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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
賃貸の楽器相談可物件ってどこまでOKなの?その探し方と注意点とは
趣味や仕事で音楽に関わる人の悩みとして、自宅での練習環境が挙げられます。
楽器を演奏したいけど、楽器相談可の物件はどこまでOKなのか良くわからないし、どう探せば良いのかわからないなど様々な疑問があると思います。
例えば楽器相談可物件の上手な探し方として、ライブハウスやスタジオなどが多い地域や音楽大学の近くや防音に優れたマンションを候補にする。又は不動産屋で相談するなどの方法があります。
その他良くあるトラブルなども交えてお答えします。
楽器相談可物件って、どんな楽器がOKなの?
楽器相談可の条件で物件探しをされている方で最も多いのが「どんな楽器がOKですか?」という質問です。
しかし、楽器と言っても数多くの種類がありますし、音の響き方もそれぞれに異なります。
そのため、演奏しても良い楽器は大家さんが決めていることが多く、物件情報に詳細が記載されていない場合には不動産屋さんを通じて確認してもらうことになるでしょう。
また、多くの場合で楽器演奏時に条件が付いていることも多く、演奏時の音を消したり小さくしたりする消音器を付ける、電子楽器であればヘッドフォンを使うなどして大きな音が出ないようにして演奏する、演奏しても良い時間は何時から何時までといったルールが決められていることもあります。
これは一般住民に対して迷惑にならないようにするためのもので、楽器相談可物件だから住民全員が楽器を演奏する人とは限らないからです。
なお、多くの楽器相談可物件でも演奏ができない楽器というものもあり、その代表がドラムとピアノです。
ドラムといえばバンドなどでは必須の楽器ですが、音がとても大きいことや一番大きなバスドラムは足でペダルを操作することなどから階下への騒音になるなど、集合住宅での演奏は非常に難しい楽器です。
ピアノはサイズが大きく搬入が難しい場合があることや、ドラムと同じくペダル操作があること、とても重量があることで床へのダメージが懸念材料となり楽器相談可物件では拒否されるケースが多いようです。
いずれも電子ドラムや電子ピアノなど、騒音への配慮ができるものであればOKが出ることもありますので、そういった楽器の演奏をしたいということであれば、具体的な楽器や音の出方などを踏まえて相談をするのが良いでしょう。
楽器相談可物件と楽器可物件の違いとは?
楽器演奏が可能な物件の中には、「楽器相談可」とは別に「楽器可」というものもあります。
これらの違いは主に「防音性」となります。
楽器相談可物件
一般の物件と建物の構造は同じで、防音性に関しても特に防音壁になっていたりしないことが殆ど。
大家さんの好意で楽器の演奏が許可されているものの、音漏れなどが隣り合う部屋の迷惑にならないよう、前述のように演奏時には様々な条件が付いていることが多い。
あまりに大きな音や深夜の演奏などでクレームが入れば楽器不可となる可能性もある。
楽器可物件
楽器を演奏することを前提として建てられた物件で、防音性に優れた構造をしている建物が多くなります。
防音性によって「防音物件」と「遮音物件」が区別されている。
・防音物件
完全防音された防音設備が完備されているなど、楽器演奏を前提とした建物になっている。
24時間演奏しても良いという契約になっていることも多い。
特殊な設備となっているため家賃が高め。
・遮音物件
完全防音には劣るものの防音性が高く、外に音が漏れにくい設備を整えた建物になっている。
楽器相談可物件と同様に、演奏しても良い時間帯や楽器などが制限されていることが多い。
楽器相談可物件の上手な探し方
楽器相談可物件は、物件全体数のなかでもかなり少なめです。
理想的な地域で見つからなかったりすることも前提にして探す必要はあるでしょう。
そのうえで上手く楽器相談可物件を探すには、以下のコツがあります。
ライブハウスやスタジオなどが多い地域で探す
音楽活動が盛んな地域であれば、それだけ地域も受け入れやすい態勢が整っていることが多いです。
ライブハウス、スタジオ、生演奏ありのバーといった施設が多い地域には、楽器相談可物件も多くなります。
音楽大学の近くで探す
音大生と楽器は切っても切れない関係である以上、学生が集まる大学の近くには楽器相談可物件も集まります。
町全体が音楽を受け入れている傾向もあるので、理想の物件を見つけやすいででしょう。
マンションを候補に入れる
防音性を重視した場合、構造上木造の建物は音が漏れやすい傾向にあり、戸建や2階建てのアパートなどがこれに当たります。
家賃は高くなりますが、RC(鉄筋コンクリート造)やSRC(鉄筋鉄骨コンクリート造)のマンションの方が防音性に優れているため、楽器相談可物件も多い傾向にあります。
不動産屋で相談をする
個人で探すと言っても限界があるため、物件の事ならプロに相談するのが得策です。
その場合、必ず「どんな楽器を」「どのくらいの時間」演奏したいのかを明確に伝えておいた方が良いでしょう。
さすがにどの物件がどの楽器を演奏しても良いかといった詳細な情報までは持ち合わせていないことが多いため、楽器相談可物件の大家さんに確認をしてもらう上で必要な情報となります。
楽器相談可物件を借りる際の注意点とは?
