大家さん?不動産会社?賃貸住宅・誰からお部屋を借りている?
賃貸物件について、入居者と物件の所有者が直接関わる機会が無い場合も少なくありません。
そのため誰からお部屋を借りているか意識せず生活しているということもありがちです。
物件の貸主や管理者について、どのような場合があるのか詳しく解説していきます。
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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
自分の住まい 誰が貸主で誰が管理しているの?
「一体自分は誰からお部屋を借りているのだろうか」お住まいの賃貸住宅について、そんなことをふと考えてみたことはありますか?
物件の情報を調べてお店へ行き内見をして入居の申し込みをする、その一連のプロセスで直接関わることになるのは多くの場合不動産会社です。
ですがその不動産会社はあくまで入居の際の窓口となったいわゆる客付け仲介会社であって、物件の所有や管理を行っているわけではないというケースが大半です。
毎月の家賃の引き落としを行っていたり何かあった時の連絡先となったりしている管理会社。
「誰からお部屋を借りているのか」という問いに対して、ある意味これは正解と言えるかもしれません。
しかし管理会社は物件の管理を行っているだけで、物件の持ち主(オーナー)自体は別に居られることが多いです。
また、家賃の回収は管理会社がさらに別の家賃債務保証会社に任せている場合もあります。
その物件がどういった形で所有され管理されているかには様々なパターンがあります。
場合によっては個人の貸主、いわゆる大家さんと直接やりとりをされている方も居られることでしょう。
ですが貸主とは一切直接的に関わることがなく、ほとんど意識したことがないという方も珍しくはないと思います。
ご自身のお住まいについて、誰が貸主となっていて誰が管理しているのか。
その形をきちんと把握していれば、もし何かあった時の対応がスムーズになるかもしれません。
一体どのようなパターンがあるのか整理してみましょう。
お部屋の貸主 3つのパターンとは?
お部屋の貸主が誰であるかという話については、大きく分けて3つのパターンがあります。
①個人オーナー
まずは貸主が個人であるパターン。
一番多いのはこちらです。
ざっくり言えば、マンションやアパートなど物件を個人が所有されていて、その方が大家さんとして入居者を受け入れているケースです。
すでに述べてしまいましたが、大家さんが何かと直接入居者と関わりを持っておられる場合もありますが、入居者と大家さんとの間に不動産会社(仲介会社や管理会社)が入っており、入居者は大家さんとは直接やりとりしない、会ったこともないという場合も少なくありません。
家賃に関しても大家さんが自身の口座で受け取るのではなく、管理会社や家賃債務保証会社が受け取りを代行していることが今では多くなっています。
余談ですが、大家さんがアパートやマンションをまるごと所有しておられることもあれば、その建物のなかの特定のお部屋のみを所有されている(区分所有者)こともあります。
後者は規模の大きいマンションなどいわゆる分譲物件でよくあるパターンです。
②法人オーナー
次に、貸主が個人ではなく法人であるパターン。
こちらはさらに3つの場合に分けることができます。
1つ目は、個人オーナーが事業を法人化している場合。
要するに個人がそのまま法人に置き換わっただけで、実態としてさほどの違いはありません。
法人化の理由は様々ですが、節税の一環として行われていることが多いようです。
2つ目は、物件の仲介や管理を行う不動産会社自身が物件の所有者となっている場合。
こちらも事情は様々あってそうなっているのですが、けして珍しいことではありません。
3つ目は、不動産会社ではない法人が物件のオーナーとして賃貸業を営んでいる場合。
こういったケースもあります。
③サブリース会社
最後は少し複雑で、サブリース会社と呼ばれる不動産会社が貸主のパターン。
こちらの大きな特徴は、入居者との間の契約で貸主となっているのはサブリース会社なのですが、物件のそもそもの所有者は別に居るという点です。
どういうことかと言うと、オーナーがサブリース会社に物件を貸し(マスターリース)、それをさらにサブリース会社が入居者に貸している(サブリース)という状態なのです。
物件の又貸しと言うとあまり良い響きには聞こえないかもしれませんが、イメージはしやすいと思います。
この場合、サブリース会社が入居者にとっての貸主であると同時に、物件の管理をまとめて行う管理会社ともなるのが一般的です。
あえてサブリースという形を選択しておきながら、物件の賃貸経営に積極的に関与しようとする所有者の方は基本的には考えづらいと言えるでしょう。
物件の管理も大きく3パターン!
