【賃貸で防災グッズの収納場所は?】備蓄数や役立つアイテムなど解説!
「災害対策」賃貸で防災グッズをどう収納する?ベストな収納場所は?
いつ起こるかわからない災害。
防災グッズはきちんと準備しておかなければなりません。
いったいどのようなものを、どこにどうやって収納しておけばよいでしょうか。
賃貸マンションやアパートでの適切な収納場所・収納方法などを詳しく解説していきます。
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賃貸お部屋探しのプロが見るポイント
賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。
備えておくべき防災グッズは1週間~10日分!
震災など大きな災害が起こると、1週間以上電気・水・ガスなどのライフラインが使えなくなる可能性があります。
そうした場合でも1週間~10日は生活できるだけの防災グッズを用意しておきたいところです。
以下、必要な防災グッズを挙げていきます。
①食料・水
大規模災害の発生によって起こりうることのひとつに、物流機能の停止が挙げられます。
スーパーやコンビニで食料品を手に入れることができなくなった時のため、家族の食料・水を最低1週間分は備えておきましょう。
必要量の目安は以下の通りです。
大人2人家族の場合
・水:2リットル×24本
・米:4kg、パックご飯:6個、カップ麺等:6個、乾麺:2.4kg
・レトルトおかず:24個、肉・魚の缶詰:18缶
・日持ちする野菜・野菜ジュース
・乾物・調味料:適宜
大人2人・子ども2人家族の場合
・水:2リットル×36本
・米:7kg、パックご飯:10個、カップ麺等:10個、乾麺:4kg
・レトルトおかず:40個、肉・魚の缶詰:30缶
・日持ちする野菜・野菜ジュース・乾物・調味料:適宜(※子どもは大人の3分の2必要と想定)
②カセットコンロ・カセットボンベ
電気・ガスが止まったときにも火を使えるように、カセットコンロとカセットボンベも備えておきましょう。
お湯を沸かしたり温めたり、災害時に食べられるものの選択肢がぐっと広がります。
農林水産省によると、1週間に必要なカセットボンベは1人あたり6本ほど。
例えば家族が2人なら12本、4人居れば24本の備えが必要ということになります。
ボンベは一般的に製造から約7年が使用期限とされているので、備蓄の際は注意が必要です。
③簡易トイレ
災害によって水が止まればトイレが使えません。
なおかつ、集合住宅特有の問題として、配管が破損している状態でトイレを使うと、下層階など他の住戸に汚水が漏れ出してしまう可能性があります。
災害時に使える簡易トイレを1週間分ほど準備しておきましょう。
④モバイルバッテリー・ポータブル電源
スマートフォンや携帯電話の電池が切れると、災害時の大事な連絡手段および情報取得手段が断たれてしまうことになります。
停電時にも充電ができるよう、モバイルバッテリーやポータブル電源は用意しておきましょう。
バッテリー自体の充電が十分であるかを小まめにチェックするのは忘れずに。
ソーラーパネルのついたモバイルバッテリーなら、太陽光で電力を補充できるので災害時には特におすすめです。
⑤ラジオ
災害の規模によっては、インターネットが使えなくなるかもしれません。
また、電気が止まってテレビが見られないということも考えられます。
乾電池やソーラー充電・手回し充電で使えるラジオがあれば、ネットやテレビが使えない状況での情報取得手段として活躍してくれます。
⑥防寒具・使い捨てカイロ
停電すると暖房器具を使えなくなります。
寒い季節に災害にみまわれることを想定すると、災害時にも使える防寒具や使い捨てカイロは準備しておきたいところです。
⑦ヘルメット・防災頭巾
避難所へ行くことになった場合、移動時に、壊れた建物の破片やガラスが落ちてくる危険性があります。
頭を守るためのヘルメットや防災頭巾は、家族の人数分備えておきましょう。
⑧スリッパ・軍手
災害後の家の中で行動する時に、ガラス片などが散らばった危険な状態であることが想定されます。
裸足や靴下で歩くことのないよう、スリッパは準備しておきましょう。
手のけがを防ぐため、軍手もあればより良しです。
⑨ベビー用品・ペット用品
防災グッズを準備する際は、ベビー用品やペット用品も忘れないように注意しましょう。
粉ミルク・離乳食・おむつ、それからドッグフードやペットシートなど。
備蓄している赤ちゃんの食事内容やおむつのサイズが月齢と合わなくなっていないかは、小まめなチェックが必要です。
防災グッズの収納場所 上手く収納するポイントは?
