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【防災】「住宅防火 いのちを守る 10のポイント」って?
後をたたない住宅火災の被害、できる限り抑えたいものです。
総務省消防庁が作成し公開している「住宅防火 いのちを守る 10のポイント」~4つの習慣と6つの対策~とはどういったものでしょうか。
以前にあった「7つのポイント」からどう改正されたかも合わせて、詳しく解説していきます。
「7つのポイント」が2021年に改正
火災は遭ってしまった人から平穏な生活や「いのち」そのものを奪い去る恐ろしいもの。
そして、大きな被害をもたらした火災の火種がほんのちょっとした不注意だったということも珍しくない話です。
住宅で火災が起こらないようにする、仮に起こっても被害が大きくならないようにするには皆が日頃から防火への意識をもつことが肝心です。
総務省消防庁では、日常の中で住宅火災を防ぐために気をつけるべきことを「住宅防火 いのちを守る 10のポイント」として公開し、注意を呼びかけています。
以前は「住宅防火 いのちを守る 7つのポイント」という形で公開されていましたが、火災の発生状況や人々の生活の実態などが時代と共に変化してきたことを受けて昨年2021年に改正されました。
この機会に「10のポイント」をしっかりと頭に入れて実践し、防火意識を高めていきましょう。
10のポイント~4つの習慣 6つの対策~
「住宅防火 いのちを守る 10のポイント」は、大きく「4つの習慣」と「6つの対策」に分けられています。
順を追って見ていきましょう。
- 【4つの習慣】
- ・寝たばこは絶対にしない、させない。
- ・ストーブの周りに燃えやすいものを置かない。
- ・こんろを使うときは火のそばを離れない。
- ・コンセントはほこりを清掃し、不必要なプラグは抜く。
- 【6つの対策】
- ・火災の発生を防ぐために、ストーブやこんろ等は安全装置の付いた機器を使用する。
- ・火災の早期発見のために、住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する。
- ・火災の拡大を防ぐために、部屋を整理整頓し、寝具、衣類およびカーテンは、防炎品を使用する。
- ・火災を小さいうちに消すために、消火器等を設置し、使い方を確認しておく。
- ・お年寄りや身体の不自由な人は、避難経路と避難方法を常に確保し、備えておく。
- ・防火防災訓練への参加、戸別訪問などにより、地域ぐるみの防火対策を行う。
まず4つの習慣は、簡潔にまとめると出火原因となりうるような行いはしないように、ということですね。
東京消防庁によりますと、近年の住宅火災の出火原因において最も多いのがたばこの不始末で、なかでも多くを占めるのが寝たばこによるものということです。
布団・ベッドの上では絶対に喫煙しないようにしましょう。危ないのはアルコールで酔っているとき。
飲酒をしていて眠くなり、布団に入りながら喫煙をしてそのまま眠ってしまい出火につながるといったケースが起こらないよう、普段から家のなかで吸う場所を定めておき「そこ以外では吸わない」という習慣づけを徹底しておくと良いでしょう。
寝たばこを筆頭に、ストーブ・こんろ・コンセントからの出火も住宅火災の原因として多くの割合を占めています。十分注意しましょう。
6つの対策は、火災を発生させないように、もしくは発生しても大きくさせないために平時のうちにしておくべき内容です。
火気をともなう器具は安全対策の施されたものを使い、火災警報器は正常に動作する状態にしておき、出火した際に室内の色々なものに燃え移りやすい状態をつくらない。
また、非常時でも冷静に消火活動を取ったり、とくに自由に動きづらい方が迅速に避難をしたりできるよう態勢を整えておく。
火災はいち個人・いち家庭だけでなく広い範囲に波及しうるものなので、地域単位での防火意識を育てておく。どれも基本的なことですが、それゆえに大切なことですね。
「10のポイント」になってどこが変わった?
ちなみにこの「10のポイント」、改正前の「7つのポイント」の時はこのような内容でした。
- 【3つの習慣】
- ・ 寝たばこは、絶対やめる。
- ・ ストーブは、燃えやすいものから離れた位置で使用する。
- ・ ガスこんろなどのそばを離れるときは、必ず火を消す。
- 【4つの対策】
- ・ 逃げ遅れを防ぐために、住宅用火災警報器を設置する。
- ・ 寝具、衣類及びカーテンからの火災を防ぐために、防炎品を使用する。
- ・ 火災を小さいうちに消すために、住宅用消火器等を設置する。
- ・ お年寄りや身体の不自由な人を守るために、隣近所の協力体制をつくる。
「10のポイント」は全体的に言い回しのブラッシュアップがされつつ、いくつかの内容が追加・変更されていることが分かりますね。
「習慣」の項目ではコンセントに関する文言が追加されています。
こちらは昨今、コンセントに溜まったほこりなどが出火原因となるケースが増えてきたことによるものでしょう。
スマホやタブレット・パソコンなど、ご家庭で日常的に扱う電子機器の数が多くなっていることが背景にあるでしょうか。
「対策」の項目では、まず火気器具の安全装置に関する文言が追加されています。
近年の法令の改正にともない、安全装置つきの器具を作ることが各メーカーに義務づけられるようになったためでしょう。
また、火災警報器については設置を呼びかける文言から、メンテナンスに関する文言に変更されています。
火災警報器の設置自体は法令で義務として定められているので大前提として、それが正常に動作するようにという一歩押し進めた内容に改正されたのです。
そしてもうひとつ大きく目につく箇所として、お年寄りや身体の不自由な方に関する文言の変更があります。
「7つのポイント」ではそういった方々を「地域ぐるみで守りましょう」と、地域ぐるみの協力体制に関する文言に組み込まれていました。
しかし「10のポイント」ではそういった方々自身にも注意喚起や日頃からの対策をうながすようなニュアンスの文言が、独立したものとして追加されています。
これは社会としての「まずは自助」という論調を反映させたものなのか、近隣で守るという一方からの働きかけだけでは守りきれない実情によるものなのか、それともまた別の理由なのか。
何にせよ「10のポイント」への改正が、きちんと昨今の社会状況・実態を踏まえたものであることが読み取れますね。
まとめ~「10のポイント」を住宅防火の足がかりに~
いかがでしたでしょうか。
今回は「住宅防火 いのちを守る 10のポイント」について見ていきました。
4つの習慣と6つの対策、どれも住宅火災を防ぐために非常に重要な内容だということがわかりました。
ただしこれらはあくまで最低限注意すべきポイントを絞りこんだもので、実際に日頃どこに火災のリスクが潜んでいるかは、おのおのの生活の仕方によっても異なります。
「10のポイント」さえ守れば安心だと思うのではなく、このポイントはしっかりと押さえたうえで、日常生活のなかで防火への意識を高める足がかりとしていきたいものですね。
住宅防火 いのちを守る 10のポイント | 防火対策の推進等 | 総務省消防庁
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