続いて、物件の管理を誰が行っているか。こちらも大きく分類して3つのパターンがあります。
①物件の所有者の自主管理
まずはこちらの自主管理と呼ばれるやりかたです。
このパターンでは、物件の所有者であるオーナー自身が設備の保守管理を行ったり共用部の掃除をしたり、入居者間のトラブルの対応をしたり家賃の受け取りをしたりと、あらゆる管理を行います。
時代が昭和の頃はこういった自主管理がほとんどという状況でしたが、こんにちでは管理に強いこだわりを持っておられる方の物件以外では見られなくなってきています。
現在において主流なのは、後から述べる管理会社への委託を行っているパターンです。
委託といえばオーナー本人ではなくオーナーの親類などを管理人として置いているケースは古くからありましたが、これは場合によるものの、どちらかというと自主管理の一環と分類したほうが捉えやすいでしょう。
②管理会社の委託管理
今メインとなっているパターンがこちら。
物件のオーナーが不動産会社(管理会社)と契約を結び、物件の管理を委託するかたちです。
契約内容は所有者や物件によっても異なり、あらゆる管理を委託している全部委託という場合もありますし、共用部の清掃のみを管理会社に任せるなど自主管理との中間のような一部委託という場合もあります。
またここ最近では、家賃の受け取りについてはさらに専門の会社(家賃債務保証会社)に委託するという方式が増えてきています。
このメリットとしては、万が一入居者から家賃の滞納があっても家賃債務保証会社の保証でまかなわれるため、家賃収入が滞るリスクが少ないというところが挙げられます。
③元付け仲介会社の委託管理
これも先ほどと同じく不動産会社への委託を行うパターンですが、管理会社ではなく元付け仲介会社と言われるところに管理を委託するという違いがあります。
元付け仲介会社とは物件の所有者が入居者募集を依頼する相手。
対して、その元付け仲介会社からの物件情報を用いて実際に入居者を募り、入居者と直接やりとりをする不動産会社は客付け仲介会社と呼ばれています。
元付け仲介会社と客付け会社は別々の会社であることもありますし、ひとつの不動産会社が包括して行っている場合もあります。
また、同じ会社でも物件により元付けという立場になったり客付けという立場になったりもあり得ます。
このうち元付け仲介会社が物件のオーナーから委託されて管理を行うケースが以前は多く見られていました。
ただし、元付け仲介会社は物件の管理をメインに行う会社というわけではありません。
設備に何かしら不具合があった時に修理業者を手配するなど、あくまでサービスの一環として最低限のことを行うという範疇の管理である場合が多く、現在ではこのパターンは少なくなりつつあります。
その代わりに物件の管理をメインの業務として行い、さらに入居者の募集をかけたり契約の更新手続きを行ったりもする会社として台頭してきたのが管理会社と言えるでしょう。
まとめ~自分の住まいはどのパターン?~
いかがでしたでしょうか。
今回は賃貸住宅について、「誰からお部屋を借りているのか」「誰が物件を管理しているのか」というところをクローズアップして見てきました。
・物件の貸主:①個人オーナー ②法人オーナー ③サブリース会社
・物件の管理:①オーナーの自主管理 ②管理会社への委託 ③元付け仲介会社への委託
大きくまとめるとこのようなパターンがあります。
詳しく見ていくとなかなかややこしい場合もあるのですが、大まかには上記の通りそれほどパターンは多くありません。
ご自身の住まわれている物件についてはどのパターンが当てはまるのか、念のため把握しておくことをおすすめいたします。
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