楽器相談可物件を借りる上で、注意しておくポイントがいくつかあります。
演奏が許可されている楽器と条件を事前に把握する
先にも述べたように、楽器相談可物件では大家さんによって演奏しても良い楽器の種類や時間などのルールが異なります。
演奏時は話し声くらいの音量まで消音できるような処置をする必要があったり、演奏可能な時間が10時から20時までといった制限が設けられていることが多くなります。
ルールを逸脱したことで他の住民の睡眠を妨げたりすれば、もちろんクレームが入る可能性があります。
部屋の防音性は決して高くない
楽器相談可物件の防音性は一般の物件とそれほど大きく変わらないことが多いため、自分の演奏する楽器の音はもちろん他の住民が演奏する音も互いに聞こえることになります。
お互いのことなので、上手い下手は抜きにして物件によって決められたルールの範囲内でのことであれば我慢しなければいけないこともあるでしょう。
楽器相談可物件で起こったトラブル事例
実際に住み始めてから楽器演奏に関連するトラブルが起こったという例もあります。
まさかと思うようなトラブルもあるため、事前に似たようなトラブルが起こらないように注意しましょう。
昼間に楽器を演奏していたら、入居時に聞いた時間内なのに隣の部屋の人からクレーム
楽器相談可物件で事前に大家さんは了承済み、演奏時間のルールは守っている、そんな場合でもクレームが入ることはあります。
ルールを守っているのであれば一方的に悪いという事は無いでしょうが、大事な電話をしている最中であったり、来客中であったりといった相手の都合もあるかもしれません。
楽器相談可物件であれば住民全員が楽器演奏をするというわけではありませんので、演奏時はなるべく小さな音で演奏できるように対策をしましょう。
また、漏れ出る音を減らすために壁に防音材を張り付けたり遮音カーテンをかけるなどの対策をしておくことも良いでしょう。
楽器相談可物件に住み始めてからしばらくして楽器を買って演奏していたら、楽器NGになってしまった
楽器相談可物件であることを知らずに入居した人や、入居時は楽器を演奏するつもりは無かった人が起こしやすいトラブルです。
演奏OKの楽器や楽器演奏時のルールなどを知らないまま楽器を買って演奏してしまえば、大家さんの知らなかった原因で騒音のトラブルへと発展することがあります。
楽器相談可物件は無条件で演奏しても良いというわけではありません。
入居当初は想定していなかった音楽の演奏という趣味に目覚めた場合などは、楽器を購入する前に大家さんに相談して演奏時のルールなどを確認しておくと良いでしょう。
ルールを守って楽器演奏をしよう
楽器演奏の世界も、オンライン授業や演奏動画の配信などの増加、巣ごもり需要によって新たに始める人が増加傾向にあります。
しかし、音を出すことが目的である楽器は、興味の無い人にとっては騒音として捉えられてしまう可能性が十分にあることは理解しておかなければなりません。
楽器相談可物件はあくまでも「相談可」であるため、事前に大家さんへの相談が必要だという事は忘れないようにしましょう。
大家さんの決めたルールに従い隣人へのしっかりと配慮した上で、楽しく楽器が演奏できるように努めましょう。
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