なぜ奈良には沢山鹿がいるの?奈良の鹿について豆知識公開!
奈良公園にはなぜ鹿があんなに居るの?

奈良公園と言えば鹿をイメージする方が多いと思います。
マスコット的存在であるあの鹿は、いったいいつ頃から奈良公園に居るのか、そして何頭くらい居るのかを知る人は少ないでしょう。
今回はそんな奈良公園の鹿の秘密を大公開します!

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賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。
奈良公園の鹿は誰かのペットなの?

良く勘違いされている人が多いのですが、奈良公園の鹿は奈良公園や奈良県で飼っているというわけでは無く、全て野生の鹿です。
国の天然記念物に指定されているため保護されてはいるのですが、飼育をしているわけではありません。
奈良公園の鹿の起源は、春日大社が創建された西暦768年に遡ります。
春日大社の主祭神として祀られている武甕槌命(タケミカヅチノミコト)は、常陸国鹿島の神様です。
春日大社創建の際に、茨城県にある鹿島神宮から白い神鹿に乗ってやってきたと伝えられています。
そのため、古くから春日大社を含む奈良公園では鹿を手厚く保護されており、無暗に傷つけたり殺めたりすれば刑罰を受けることもありました。
春日大社付近の菩提院には、文鎮で鹿を殴って殺めてしまった子供が鹿の死骸と共に生き埋めにされたとされる墓もあり、古くはかなり重い刑罰が課せられたことが見て取れます。
奈良公園にはどのくらいの鹿が居るの?

奈良公園の鹿は、毎年「奈良の鹿愛護会」が調査を行っています。
若草山や春日大社だけでなく、奈良県庁付近などの鹿が居るエリアを対象に、毎年夏頃に調査が行われた結果が公表されています。
2020年に調査した結果では総頭数は1286頭とされており、かなり多くの鹿が奈良公園内に生息していることが分かります。
そのうち、オスが254頭、メスが808頭、子鹿が224頭となっていますが、メスがオスの約3倍というハーレム状態であることもわかっています。
そんな鹿も、例年200頭から300頭ほどの鹿が亡くなったり生まれたりを繰り返しています。
奈良公園の鹿は野生であると言いましたが、大自然の中で暮らす鹿と比べればかなり安全な環境で生活をしているため多くの鹿が安全に生まれて自然死を迎えるそうです。
しかし、奈良公園という環境での生活のため交通事故で亡くなっている例も多いようです。
観光で訪れる際は、公共交通で訪れるか、車を少し離れた場所に停めてパーク&ライドを行うなど、鹿の安全も考慮して訪れると良いでしょう。
奈良公園の鹿は何を食べているの?

もしかして、奈良公園の鹿は「しかせんべい」が主食だと思っていたりしませんか?
奈良観光ではついつい買ってしまう鹿のエサですが、さすがの鹿もしかせんべいだけで満たされることはありません。
むしろ、しかせんべいは鹿にとってのおやつなのです。
本来の鹿の主な食べ物は、奈良公園や若草山のいたるところにある芝、ススキ、イネ科の植物などです。
その他にも木の枝や葉なども届く高さのものを食べることがあり、立ち上がれば2mちかい高さの枝まで届くので、そのくらいの高さにあるものなら比較的なんでも食べます。
これは一般的な自然界でも起こることですが、鹿が食べたことで草木が開けて視界が良くなった状態を、ディアーラインと呼びます。
鹿が自然と作る景色が、奈良公園の美しさを作っていると言えるでしょう。
鹿の食べ物事情では、実はインバウンド需要で外国からの観光客が多かった2018年~2019年頃は、しかせんべいの食べ過ぎでお腹の調子を崩してしまう鹿が急増し、問題になったこともあります。
おやつの食べすぎが身体に良くないのは人間と一緒ですが、2020年現在では新型コロナウイルスの影響で観光客が減ったこともあり、鹿のお腹の調子は健康を取り戻しているそう。
また、観光客がついつい与えてしまう人間用のおやつなども鹿の健康被害の一因になっているので、鹿の体調に悪影響の出にくいしかせんべいだけを与えるようにしましょう。
奈良公園の鹿にまつわる行事とは?

