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担当者:古川真史
【奈良に住んで20年】奈良を誰よりも愛し続ける奈良ヲタク。人気グルメから人口や歴史、鹿の生息数。何でも答えます。最近は大仏プリン推し。
奈良県のシンボルとは!?
各都道府県には、その地域に由来する花や木、鳥、魚などあります。
奈良県と言えば。。。ふと連想するシンボルはどの様なものがあるでしょうか?
シンボルは、奈良県の特徴を反映した地域を連想させ、観光や地域の活性化、保全活動に活用されたりもします。
その詳細を説明します。
シンボルとはどういう意味!?
まずは「シンボル」という意味についておさらいしたいと思います。
「シンボル」や「シンボルマーク」といった言葉は、一般的によく使われます。
シンボルとはすなわち、記号やそのものに対して決めごとにより、その対象をしめすものとして定義されています。
少し難しい表現となってしまいましたが、つまり、対象となるそのものを表した記号や象徴ということです。
意図するところは、その記号やマークをみて、より対象となるものを連想しやすくすることです。
鹿と言えば。。。大仏と言えば。。。「奈良県!」ということです。
そのような考え方の中で、特に県が認めた色々なシンボルがあります。
その詳細について説明します。
県章
各都道府県にはそれぞれ旗があります。
その中に描かれているものが県章と言われるものです。
奈良県には奈良県のマークがあります。
その詳細について説明します
概要について
県章は1968(昭和43年)年3月1日の県の法律によって制定されました。
憲章のデザインは奈良県の頭文字である「ナ」を図案化したもので、外円にはまほろば大和の自然、内円には、協和の精神があしらわれています。
横一文字の軸は、力強い統一と県政水準のたゆみなき進展を表しています。
県章は誰でも使用出るのか!?
県章は県の行政事業などにおけるマークとして使われていますが、個人や団体でも使用することができます。
その際には、「県章使用申請書」を提出し、県の承認を受ける必要があります。
手数料や使用料はかからず無料です。
インターネットや申請書を提出して審査され問題なければ使用可能となります。
県の木「スギ」
県の木として制定された「スギ」は、毎日新聞社の提唱とともに県民のハガキ投票により、最高票を得て、昭和43年に制定されました。
奈良県の「スギ」と言われて連想するものが、吉野杉ではないでしょうか?奈良県は77%もの面積を森林が占めています。
その中で、奈良県中南部に位置する吉野林業地帯(主に川上村、東吉野村、黒滝村)が杉の産地となります。
この地域の杉は特に高級ブランド材として有名です。
江戸時代から昭和初期にかけて酒樽や丸太の生産を目的として栄え今日に至ります。
県の花「奈良八重桜」
昭和41年6月に制定された県の花「奈良八重桜」は、県の花選定委員会により、奈良八重桜、山桜、牡丹、梅、馬酔木、藤の6候補の中から選ばれました。
奈良八重桜はサクラの栽培品種の一つであり、4月下旬から5月上旬に開花する八重桜の一つです。
ほかの桜に比べて開花が遅く、八重桜の中でも小ぶりな花となっています。
「奈良の八重桜」は奈良に植わっている桜というわけではなく、八重桜の一品種のことです。
平安時代に奈良の文化を伝える和歌集で伝えられた桜であり、その由縁もあり、奈良県の花として制定された経緯があります。
また、奈良県の花としてだけではなく、奈良市の花としても制定され、市章の素地にもなっています。
県の鳥「コマドリ」
昭和41年6月に制定された県の鳥「コマドリ」は、コマドリ、アオゲラ、ミソサザイ、オオルリ、カワセミの5候補を選考委員が決め、県民のハガキ投票により、コマドリが選ばれました。
コマドリは夏、日本で過ごし、冬は中国南部で過ごす夏鳥です。
亜高山帯の渓谷などに巣を作り、地上を飛び歩いて昆虫類、クモ類、ミミズ類を捕まえて食べます。
