「賃貸不動産経営管理士」と「宅地建物取引士」の違いは?
賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士の相違点

賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士は似ている部分もたくさんあります。
逆に異なっている部分もいろいろと存在しています。
どのような点が異なっているのか、どういった仕事をするのに必要な資格なのか、などについても触れていきます。

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賃貸専門家:安達竜哉
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産経営管理士の資格保有。特技は少林寺拳法とお部屋探し。奈良の不動産業界で16年以上、単身からファミリーの方など、年間で200部屋以上の仲介実績。特に奈良市内のマンション名を出して貰えれば殆どわかる自信あり。奈良市の賃貸事情に詳しい安達による、暮らしに関するお役立ち情報をお届け。
賃貸不動産経営管理士とは

賃貸不動産経営管理士は、2007年に誕生しました。
適切に賃貸住宅の管理を行うのが仕事で、2021年からは国家資格も登場しています。
そこで「賃貸不動産経営管理士の仕事内容」「賃貸不動産経営管理士になる方法」「賃貸不動産経営管理士の設置義務について」詳しく見ていきましょう。
賃貸不動産経営管理士の仕事内容
賃貸不動産経営管理士の仕事は多岐に渡ります。
主な仕事内容としては、
・賃貸住宅の維持や管理
・入居者のトラブル対応
・工事や備品交換などの対応
・家賃の管理
・物件周辺の市場調査
・入居者募集の提案
などです。
簡単に言えば、大家さんと入居者の間に立ち、相談に乗ってくれるコンサルタントのような仕事だと言えるでしょう。
大家さん側から見ても、入居者側から見ても頼れる存在でなければいけません。
特に入居者同士や大家さんとのトラブルは大きな問題に発展しやすいです。
万が一トラブルになった場合、どういった対策をしていくのかを知らなければ務まらない仕事です。
また、事前にトラブルを防ぐことも重要なので、豊富な知識とノウハウを持っていなければいけません。
賃貸住宅のトラブルは、事件に発展する可能性があります。
トラブルを未然に防ぎ、もし発生しても穏便に収めるために制定された業務と言っても過言ではありません。
苦情や備品の修理、交換の依頼もあるでしょうし、退去時の原状回復工事もトラブルになりやすいです。
そのため、賃貸住宅に関する法律にも詳しくなければいけません。
とても大変な仕事である反面、現在ではなくてはならない存在だと言えるでしょう。
賃貸不動産経営管理士になる方法
賃貸不動産経営管理士になりたい場合には、国家資格を取得する必要があります。
賃貸不動産経営管理士試験は年に1回しか開催されていないので、不合格になると翌年再試験をしなければいけません。
試験に合格したら、資格者登録をして初めて賃貸不動産経営管理士として仕事をすることができます。
賃貸不動産経営管理士試験は国家資格なので、受験をする場合には何か条件があると思う人もいるでしょう。
しかし、賃貸不動産経営管理士試験を行うのに条件は設けられていません。
誰でも気軽に受験は可能ですが、未経験者が簡単に合格できる試験ではないです。
十分に経験を積み、しっかりと知識を蓄えておかないと難しいでしょう。
また、賃貸不動産経営管理士試験に合格した後で、資格者登録が必要になりますが、資格者登録をするのには条件があります。
それは2年以上の実務経験があること、もしくは実務経験2年以上の人と同等以上の知識を有していることです。
実務講習を修了している必要もあるので、未経験では資格が取れても、仕事をすることはできません。
賃貸不動産経営管理士の設置義務について
賃貸不動産経営管理士はとても重要な位置付けです。
賃貸住宅の管理や苦情処理、相談などにも応じなければいけません。
管理している物件が多いほど仕事も大変になりますが、200戸以上管理を行っている場合、賃貸不動産経営管理士の設置義務があります。
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律によって定められているので、必ず設置しなければいけません。
こういった法律ができるぐらい、賃貸不動産経営管理士は重要な存在なのです。
宅地建物取引士とは