奈良公園では、鹿にまつわる行事がいくつも行われています。
鹿寄せ
鹿寄せは、ナチュラルホルンの音色で鹿を呼び寄せる奈良の行事のひとつで、毎年7~9月の日曜日と、冬の一定期間に行われています。
その他の日でも、観光イベントとして1日1組限定の予約制でも鹿寄せをやってもらうこともできます。
もともとは、1892年に奈良公園のシカを保護する施設「鹿苑」の完成式典でラッパを吹いたことが始まりで、当時は進軍ラッパを吹いて鹿を寄せていました。
その後、戦争状態の悪化と共に一時中断されていましたが1949年に復活、進軍ラッパからナチュラルホルンに変わり、クラシック曲の『田園』を演奏して鹿を寄せるようになりました。
音色にあわせてドドドーッと山から下りてくる鹿は一見の価値ありです。
集まった鹿にはご褒美のどんぐりが配られ、再び山に帰って行く姿も見ものです。
鹿の角きり
古都奈良の秋を彩る勇壮な古式「鹿の角きり」は、江戸時代から続く奈良の伝統行事です。
オス鹿は発情期である秋になると気性が荒くなり、その頃には大きく立派な角が生えていることもあって人にケガをさせてしまったり、奈良公園内の樹木や建物が傷つけてしまう大きな原因となっていました。
そういった事故を防止するために、1672年に当時の奈良奉行であった溝口信勝が鹿の管理者である興福寺に鹿の角を切ることを要請したのが角きりの始まりです。
当初は奈良のあちこちで角きりが行われていましたが、現在は奈良公園の一角にある角きり場で行われる年中行事となっています。
子鹿公開
奈良公園内にある鹿の保護施設「鹿苑」には、毎年春頃に妊娠した母鹿が保護されます。
そして、鹿苑内で無事に生まれた赤ちゃん鹿が母鹿と一緒に行動できるところまで成長できれば7月頃を目安に奈良公園に放たれます。
その赤ちゃん鹿が放たれる前の姿を見ることが出来るのが子鹿公開で、例年6月中は鹿苑内の観覧席から200頭くらいの親子鹿を見ることができます。
カワイイ赤ちゃん鹿を見ることが出来るチャンスはこのタイミングしかなく、自然界ではなかなか出会える機会も無いため、多くの鹿ファンが集う行事となっています。
奈良公園のあちこちに落ちている黒いアレと隠れた掃除人とは?

奈良公園に訪れると、良く見れば公園内のいたるところに黒いコロコロしたものが落ちています。
隠すこともではないのでストレートに言えば「鹿のフン」なのですが、1200頭以上も鹿が居ればいたるところでフンをしていることになります。
舗装されたところや土の見えているところでは分かりやすいのですが、芝生の中にも大量に隠れているので安心はできません。
自然が気持ちいいからと言って何も敷かずに芝生に寝転んでしまうと大変なことになってしまいます。
しかし、それだけ多く落ちているはずの鹿のフンですが、奈良公園には専門の掃除人が居るのはご存じですか?
その正体こそが「フンコロガシ」なのです。
とても小さな虫なのですが、大好物である鹿のフンを集めて大きな魂にして転がすしぐさは見ていると和んでしまいます。
フンだらけになっているはずの奈良公園が、異臭も無くきれいな状態を維持しているのは、縁の下の力持ちならぬ「芝の中のフンコロガシ」のおかげなのです。
鹿と触れ合う時にはキチンとルールを守ろう!

先ほど、奈良公園の鹿に人間のおやつを与えてしまうといけないとお伝えしましたが、鹿との触れ合い方には愛護会が定めたルールがあります。
野菜を持ち込んで与えてしまう人も多く居ますが、野菜の味を覚えた鹿は近隣の畑を荒らすといった行動を取るようになることもありますので、自然のものなら大丈夫という考え方も誤りです。
人間の持ちこんだゴミを誤って食べて病気になったり、命を落とす鹿も少なくありません。
夜間も分かりにくいだけで多くの鹿が奈良公園内に居るため、真夜中に奈良公園内で騒いで鹿も自分もケガをしたというニュースは年に何度も報告されています。
鹿は誰かのペットではなく、あくまでも天然記念物として保護されている野生動物だということを忘れず、正しくルールを把握したうえで接するように心がける必要があるでしょう。
【なぜ奈良には沢山鹿がいるの?】まとめ

「奈良公園にはなぜ鹿があんなに居るの?」の答えは、春日大社建立当時から神の使いである鹿を手厚く保護してきたからでした。
1200年以上もの間奈良の歴史と共に保護され続けている鹿は、保護する人々やそれを支える生態系のおかげで今もなお訪れる人に癒しを与えてくれています。
この奈良公園の鹿がこれから先もずっと奈良のマスコットとして癒しを与え続けてくれるように、奈良公園を訪れた際は触れ合い方のルールを守り、鹿を良く知り接することが大切と言えるでしょう。
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