【収れん火災の対策とは?】原因や注意点について
Web担当者:出口晏奈
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注意が必要な収れん火災
日本は冬になると、太平洋側を中心にとても乾燥します。乾燥すると火災が発生しやすくなるので、火の元には十分注意しなければいけません。
しかし、ストーブやガスコンロにだけ注意するのではく、光が一点に集まることで発火する収れん火災にも注意する必要があるのです。
収れん火災とは何か
収れん火災と言っても、中にはピンとこない人もいるでしょう。
収れん火災というのは、光が一点に集まることで発火する現象のことです。
小学生の理科の実験で、虫眼鏡を使って黒い画用紙に光を集め、焦がす実験をした経験がある人も多いでしょう。
これが実際に自宅でも起こる可能性があるのです。
収れん火災の原因となるのは虫眼鏡だけではありません。
普段自宅に何げなく置いてある物が原因で発火することもあるのです。
また、太陽の位置は時間の経過とともに変わっていくので、朝家を出たときには全く問題なかったのに、夕方になると光が集中してしまう部分が出てしまう可能性もあります。
自宅以外にも駐車場や公園などで収れん火災が発生したという事例もあるので、まずは自宅で収れん火災を発生させないように注意しなければいけません。
収れん火災もガスやストーブが原因で発生する火災と同様に、注意すれば高確率で防ぐことができるのです。
収れん火災を防ぐ方法
収れん火災にも必ず原因が存在しています。
その原因を取り除いてしまえば、高確率で火災を防ぐことができるでしょう。
まずは「カーテンは隙間なくしっかりと閉める」「光を反射する物を太陽が差し込む場所に置かない」「光を反射する物に明るい色の布をかぶせる」「燃えやすい物は収納しておく」これらの対策を行うだけでも、収れん火災を防ぐことができます。
カーテンは隙間なくしっかりと閉める
最も簡単にできる収れん火災対策が、カーテンをしっかりと閉めて隙間をなくすことです。
特に長期間家を空ける場合、仕事で夜まで帰ってこられない場合などは、隙間ができないようにカーテンはきちんと閉めましょう。
カーテンの隙間からも光は差し込むので、僅かな隙間から差し込んだ太陽光によって、収れん火災が発生する可能性もあります。
きちんと閉めてしまえば光が差し込まなくなるので、その結果収れん火災が防げるというわけです。
南側はもちろんですが、東側や西側は太陽の位置が低くなったときに光が差し込むので、カーテンに隙間があると遠くまで光が入り込んでしまいます。
遠くまで光が差し込むと、家の奥の方に置いてある物にも光が届いてしまい、収れん火災が発生する確率を高くするので注意が必要です。
光を反射する物を太陽が差し込む場所に置かない
たとえ窓から光が差し込んできていても、光を反射しやすい物がなければ収れん火災が発生する確率も低くなります。
そこで重要になるのが、光を反射する物を、太陽が差し込んで来る場所に置かないことです。
しかし、光を反射する物というのはかなりたくさん存在しています。
ガラス製品に鏡、ボウルなどの金属製食器類に調理器具、水が入ったペットボトルなどもあります。
これら全ての物を太陽光が当たらない場所に設置するのは難しいでしょう。
そのため、カーテンをしっかりと閉めて光が室内に入り込まないようにすることが重要なのです。
しかし、収れん火災が発生するのは家の中だけとは限りません。
実は車でも収れん火災が発生することがあるのです。
車のホイールやミラーが反射して収れん火災が発生した事例もあるので、車を持っている人の場合には、長時間乗らないときには面倒でもカバーをかけるなどの対策をしておくとよいでしょう。
光を反射する物に明るい色の布をかぶせる
室内には光を反射する物がたくさん存在しています。
これら全てを太陽光が届かない場所に移動させるのは困難な場合もあるでしょう。
そんなときには明るい色の布をかぶせることで、収れん火災の予防ができます。
暗めの色はあまりよくありませんし、中でも黒は燃えやすくなっているので、できれば白い布などがおすすめです。
特に化粧台の鏡は移動させるのが困難なので、鏡の部分が開閉式になっている物を購入するか、不使用時には布をかぶせておくとよいでしょう。
燃えやすい物は収納しておく
家の中には燃えやすい物も存在しています。
例えば新聞紙などの紙類や木製の製品です。
大きな物は移動させるのが困難なので、光を反射しやすい物と同じように、白などの明るい色の布をかぶせておくのがよいでしょう。
紙類などの軽くて移動しやすい物は、戸棚や押し入れなど、光が届かない場所に収納しておくのがおすすめです。
そうすれば万が一光が反射したとしても、収れん現象が発生することがなくなるので、その結果収れん火災も防ぐことができるのです。
収れん火災が発生しやすい月
収れん火災を含めた火災が発生しやすいのは、やはり乾燥しやすい冬となっています。
しかし、火災は冬にだけ発生するわけではありません。
そこで令和2年11月26日に消費者庁から発行されたデータを確認してみると、収れん火災が最も多く発生しているのが1月となっています。
1月は気温が低い上に乾燥している時期なので、収れん火災が発生しやすいのもわかるでしょう。
しかし、1月と殆ど同じような気温や湿度となっている12月や2月にはそれほど多く発生しておらず、4月が1月に次いで収れん火災が多くなっているのです。
夏場は太陽の位置が高いため、それほど太陽光が室内の奥の方まで差し込んできませんので、発生確率は低くなっています。
それでも全く収れん火災が発生していないわけではないので、季節に関係なく注意することが重要になります。
意外と危険なペットボトル
収れん現象によって発火の原因となる物はたくさん存在しますが、以外の危険性が高いことが知られていないのがペットボトルです。
ペットボトルには液体が入っているので、燃えにくいと考えている人もいるでしょうが、ペットボトルが直接燃えるのではなく、光が反射して収れん火災を発生させてしまう危険性があるのです。
人によってはペットボトルを光の当たる場所に置きっぱなしにしていることもあるでしょうし、野良猫がいたずらをしないように、外に水を入れたペットボトルを置いている人もいるでしょう。
この行為が実は収れん火災を発生させてしまうのです。
水は光を反射しやすいですし、ペットボトルは透明なので、光を通しやすくなっています。
ペットボトルに水を入れていれば、太陽の光が当たると反射して、レンズと同じ役目を果たします。
実際に収れん火災を起こしやすい虫眼鏡やガラス玉と、水を入れたペットボトルを比較するために、実験が行われています。
そのサイトはこちらになります。
消防防災博物館<//www.bousaihaku.com/foffer/7335/>
すると発煙現象が行ったのは虫眼鏡が最も早く、水入りのペットボトルは最も遅く発煙現象が見られました。
また、無煙燃焼も同様の結果だったのですが、発火したのは水入りのペットボトルが最も早かったのです。
もちろん気象条件によっても結果は変わってくるでしょうが、水が入ったペットボトルは屋外に設置する人もよく見かけるので、十分注意しなければいけません。
【収れん火災の対策とは?】まとめ
火災の原因は火を使用するガスコンロやストーブ、タバコの不始末などで発生することが多いのですが、収れん火災が発生する可能性もあります。
収れん火災は鏡やガラス玉などに反射した光が原因で発生する火災ですが、発生源となる物がとても多いので、留守にするときはカーテンをしっかりと閉めるなどの対策が必要です。
中でも外に置くことがある水入りのペットボトルは危険なので、日が当たらないように置く場所には十分注意しましょう。
「【収れん火災の対策とは?】原因や注意点について」の記事が
黒川地域行政事務組合 広報誌「広域くろかわ」1月号(令和5年1月1日発行)にご掲載いただきました。
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