神事や奈良公園周辺を練り歩く行列、猿楽・雅楽の奉納など、深夜の「還幸の儀」までの24時間に多くの行事が盛大に行われます。


    おん祭が初めて行われたのは平安時代末期である1136年(保延2年)。


    そこから900年近く途切れることなく毎年行われ、2022年で887回目を迎えます。


    2021年は新型コロナウイルスの影響により関係者のみでの非公開開催となりましたが、通常通りのかたちで12/15~12/18までの4日間行われる予定となっています。






    春日若宮おん祭の由緒


    春日若宮おん祭の由緒


    春日若宮おん祭は、若宮神社に祀られている「若宮様」にちなんだ伝統行事です。


    この場合の「若宮様」とは、春日大社の祭神・天児屋根命(あめのこやねのみこと・第三殿)と比売神(ひめがみ・第四殿)の御子神である、天押雲根命(あめのおしくもねのみこと)のことを指します。


    天押雲根命は平安時代中期の1003年(長保5年)旧暦3月3日、春日大社第四殿に出現され、水徳の神として祀られていました。


    その後大雨洪水による飢餓や疫病が続いたので、1135年(保延元年)旧暦2月27日に時の関白であった藤原忠通公が万民救済の思いをこめ、現在の位置に若宮社を創建し、そこに天押雲根命を祀りました。


    そして翌年1136年(保延2年)の旧暦9月17日、天下安泰・五穀豊穣・万民和楽のため若宮様の御神助を願う祭礼を執り行ったのが、おん祭の始まりと伝えられています。


    祭礼のおかげあってか長く続いた大雨洪水が見事おさまったため、それから毎年大和一国を挙げて盛大に行われるようになり、今日に至るというわけです。






    春日若宮おん祭のおもな行事


    春日若宮おん祭のおもな行事


    春日若宮おん祭の期間中のおもな行事についてご紹介します。


    【12/15】大宿所詣・御湯立・大宿所祭(おおしゅくしょもうで・みゆたて・おおしゅくしょさい)

    大宿所とはおん祭の中心的な進行役となる大和士(やまとざむらい)が祭りの期間中お祈りをする場所です。


    大宿所は近鉄奈良駅南側にある「もちいどのセンター街」内にあり、17日の行列(お渡り式)で使われる装束などもここで準備されます。


    15日午後14時半から地元商店街による大宿所詣行列のために、16時半から大和士のために、そして18時から一般参拝者のために「み湯」が立てられ身を清める場となります。


    17時よりおん祭の無事執行を祈願した大宿所祭が行われ、おん祭初日の見どころとなります。


    また、おん祭の名物料理である「のっぺ汁」や「あめ湯」が地元商店街の方々の手によって振る舞われます。


    【12/16】宵宮詣・宵宮祭(よいみやもうで・よいみやさい)

    宵宮祭とは若宮神社の神前に「御戸開(みとびらき)の神饌」と呼ばれる供物をささげて祭の無事を祈る行事です。


    この宵宮祭のあと神社の本殿は御幌(みとばり)と呼ばれる白い布で覆われます。


    午後16時からの宵宮祭に先立って、14時から大和士が流鏑馬児(やぶさめのちご)を伴い神前に御幣をささげて礼拝を行う大和士宵宮詣(やまとざむらいよいみやもうで)が行われ、続いて15時からは田楽座が本社と若宮で田楽を奉納する田楽座宵宮詣(でんがくざよいみやもうで)が行われます。


    【12/17】遷幸の儀・暁祭(せんこうのぎ・あかつきさい)

    遷幸の儀はおん祭のメインである17日の始まりを告げる神事です。


    17日午前0時より始まり、若宮様を神社の本殿からお旅所(おたびしょ)に設けられたお仮殿(行宮)へとお遷しします。


    お旅所は春日大社の参道沿い(奈良国立博物館の南側)にあり、祭りの中心行事である芸能の奉納はこちらで開催されます。


    まず松明やお香を持った人たちが若宮様のお渡りになる道を清め、そののち浄闇の中を榊の枝を持った神職の方々(奉仕者)が若宮様を守り囲む形で進みます。


    その間、奉仕者はみな「ヲー、ヲー」という警蹕(みさきばらい)の声を絶え間なく発し、お供の楽人たちが道楽(みちがく)の「慶雲楽(きょううんらく)」を奏でて邪気を払うという、まさに非日常的な光景がそこにはあります。


