【越境通学】引っ越し後も同じ小学校に通わせる方法は? 認められる条件は?
引っ越しをして学区が変わっても、お子さんを転校させず同じ小学校に通わせたい。
いわゆる「越境通学」をさせるには、どうすれば良いのでしょうか。
申請の方法と、どんな理由なら認められうるか。認められなかった時のことも含めて詳しく解説していきます。
Web担当者:西村貴文
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子どもを別の小学校に転校させたくない そんな時は…
お引っ越しについては誰しもあれこれ悩むことが多いものですが、小学生のお子さんがいらっしゃるご家庭ではさらに悩ましい問題があります。
学区のことです。
公立の小学校や中学校には通学区域――いわゆる学区というものがあり、お住まいがどの学区内にあるかによって、どの学校に通うかが決まります(ここに通いなさいと指定された学校を「就学指定校」と呼びます)。
小学校の学区は一般的に中学校の学区よりも細かく分けられており、比較的狭い範囲でのお引っ越しでも学区が変わることがあります。
そうなると就学指定校が変わってしまうため、原則としてお子さんを転校させなければいけなくなります。
学校が変わればお子さんは元々のクラスメイト達と離れることになり、取り巻く環境が大きく変化します。
お子さんの人間関係やメンタルに与える影響はけして小さくないため、できれば転校は避けたいと考えられる親御さんも少なくないでしょう。
何とか引っ越しのあともお子さんを同じ小学校に通わせたい。
理由しだいでは、異なる学区の学校に通う「越境通学」が認められる可能性があります。
越境通学の申請方法は? 認められる理由・奈良市の場合は?
越境通学を行うには自治体の教育委員会に指定学校変更の申請をして、認められる必要があります。
申請は役所の窓口で行い、その際に申請理由を記入することになります。
記入した理由が正当なものと認められれば、越境通学が可能になるという流れです。
どんな申請理由ならば認められるかというのは自治体ごとに基準が異なりますが、一例として奈良市の基準にもとづいた「越境通学が認められる可能性の高い理由」をいくつかピックアップしてご紹介いたします。
その他の自治体にお住まいの方は、その自治体の規定をご確認ください。
自治体によっては自家用車や自転車での送迎による通学が原則認められていないなどのケースもありますので、必ずチェックしておきましょう。
学年途中の引っ越しである
学年途中でのお引っ越しになった場合は、小学5年生・6年生は卒業まで、4年生以下は今の学年の終わりまで転校せずに同じ学校に通い続けることができます。
例外として、奈良市外への転出であれば、5年生も4年生以下と同じく学年の終わりまでとなります。
上のきょうだいが越境通学を認められている
上のお子さんの指定学校変更の申請が通っており、下の子も同じ学校に通わせたい、という場合も正当な理由として認められる可能性があります。
越境通学が認められる期間についてはケースバイケースなので、自治体とよく相談し確認しましょう。
公共事業にともなった立ち退きによる引っ越しである
お住まいの地域で行われる何らかの公共事業にともない立ち退きを求められ、引っ越さざるをえなくなった。
そういったケースも、越境通学が認められる理由になります。
許可期間はお子さんの小学校卒業まで。
申請には公共団体との売買契約書か、保障契約書が必要となります。
自宅の建て替え・改装などによる一時的な引っ越しである
自宅の建て替えや大規模な改装にともなって、工事が終わるまで別の仮住まいに一旦引っ越すというケースがあります。
この場合は、たとえ仮住まいが別の学区であっても、あくまで一時的な転居であるという理由から指定学校変更の申請は認められることになっています。
ただし、この理由での越境通学の許可期間は長くて1年間までと定められています。
なおかつ、申請には建築確認済証・建築請負契約書・仮住まいの住所が確認できる不動産売買契約書の3点が必要です。
保護者が皆働いており下校後は親族等の家に帰ることになっている
こちらはお引っ越しによる指定学校変更のケースとは少し違いますが、転居をともなう生活の変化によっても起こりうることなのでご紹介しておきます。
ご両親が共働きでお子さんが下校しても家には誰もいないため、自宅とは別の学区の祖父母の家に一度帰らせて後で迎えにいく――例えばこんな生活サイクルのご家庭の場合がこれに該当します。
この場合、申請をすれば祖父母の家がある学区の小学校へと越境通学することが認められます。
このケースでは、越境通学は中学校卒業まで認められますが、毎年更新の手続きをする必要があります。
申請には保護者全員分の就労証明書と、預かり承諾書が必要となります。
ただし、お子さんの下校後の滞在先が三親等以内の親族のもとである場合は、預かり承諾書は不要です。
もし越境通学が認められなかったら
越境通学の申請をしても認められなかった。そもそも申請をして認められる理由に該当していなかった。
そうなれば、お子さんの転校は避けられません。
お子さんは突然の変化に戸惑い不安を感じるかもしれません。そんな時に何よりも必要なのは、親御さんのサポートです。
お子さんと通学路や学校を下見してみたり、学校の魅力を話し合ってみたり。お子さんが新しい学校への通学を楽しみにできるようなことを、ぜひ一緒に見つけてあげてください。
また、先に述べたとおり小学校の学区よりも中学校の学区のほうが広いのが一般的です。
比較的近くへのお引っ越しであれば、中学生になれば元いた小学校のクラスメイト達とまた同じ学校に通える可能性もあります。
もしそうであれば、ぜひお子さんに「中学生になればまたみんなと一緒だよ」と話してあげてください。
そうすることで、お子さんの不安やさみしさも少しはやわらぐかもしれません。
まとめ~お子さんへの積極的なサポートが肝心~
いかがでしたでしょうか。
今回はお引っ越し後もお子さんを同じ小学校に通わせる方法について見ていきました。
小学生ぐらいの年齢の子は、ちょっとした環境の変化にも敏感なものです。
もし越境通学が認められて元の小学校に通うことができればそれはお子さんにとっても大きな安心ですが、それでも住まいや周りの様子が変わったことなどで不安を抱いてしまうかもしれません。
転校する・しないに関わらず、お引っ越しのあとしばらくは特に、親御さんとして積極的に話をする機会をつくるなどきちんとサポートしてあげることが肝心でしょう。
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