賃貸住宅を借りるための契約を行うときに、不動産屋の担当者から宅地建物取引士からお話がありますなどと言われます。
そんな宅地建物取引士について詳しく見ていきたいと思います。
今回紹介する内容は「宅地建物取引士の仕事内容」「宅地建物取引士になる方法」「宅地建物取引士の資格が役に立つ仕事」になります。
宅地建物取引士の仕事内容
宅地建物取引士の主な仕事内容は、賃貸住宅であれば土地や建物などの説明、契約書や重要事項説明書への記名です。
賃貸住宅を借りたい場合、契約書と重要事項説明書が手渡されます。
手渡されたら必ず記載内容について説明を行いますが、説明するのは必ず宅地建物取引士になります。
なぜなら宅建業法第35条に定める重要事項の説明、重要事項説明書への記名及び同第37条に定める書面(契約書等)への記名は、宅地建物取引士の独占業務だからです。
そのため、宅地建物取引士以外の人が説明を行うことはありません。
内見を行ったときに対応してくれた不動産屋の担当者が宅地建物取引士の資格を持っていれば、契約を行うときにも同じ人が対応してくれます。
しかし、宅地建物取引士の資格持っていない人が担当であった場合には、宅地建物取引士が不動産屋に出勤している曜日に合わせて、来店日を調整するようになります。
宅地建物取引士の独占業務については法律で決められているので、代わりの人が契約書や重要事項の説明を行うのは不可能です。
宅地建物取引士になる方法
前述した通り、宅地建物取引士は独占業務があります。
法律で定められているので、他の人が代わりに業務を行うことはできません。
とても重要な仕事なので、業務を遂行するためには資格が必要になります。
宅地建物取引士になる場合には、まず宅建資格を取得します。
宅建資格は合格率が低く、15パーセントから18パーセントと言われているのです。
受験資格は特に設けられていませんが、事前にしっかりと勉強しないとまず合格は難しいでしょう。
独学で合格を目指すのは大変なので、大半の人は通信講座を受講する、専門学校に通うなどして勉強するのです。
合格したら宅建資格の試験が開催されたエリアの都道府県で登録手続きを行います。
手続きをすると取引士証が交付されます。
交付されてようやく宅地建物取引士として仕事をすることが可能になります。
宅地建物取引士の資格が役に立つ仕事
宅地建物取引士の資格は、不動産関連の業種では欠かせません。
しかし、不動産関連の仕事以外にも、宅地建物取引士の資格を持っていれば活かせる業種が存在しているのです。
それは金融業なのですが、銀行や保険会社に勤務したい場合に役立ちます。
なぜなら銀行は不動産の担保価値を評価して融資を行うことがあるからです。
また、都市銀行は不動産販売会社がグループ内に存在していることも多いので、宅地建物取引士の資格が活かせるのです。
保険も不動産関連の種類があるので、持っていると役立てることができます。
賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士では何が違うのか

ここまで賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士について紹介してきましたが、この2つは何が異なっているのでしょうか。
大きく分けると「独占業務が存在している」「資格の難易度が違う」「業務内容が違う」「設置義務が異なる」になります。
独占業務が存在している
賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士で最も大きく異なっているのは、独占業務が存在していることです。
不動産経営管理士には、独占業務は存在していません。
それに対して宅地建物取引士には独占業務が存在しています。
契約書や重要事項の説明、さらにこれらの書面へ記名することは宅地建物取引士の独占業務です。
資格の難易度が違う
賃貸不動産経営管理士も宅地建物取引士も専門の資格が存在しています。
どちらも国家資格なのですが、大きな違いは難易度です。
賃貸不動産経営管理士の資格は、合格率が30パーセントから37パーセント前後になります。
一方で宅地建物取引士の資格は、合格率が15パーセントから18パーセント前後なので、賃貸不動産経営管理士の半分程度の合格率となっています。
もちろん難易度はその年によっても異なるので、事前に傾向を調べて対策するのがよいでしょう。
業務内容が違う
賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士では、業務内容が大きく異なります。
宅地建物取引士の仕事は「独占業務が存在している」の欄を参考にして下さい。
賃貸不動産経営管理士の業務内容は、賃貸住宅の保全や管理、家賃などのお金の管理、苦情処理や大家さんへの定期報告などです。
宅地建物取引士は住宅の売買や賃貸契約に関する業務、賃貸不動産経営管理士は大家さんと入居者の間に入って相談の受付などを行うのが主な仕事になります。
設置義務が異なる
賃貸不動産経営管理士は、200戸以上の物件を管理しているのであれば設置義務があります。
それに対して宅地建物取引士の場合には、従業員5名につき1名の設置が義務付けられているのです。
ただし、不動産会社は土地や物件の売買や賃貸住宅の手続きなどは欠かせません。
契約書や重要事項の説明は宅地建物取引士の独占業務なので、従業員が少なくても、必ず1名以上は設置するようになるでしょう。
ダブルライセンスの取得がおすすめ

不動産業界で働きたいけれど、より有利な条件で採用してもらいたいならば、ダブルライセンスの取得がおすすめです。
ダブルライセンスとは、簡単に言えば賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士の両方の資格を取得してから就職する方法です。
双方とも国家資格ですし、より仕事の幅を広げられるので、取得しておけばたくさんのメリットがあります。
【「賃貸不動産経営管理士」と「宅地建物取引士」の違いは?】まとめ

賃貸不動産経営管理と宅地建物取引士では、独占業務の有無や資格を取得するときの難易度、仕事内容などに違いがあります。
ただし、双方とも不動産関連の業務には欠かせませんし、国家資格となっているので、取得しておいた方がより業務の幅も広げられるでしょう。
採用条件もよくなる可能性が高いので、可能であれば両方とも資格を取得することをおすすめします。
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