見てきたように、ひとくちに防災グッズといっても内容は多岐にわたります。
それらの収納場所はどうすればよいか、ポイントをご紹介しましょう。
どこかにまとめて置かなくてもよい
「防災グッズ」とひとまとめに考えると、どこか1か所に固めて置いたほうがよいのではと考えがちです。
ですがその必要はありません。
むしろ、地震で柱や梁が歪んでどこかの部屋のドアが開かなくなる可能性を考えると、1か所にまとめておくのはリスクがあると言えます。
ドアが開かなくなった部屋に防災グッズが置かれていては使えなくなってしまいますし、自分が閉じ込められる状況を想定するならば各部屋に水や食料・簡易トイレは置いておきたいところです。
基本的には、それぞれの使用場所やその付近に分散させて収納しておきましょう。
スーツケースを収納場所として活用する
旅行用のスーツケースは大きく、なかなか場所を取ります。
ただお部屋に置いておくだけではスペースがもったいないので、中に防災グッズを収納するようにすれば、たいへん便利な防災備蓄庫として活躍してくれます。
スーツケースに防災グッズを収納するときは、内容を書いたタグやラベルを付けておくのがおすすめ。
食料を入れるならば、賞味期限・消費期限も記載しておきましょう。
ベランダも収納場所にする
賃貸住宅の限られたスペースで、上手に防災グッズを収納する方法として、ベランダを収納場所のひとつにするのも有効な手段です。
例えば、ペットボトルの飲料水を屋外用のストッカーに入れておくなど。
ただし、ベランダは共用部分であるため、避難経路をふさがないように十分な注意が必要です。
使用頻度の低いものはレンタルトランクルームへ
お部屋にスペースがなく防災グッズが置けない……こうなっては、いざというときに命を守れません。
防災グッズは自宅に必須なものとして、置き場所を確保する必要があります。
例えばシーズンオフの衣類やキャンプ用品など、使用頻度の低いものはレンタルトランクルームに預けるのもひとつの手です。
同時に、処分できるものは処分してしまうという意識も持っておくとよいでしょう。
防災グッズをすっきりと収納するコツ
防災グッズの収納は場所を多くとり大変そうですが、工夫次第で効率よくしまっておくことができます。
賃貸住宅でもすっきりと防災グッズを収納するコツを見ていきましょう。
普段使うものを防災グッズとして活用する
「防災グッズだから特別に備えておかなくては……」という意識で準備すると、普段使いのものとは別に防災グッズを用意しなくてはいけなくなり、お部屋に収納しきれなくなってしまいます。
そうではなく、例えばカセットコンロは日頃使っているものを災害時に持ち出せばよいですし、ボンベもいざという時に足りるよう普段からやや多めにストックするよう心掛けてさえいれば防災用としても間に合います。
防災グッズは防災グッズとして分けて考えなくてはいけない、ということはなく、日常的に使えるものは「普段使い兼防災グッズ」という意識で置いておいてもよいのです。
食料・飲料もローリングストックですっきり
「普段使い兼防災グッズ」として置いておいてよいのは食料・飲料も同じです。
日ごろ食べているレトルト食品・缶詰・水などを多めにストックし、賞味期限・消費期限が近いものから消費するようにして、消費した分はまた補充する――いわゆる「ローリングストック」をしていれば、災害時に備えながら、すっきりと収納しておくことができます。
防災グッズリスト・マップを作成する
防災グッズは日常的に使うものばかりではなく、分散させて収納しておくのが基本です。
そのため、何をどこにしまったかを忘れてしまわないよう、情報をまとめたリストを作成しておくことをおすすめします。
物件の間取り図に書き込む形でマップにしておくと、よりわかりやすいです。
ローリングストックの対象ではない長期保存の食品など期限のあるものは、その日付も一緒に記入して、一目で把握できるようにしておきましょう。
防災グッズの収納に役立つアイテム
こまごまとした防災グッズを上手にしまっておくために、使える収納アイテムをご紹介します。
これらを活用して美しく効率よく収納しましょう。
収納ボックス・バスケット
棚に収納ボックスやバスケットを並べて、防災グッズを使う場面や用途・消費期限ごとに分類して収納すると、見映えよく、管理が楽になります。
ボックスに分類を記載したラベルを貼り付けておけば、より分かりやすくなりおすすめです。
収納スツール
収納スツールは箱状の収納に物を入れて、イスとしても使えるアイテムです。
収納場所を多く必要とする防災グッズだけに、お部屋を散らかった雰囲気なくおしゃれに見せるには、このような収納を収納に見せないアイテムを活用することが重要になります。
まとめ~収納術を上手に活用しつつ非常時に備えて~
いかがでしたでしょうか。
今回は賃貸住宅での防災グッズの収納について見ていきました。
1週間~10日分の食料や生活用品を置いておくとなると、かなりのスペースを必要とします。
かといって、災害はいつ起こるかわからないものなので、使うときだけ用意するというわけにもいきません。
ローリングストックを行ったり、ベランダを収納場所にしたり。
そうした収納術を上手に活用しつつ、非常時に備えていきましょう。
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