奈良県では、大峰山系(おおみねさんけい)、台高山系(だいこうさんけい)(高見山~大台ヶ原)、伯母子(おばこ)山地の標高約1,150~1,650mの自然林で、スズタケ・スゲなどが生い茂っている場所に生息しています。
県が日本野鳥の会に委託した生息調査によると、約30年前と比べて台高山系では134羽から9羽に、大峰山系では51羽から6羽に、数が減っているとのことです。
森林の伐採や、シカの食害によるスズタケの減少などで、巣を作りにくくなったのが原因と言われています。
巣作りに欠かせないスズタケが生い茂る状態に戻していくために、県を挙げて取り組んでいます。
県の魚「きんぎょ」「あゆ」「あまご」
平成24年6月に制定された県のさかなとして、「きんぎょ」「あゆ」「あまご」が指定されました。
その詳細について説明します。
きんぎょ
「きんぎょ」は奈良県大和郡山市の名産品となっています。
1724年(享保9年)に藩主柳沢吉里公が、甲斐の国(山梨県)から大和郡山に移封されたときに趣味として飼育していた金魚を持参し、邸内で飼育養殖したのが始まりと言われています。
幕末の頃になると、藩士の副業として、明治維新後は、農家の副業として盛んに行われるようになってきました。
当時は高級魚であったため、貴族や豪商の愛玩物として重宝されていましたが、明治以後に庶民が飼い始めて需要が増加してきました。
現在、年間約6000万匹もの生産量を誇り、日本有数の金魚の産地となっています。
名産地・奈良県大和郡山市は、金魚の看板や金魚のマンホール、金魚が泳ぐ自動改札機、金魚資料館など、金魚にまつわるものでいっぱいです。
「あゆ」や「あまご」は大自然豊かな奈良県の主要河川にて鮎釣りが盛んなことから、県の魚として制定されました。
吉野町や五條市の吉野川、天川村の天の川、上北山村や十津川村など、県内にある14漁業組合地区にて鮎釣りが5月下旬より順次解禁されます。
あゆ
「あゆ」は、日本人が愛する優美な淡水魚であり、夏を告げる旬の魚として親しまれています。
奈良県に限らず北海道から沖縄まで生息しており、澄んだ清流を好みます。
また、あゆは「年魚」とも呼ばれ、1年で命を閉じます。
鮎は濁った水中では生きられないため、鮎が棲むということは、水の美しさのバロメーターにもなり、奈良県の自然豊かな地域柄を象徴した魚です。
古くは、奈良時代に成立した日本書記にでてくる神功皇后が、鮎釣りを楽しんだり、釣りで占いをしたという故事もあります。
あまご
「あまご」はあゆと同様にきれいな淡水に生息しています。
「渓流の女王」とも称され、川魚の中でもクセが少なく大変おいしい魚です。
吉野郡野迫川村をはじめ県南部で養殖も行われています。
釣り人へ向けた放流だけではなく、甘露煮など加工食品も販売されている魚です。
ここで、鮎釣りやあまご釣りといった川釣りについての豆知識です。
川釣りには、知路を行うことができる解禁日から終了日までの期間があります。
また海釣りのように、自由に釣を行うことができず、釣りをしたい地域の漁業組合が発行する「遊漁券」というものを漁業組合の事務所や河川周辺のコンビニ、個人商店で購入しなければなりません。
遊漁券を購入せずに釣りをすると「密漁」となってしまうので注意が必要です。
この遊漁券は、あゆやあまごの養殖、放流といった漁業組合の活動に必要なものなので、川釣りを楽しむためには欠かせないものとなっています。
【奈良県のシンボルとは!?】まとめ
奈良県は歴史文化をはじめ、自然豊かな都道府県の一つです。
シンボルマークや県章は全国各都道府県や市町村にもあります。
奈良県のシンボルは、特に自然豊かな土地柄が反映された各地域の特産品や特色が制定されています。
そのシンボルがなぜ奈良県を代表する由来となったのかを考えてその土地を訪れてみると、また違った楽しみ方や発見があるかもしれません。
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