    一般客の見学は可能ですが、神秘の行事であるため写真や動画の撮影は厳禁。光の出るデジタル機器を含め照明器具の使用も一切禁じられています。


    遷幸の儀が無事済むと、午前1時ごろよりお旅所にて暁祭が行われます。


    暁祭では若宮様に朝の神饌が供えられたのち、旧祢宜大宮家より古式による「素合の御供(すごのごく)」が奉られ、宮司の祝詞のあと社伝神楽が奏せられます。


    【12/17】お渡式(おわたりしき)

    お渡式は17日正午に始まり、のちほど芸能を奉納する一団や祭礼に関わる方々が奈良市街地を練り歩きお旅所へと向かう行事です。


    盛大で華やかな行列は、おん祭の大きな見どころとなっています。


    行列は奈良県庁前から始まり登大路を西へと進み、近鉄奈良駅前・油坂と経由してJR奈良駅前へと至ります。


    そこからは方向を変え三条通を東へとまっすぐ進み、春日大社の一の鳥居を抜けてお旅所に入る、これが一連の道のりとなっています。


    ちなみに古来は興福寺が行列の出発地点となっていました。


    道のりの途中、興福寺の南大門跡地にて「南大門交名の儀(なんだいもんきょうみょうのぎ)」という儀式が行われ、かつて春日大社の実権を握っていた興福寺への敬意が示されます。


    また、一の鳥居そばの「影向の松(ようごうのまつ)」では猿楽座・田楽座による舞が披露される「松の下式」が行われます。


    行列の一番後ろを担う大名行列が道中で披露する「奴振り(やっこふり)」と呼ばれる民俗芸能も見ごたえのひとつです。


    【12/17】お旅所祭(おたびしょさい)

    お旅所祭は春日若宮おん祭のハイライトとなる神事で、お旅所に設けられた芝舞台にて若宮様に数々の芸能が奉納されます。


    午後14時半ごろから芝舞台前に置かれた左右一対の巨大な鼉太鼓(だだいこ)が打ち鳴らされてお旅所祭が始まります。


    そして午後15時半ごろより神楽(かぐら)・東遊(あずまあそび)・田楽(でんがく)・細男(せいのお)・神楽式(かぐらしき)・和舞(やまとまい)・舞楽(ぶがく)といった日本古来の伝統芸能が次々と披露され、夜中の23時ごろまで続きます。


    神域であるお旅所への一般客の立ち入りは制限されていますが、春日大社参道などから無料で観覧は可能です。


    また、奈良観光センターによって有料の桟敷席が設置される場合もあります。


    【12/17】還幸の儀(かんこうのぎ)

    <お旅所南側に設けられた土俵にて奉納相撲が行われ、続いて14時からはお旅所の芝舞台にて能と狂言が披露b>還幸の儀は17日の最後、23時ごろから行われる神事です。


    遷幸の儀と対になっており、今度はお旅所から若宮神社の本殿まで若宮様をお還します。


    遷幸の儀と同じようにまずは松明とお香で道のりが清められたのち、浄闇のなかを警蹕の声とともに奉仕者の方々が若宮様を囲みつつ進んでいきます。


    お供の楽人たちが奏でる道楽(みちがく)は「還城楽(けんじょうらく)」といって、遷幸の儀のものと比べるといくらかテンポが速く軽やかなものとなっています。


    若宮神社のほうで神人の方々らによって打ち鳴らされる待太鼓の音と、道楽の調べが溶け合うさまは、えもいわれぬ神々しさを感じさせてくれます。


    遷幸の儀から還幸の儀までは24時間以内に行われなければならないという決まりがあるため、0時を超えないうちに若宮様をお還しします。


    若宮様が無事に本殿へと還られたあとは神楽殿にて社殿神楽が奏せられ、一日続いた祭りは終わりを迎えます。


    還幸の儀も、遷幸の儀と同じく一般客の見学は可能ですが撮影や照明の使用は一切禁じられています。


    【12/18】奉納相撲・後宴能(ほうのうずもう・ごえんののう)

    おん祭の最終日18日は、締めくくりとして午後13時からお旅所南側に設けられた土俵にて奉納相撲が行われ、続いて14時からはお旅所の芝舞台にて能と狂言が披露されます。






    まとめ~伝統の祭りにぜひ足を運んでみては~


    まとめ~伝統の祭りにぜひ足を運んでみては~


    いかがでしたでしょうか。


    今回は奈良の伝統的な祭り、春日若宮おん祭について見ていきました。


    平安時代から900年近くも途切れることなく続く例祭。


    こうして今日まで伝えられてきたのは、地元の方々をはじめとする多くの方の祭りへの思いや若宮様をうやまう心、そして努力の賜物でしょう。


    非公開での開催となった昨年を経て、今年は2年ぶりに本来の形での開催が予定されています。


    古式ゆかしい奈良の伝統を色濃く残しつつ多くの見どころのあるおん祭に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。





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