賃貸物件の大家さんが変わった時借主がやることは?
賃貸物件に住んでいると、大家さんが変わってしまうことがあります。
このようなことは例えば、大家さんが賃貸物件を売却した場合や、大家さんが亡くなり、物件の相続が行われた場合などで起こることがあり得ます。
賃貸物件は売買行為や相続が行われた際、所有権が移動します。
新しい所有者が管理会社を変更することはよくありますので、もしこのようなことがあった場合、借主としてやらなければならないことは何か、どう対応しなければいけないのか、知っておいて損はありません。
今回は「大家さんが変わることで何が変わるのか」についてや「入居者が確認しておきたいこと」等について解説します。
また、「立ち退かなくてはいけないのか?」という心配についても少し解説します。
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担当者:木原一憲
趣味は休日バイクでツーリングすること!不動産キャリア20年以上の経験と奈良生まれ奈良育ちの知識を活かし奈良の情報を語ります!
大家さんが変わるとどうなるの?
賃貸物件の所有者が変更になることをオーナーチェンジといいます。
オーナーチェンジが行なわれた場合、まず気になるのは契約についてではないでしょうか。
賃貸物件で大家さんが変更する場合は、郵送などで必ず事前にお知らせが届きます。
郵送で届く書類には、新しい大家さんの名前と変更になった管理会社の名前と連絡先が記載されています。
新しい大家さんの名前に変更された契約書も同封されているかもしれません。
契約は前オーナーの契約が維持される
契約途中でオーナーチェンジが行なわれた場合、契約は前オーナーの際に交わされた契約が維持されます。
そのため、契約更新料や家賃など重要な変更はすぐに行なわれることはありません。
このような重要な契約内容は6ヶ月間変更できない決まりになっているためです。
ただし、6ヶ月前の通告があれば契約更新料や家賃の変更が行なわれる可能性はあります。
多くの場合、次の契約更新時に変更ということになるでしょう。
大家さんが変わったからすぐに家賃が上がるということはほぼありませんので心配はいりません。
基本、契約途中で大家さんが変わった場合、原則それまでの契約は継続しますが、入居時に渡されている契約書と変更がないか念のため確認しておくことが大事です。
契約書や書類、どこをチェックすればいい?
大家さんが変更になり、その旨を知らせる書類が届いた場合、必ずチェックしておきたい項目を紹介します。
家賃の振込先
一般的に大家さんが変更になった場合、管理会社も変更になっていることが多いです。
この場合、家賃の振り込み先である口座も変更されていることがほとんどです。
もし、普段使っている銀行口座と違う銀行に変更されていれば、振込手数料が発生するので確認しておきましょう。
また、誤って前の口座に振り込んでしまった場合、銀行での組戻しの手続きが必要となり、手数料がかかってしまうのでこれだけは避けたいところです。
家賃の入金日
大家さんが変わったことで、家賃の入金日が変更になっている可能性もあります。
いつもの振込日と思って、銀行の設定をそのままにしておくと支払いが遅れてしまう可能性も出てきますので、必ず確認し必要に応じて手続きをしておきましょう。
契約更新料
契約更新料が変わっている場合もあります。
契約更新の時に問題となるところですので、契約半ばの間は特に問題ないですが、念のため確認しておきたいところです。
以上については事務的な話になりますが、大家さんが変更することで実は最も気になるのは人間関係かもしれません。
集合住宅では時に、大家さんが敷地内や別の部屋に住んでいるというような、半ばご近所さんのような関係になっていることもあります。
そんな場合は少し寂しいかもしれませんね。
立ち退きを告げられることはある?
大家さんが変わったことによって、「立ち退きを告げられたらどうしよう」という心配をされる方もいるかもしれませんね。
借地借家法によると、大家さんは入居者に対して正当な理由なく強制的に解約を告げることはできないとされています。
正当な理由として認められるのは例えば「建物が老朽化し、建て替えを必要とする」「建物の補強工事を行う上で、居住者がいると工事が行えない」というような建物の老朽化による理由や「入居者が契約違反を行なった」「家賃を数ヶ月滞納している」といったケースです。
ただし、オーナーチェンジ後、建物のチェックをしたら建て替えや工事が必要と判断されたとして、6ヶ月以上先の日付で解約を申し入れてくる、というケースはあり得ます。
(賃貸借契約の解約は原則解約日の6ヶ月前までに告知しなければならないため)
もしこのようなことになる可能性があったとしても、オーナーチェンジ後6ヶ月以上の猶予があるので「すぐに引っ越さないといといけないかも」と不安になる必要はありません。
また、大家さん側の事情で立ち退く場合は立ち退き料を請求することができます。
大家さんが管理会社を変更した場合
大家さんは同じでも、管理会社が変更になるというケースも時にあります。
このような場合も家賃の振込先などが変更になることがほとんどです。
大家さんの変更の時と同様、管理会社の変更だけでなく書面で事前に通知が来ます。
その際に、家賃の振込先や振り込みの締め切り日が変更になっていないか、などは確認しておきましょう。
【賃貸物件の大家さんが変更になった時何が変わる?】まとめ
以上、大家さんが変わってしまった場合、どうすればいいかについて解説いたしました。
大家さんが変わってもすぐに契約が変更されることはありませんので、あわてず騒がず、冷静に契約書を確認しておくぐらいでいいでしょう。
ただし、家賃の振り込みに関する事務的な変更があることが多いので、それについては速やかに確認し、変更しなければならないところは変更しておきましょう。
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担当者:木原一憲
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