【ススキ提灯献燈行事とは?】奈良盆地の最南端で行われる夏祭り
夏の夜に提灯が舞い踊る「ススキ提灯献燈行事」を見に行こう

奈良盆地最南端にある御所市の鴨都波神社で行われる「ススキ提灯献燈行事」は、提灯が舞い踊る派手な演舞を見ることができます。
近年復興されたお祭りは年々派手さが増し、今では奈良県を代表するお祭りになりました。
そんな夏祭り「ススキ提灯献燈行事」について詳しく解説します。

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賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。
「ススキ提灯献燈行事」は奈良盆地の最南端で行われる夏祭り

奈良盆地の最南端に位置する御所市は、東西を山に挟まれた街です。
そんな御所市の中心地近くにある鴨都波神社(かもつばじんじゃ)は地元では「鴨の宮」と呼ばれ、旧御所町および近隣の5地区(東松本、竹田、南十三、蛇穴、元町)の氏神として崇敬されています。
今回解説する「ススキ提灯献燈行事」は、毎年7月16日に行われる夏祭で、五穀豊穣・家内安全・無病息災を祈願するために氏子地域から「ススキ提灯」と呼ばれる約30基の提灯が奉納される伝統ある行事です。
「ススキ提灯献燈行事」は10月に行われる秋祭(秋祭宵宮)でも同様の献燈行事が行われることから、共に奈良県指定無形民俗文化財に指定されています。
祭りの名前にもなっている「ススキ提灯」とは、長さ2間半(約4.5m)ほどの竹製の支柱に横木を4本通して先端から紐で連結し、高張提灯を上から2・4・4張の合計10張を三段に組み立て、先端に御幣を施したものです。
祭りの見せ場はその大きな提灯を持って振り回したり投げたりと、さまざまな「技」をパフォーマンスとして行います。
「ススキ提灯献燈行事」では、日没前からススキ提灯を持った一団が御所市内を練り歩き、20時頃に鴨都波神社の境内へ到着してからパフォーマンスが行われます。
提灯が激しく乱舞する姿を見ようと、毎年のように多くの観客が訪れる祭りとなっています。
「ススキ提灯献燈行事」は町おこしで活性化した祭り

「ススキ提灯献燈行事」は江戸時代中期頃に始まり、百姓が神に五穀豊穣を祈願したのが始まりと考えられています。
その当時は御所市内の各神社に氏子が提灯を持って集まり静かに奉納するという、現在の祭りからは想像できないほど厳かに行われるものでした。
粛々と行われていた行事も、少子化や財政的な理由で規模を縮小せざるを得ない状態となり、近年ではススキ提灯献燈行事を行っていない神社も多く見られました。
そこで、平成4年に氏子総代会長や商工会の若者が「まちを元気にする方法はないか?」と相談し、祭り好きの有志が集まって「鴨の宮若衆会」が立ち上げられました。
若衆会結成のきっかけとなったのは、30年以上神社に眠っていた重さおよそ800㎏の神輿です。
奈良県内でも最重量級といわれる神輿の存在が知られ、御所市出身の若者が集まり神輿を担ぎました。
その際に氏子の人々も神輿に拝み、正式に鴨都波神社の祭りで神輿を担ぐことになり、平成5年に若衆会が結成されました。
現在の祭りで行われている太鼓やススキ提灯を使ってのパフォーマンスも、若衆会が行っています。
平成10年には若衆会から新たに提灯衆が結成され、現在の祭りでススキ提灯のパフォーマンスを行う役を担っています。
なんと言ってもススキ提灯はその重量が約15kgと、とても一朝一夕では扱うのが難しく、祭りが行われる3ヶ月前から練習を始めるほど、提灯衆には気合が満ち溢れています。
平成12年3月には奈良県無形民俗文化財に指定されるなど、県内最大級のススキ提灯献燈行事であると共に奈良盆地南部における祭礼形態を示す代表的な行事として貴重なものとして位置づけられました。
ススキ提灯のパフォーマンスを行うようになってから提灯衆は全国各地でさまざまなイベントに参加しました。
平成22年に行われた平城遷都1300年祭では平城宮跡で、平成23年10月にはあべのキューズモールで行われた御所市の観光PR事業で、そして平成25年2月には東京のNHKホールで行われた第13回地域伝統芸能まつりなどでパフォーマンスを行い、御所市の活性化に尽力しています。
令和3年9月には、「世界の果てまでイッテQ」にてテレビでも取り上げられ、コロナ禍での中止が続く中でも絶えず提灯衆が練習を続けている様が紹介されました。
若衆会の奮闘により、現在のススキ提灯は御所市内の27の神社に分布、合計160本余り存在し、夏祭りと秋祭りに盛大な祭りが行われます。
感染症対策による制限が解かれた祭りを、御所市民のみならず、多くの人が楽しみにしています。
開催日時とアクセス

・開催日時(予定)
○夏祭【夏季大祭】 令和5年7月16日(日)
19:00~ 葛城公園よりススキ提灯の練り歩きがスタート
20:00~ 鴨都波神社の境内で各自治会ごとにススキ提灯と、若衆会によるススキ提灯の練り回しが行われます
※ススキ提灯献燈参拝のコースは夏祭と秋祭で異なります
・祭り会場へのアクセス
○ススキ提灯献燈参拝スタート地点「葛城公園」
鉄道 JR御所駅、近鉄御所駅より東へ徒歩10分程度(500m)
○ススキ提灯献燈行事の会場「鴨都波神社」
鉄道 JR御所駅、近鉄御所駅より南へ徒歩10分程度(500m)
鴨都波神社公式hp≫※各御所駅付近や鴨都波神社に駐車場はありますが、数に限りがあり祭り当日は混雑が予測されます。 公共交通でご来場ください。
伝統と革新の祭りを楽しもう

江戸時代から続く祭りを、現代に大幅革新して一躍有名になった「ススキ提灯献燈行事」は、年々観客が増えて御所市の観光PRとして大成功を納めています。
しかし、コロナ禍の影響は大きく、令和2年、3年と続けて中止、令和4年も縮小しての開催でした。
令和5年の今年、ついに制限の無い祭りが開催できるとあって、提灯衆の練習にもこれまで以上の熱が入っています。
夏真っ盛りの7月16日、御所市へ足を運んでみるのはいかがでしょうか。
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